言葉の森新聞2013年1月2週号 通算第1255号
文責 中根克明(森川林)

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■■1月14日(月)は休み宿題
 1月14日(月)は、休み宿題です。先生からの電話はありませんが、その週の課題を自宅で書いて提出してください。先生からの説明を聞いてから書きたいという場合は、別の日に教室までお電話をして説明をお聞きください。(平日午前9時-午後7時50分。電話0120-22-3987)
 電話の説明を聞かずに自分で作文を書く人は、ホームページの「授業の渚」か課題フォルダの「解説集」を参考にしてください。
 課題の説明の動画「授業の渚」 http://www.mori7.com/nagisa/
 授業と予習の掲示板「ジュンベリーの丘」 http://www.mori7.com/okajg/


■■1月からの新しい項目の説明(小1~小6)

 1月からの新しい項目を音声で説明しています。(それぞれ5~15分程度)
 mp3ファイルをダウンロードしてお聞きください。
▽小1 エニシダの苗
http://www.mori7.com/nagisa/konagisa.php?yama=e
▽小2 ケヤキの苗
http://www.mori7.com/nagisa/konagisa.php?yama=ke
▽小3 セリの苗
http://www.mori7.com/nagisa/konagisa.php?yama=se
▽小4 テイカカズラの苗
http://www.mori7.com/nagisa/konagisa.php?yama=te
▽小5 ネコヤナギの苗
http://www.mori7.com/nagisa/konagisa.php?yama=n
▽小6 ヘチマの苗
http://www.mori7.com/nagisa/konagisa.php?yama=he
▽中1 メギの苗
http://www.mori7.com/nagisa/konagisa.php?yama=me
▽中2 ユーカリの苗
http://www.mori7.com/nagisa/konagisa.php?yama=yube
▽中3 レンギョウの苗
http://www.mori7.com/nagisa/konagisa.php?yama=re
▽高1 ペンペングサの苗
http://www.mori7.com/nagisa/konagisa.php?yama=wape
▽高2 ゲンゲの苗
http://www.mori7.com/nagisa/konagisa.php?yama=nnge
▽高3 ゼニゴケの苗
http://www.mori7.com/nagisa/konagisa.php?yama=nnze


■■文化の教育と科学の教育としての国語と数学(facebook記事より)

 大きな荷物を包むには、大きな風呂敷が必要であるように、地球規模の大きな問題が次々と起きている現代には、科学技術のより大きな発展が必要です。
 地震にしても、噴火にしても、異常気象にしても、人類はまだ自然の猛威にただ翻弄されているだけです。それなのに、まだ国どうしの争いのために、科学技術の資源の多くが費やされています。
 豊かな消費生活をめざした時代のリーディング産業は、自動車や家電でした。これからのリーディング産業は、ひとつは物から心への文化産業で、もうひとつはより大きな地球と人類のための科学産業です。
 だから、教育の目標も、日本からより多くの創造的な科学者を生み出すようなものになるべきです。
 そのために、一方で文化の教育としての国語が、他方で科学の教育としての数学が、これから、もっと学びやすいものになっていく必要があります。つまり、重箱の隅をつつく国語や数学ではなく、本質的な国語と数学が求められているのです。


■■国語の力は難しい本を読むことでつく(facebook記事より)

 数学は積み重ねです。基礎から積み上げて高くなります。だから、わからなくなったらわかるところまで戻ります。
 国語は読(よ)み重ねです。何度も繰り返して読んで自分のものになります。だから、わからなくなっても戻るところがありません。
 わからなくなったら、何度も読むことです。「読書百遍意自ずから通ず」。最初はわからなかったことも、だんだん浅くわかるようになり、いろいろな経験をするにつれてより深くわかるようになります。だから、大事なことは、できるだけ難しい本を読むことです。
 ただし、小学生はそれでは読書がはかどらないので、易しい面白い本と並行して読むことです。更に、小学校低学年や読書のまだ苦手な子は、易しい面白い本だけでもいいのです。
 しかし、高校生や大学生は、難しい本を読むのが仕事です。では、難しい本というのはどういう本かというと、目安は歴史の教科書に出てくるような誰でも名前を知っている古典です。具体的には、岩波文庫の青帯や白帯のような本です。(本当はもっといろいろありますが)
 国語の勉強は、学校を卒業してもずっと続くのです。


■■勉強の面白さはゲームの面白さと同じ(facebook記事より)

 ゲームの面白さは、変化と上達とコミュニケーションですが、勉強にも同じ要素があります。ただし、面白さを感じるまでの登りの道が、単調で長いので飽きます。
 しかし、そこは工夫のしどころで、将来、勉強はゲームのように面白いものになるでしょう。
母「もういい加減に勉強やめて、遊びなさい」
子「もうちょっとだけ。お願い」
などということになるかもしれません。
 では、どういうものが面白さを生み出すかというと、数値化とビジュアル化を小さなサイクルで行うことだと思います。しかし、ビジュアル化といっても、人間には想像力があるので、3Dの本格的なものである必要はありません。
 ポイントは、どういうところを数値として抽出するかということです。その数値が勉強力の本質と結びついていることが大事です。数値化の身近な例はテストの点数ですが、テストの内容によっては勉強力と結びついていないものもありそうです。
 作文の場合で言うと、最もよく目につく数値は字数です。だから、低学年の子は、「たくさん書けた」と言って喜ぶことが多いのです。しかし、字数はある時期から作文力の主要な数値ではなくなります。
 次に出てくる数値は、語彙の多様性と語彙の難易度です。パソコンで作文を入力すると、その作文がどれだけ多様で高度な語彙を使っているかが集計できます。こういう数値を、今後ビジュアルに活用していきたいと思っています。


■■勉強の習慣は天体の運行のように毎日同じ形で続けることが大事(facebook記事より)

 形のあるものには、その形を維持しようとする生命が宿ります。だから、子供の勉強の習慣は、できるだけ同じ形でやっていくのがいいのです。
 年末やお正月は、いろいろなイベントが続きますが、朝の勉強の習慣など短時間でできるものは、できるだけ同じように続けていってください。
 大人は、もう生活の形はできているから、そして同じことを続けていると飽きるから、たまに変化のある日常を楽しむのがいいのですが、子供はそうではありません。
 大人の生活と子供の生活は性格が違います。例えば、毎朝起きてすぐに音読と暗唱の習慣がついているなら、お正月でも、どこかに出かけたときでも、同じようにその自習を続けていくといいのです。
 いい習慣を続けることは難しく、悪い習慣はすぐ身につきます。できるだけ同じように続けていくことが習慣を育てる方法で、やがてその習慣が第二の天性になっていくのです。


■■国語の力をつけるには、まず毎日の読書を続けるという平凡なことから(facebook記事より)

 勉強は、平凡なことの積み重ねです。効果を期待せずにただ続けていって、効果のことなど忘れたころにその効果が出てきます。
 ラーメンマンは、お湯入れて3分間でできますが、人間はもっと時間がかかるのです。
 国語がすごく苦手という小2のお母さんから相談がありました。
 小2で国語が苦手というのは、国語の勉強をしていなかったからではなく、あまり本を読んでいなかったからです。
「でも、なかなか本を読もうとしないんです」
「どんな本でもいいので、毎日10ページ以上読むと決めてください。お正月でも、どこかに出かけたときでも、例外なく毎日読み続けると、読書の面白さがわかってきます」
 こういうときは、暗唱とか、音読とか、漢字の練習とか、ややこしい高度なことはしないことです。いろいろなことをすると、親子げんかになり、結局どれも長続きしないことになります。読書だけに絞って毎日続けることが大事です。
 短期間の猛特訓でがんばるという方法もありますが、それは本人が自覚して取り組むようになってからの話です。小学生のころは、平凡なことを毎日続けていくのがいいのです。そして、読書が本当に軌道に乗ってきたら、それから少しずつ音読や暗唱に取り組んでいけばいいのです。
 しかし、毎日続けるというのは、これまでの習慣を変えて新しい習慣を作ることですから、実はかなり難しいことです。子供ひとりの力では決してできません。平凡なことを続けるためには、お母さんの不屈の精神が必要なのです。(ちょっとオーバーですが本当です。)


■■勉強はもっと面白いものになる(facebook記事より)

 勉強は、本来もっと楽にできるものです。そのためには、小さいころから家庭での生活習慣として勉強を組み込んでおくことです。それは、例えば読書や対話や物作りの習慣です。
 今、子供たちのやっている勉強のほとんどは、問題を解く勉強です。そのために、勉強が苦痛に耐えるようなものになっています。そして、時間をかけているわりに力がつきません。
 なぜそういう勉強が行われているかというと、それは勉強の評価が、問題を解けたかどうかで行われているからです。つまり、勉強の中身ではなくその結果、言わば勉強の抜け殻のようなものが、勉強の目的になっているのです。
 それが最もはっきり現れるのが、国語の勉強です。国語の得意な子の多くは、国語の問題集などをやっていません。それよりも、自分の好きな本を読み、いろいろなことを考えたり話したり、あるいは書いたりしているだけです。
 ほかの勉強も同じです。問題を解く勉強よりも、問題とその答え方を一緒に読む勉強をしていくといいのです。
 問題を解くことが目的なのではなく、問題の解き方を理解し、それを自分なりの創造に生かしていくことが勉強の目的です。そうしたら、勉強はもっと面白いものになるのです。


■■国語の勉強はお餅のように(facebook記事より)

 お餅が急にふくらむように、勉強も、続けているうちに急にふくらみます。今は、レンジを使う人が多いので、ふくらむ様子がわかりにくいのですが。
 今の国語のテストでは、低学年のうちは国語力の程度がよくわかりません。国語は、誰でも普通にできるからです。
 他の教科の勉強は、できるできないがすぐにわかります。他の教科では、小さな差が大きく出ますが、国語では、大きな差が小さくしか出ないからです。
 一般に、勉強である問題がわからなかったら、その解き方を教えればできるようになります。それにかかる時間は、短ければ数分、長くてもせいぜい数十分です。
 しかし、国語である問題がわからなかったら、それはその問題がわからないのではなく、同じレベルの文章を読む力がないことですから、そのレベルを上げるにはかなり長い時間がかかります。これが、他の教科の学力と国語の学力の違いです。
 他の教科は、勉強の仕方を変えればいいのですが、国語は生活の習慣から変えなければなりません。その習慣とは、テレビを見過ぎない、毎日読書をする、家族でいろいろな話をする、難しい本も自然に読む、などという習慣です。国語力は、家庭の文化としてつけていくものなのです。
 しかし、文化といってはとりとめがありません。そこで、言葉の森では、毎日の読書と長文音読を自習の中心にして、家庭での対話をもとに作文を書くという勉強をしているのです。
 習慣をつけるために大事なことは、焦らず叱らず、明るく褒めて気長に続けることです。国語の勉強は、習うより慣れよなのです。


■■これから教育の課題、勉強のゲーム化、創造的な遊びの開発、日本文化の教育など(facebook記事より)
 人間が本当に求めているものは、報酬ではなく自分が何かに貢献できているという実感です。だから、子供に対しても、評価はご褒美の物として与えるよりも、心からの言葉として与える方がいいのです。
 物を受け取ると、子供は、自分が物をもらうためにがんばったのだと思ってしまいます。物は、別の機会に、評価とは関係なくあげればいいのです。
 しかし、言葉による意欲づけは、静かに長く続きますが、いざというときの瞬発力に欠けています。「燃えてがんばる」というためには、もうひとつ工夫が必要です。それが、ゲーム化です。勉強や仕事をゲームのように行うこと、これが、これからの教育のひとつの発展方向です。
 ただし、そこで大事なことは、勉強をさせること自体が目的ではないということです。勉強は、目的ではなく手段です。
 では、何が目的化といえば、そのひとつは何かを創造することです。だから、子供は、早く勉強を済ませて、たっぷり確保した自由な時間で、創造的な遊びをすることが大事です。そういう創造的な遊びを開発することも、これからの教育の課題になると思います。
 そして、もうひとつの課題は、子供たちが、学力だけでなく日本の文化も身につけていくことです。


■■勉強の枠組みを作る(facebook記事より)
 気持ちはコントロールしにくいものですが、行動はコントロールしやすいものです。これが、身体を持つ人間の不思議なところです。だから、嫌なことに出合ったら、「うれしい」と言ってみるのです。すると、何となくそんな気がしてきます。
 勉強や仕事も同じです。
 好きなことはいいのですが、あまりやりたくないことは誰にもあります。そういうときは、やらなければならないと思っていても、気持ちはやろうという気になれません。
 そんなときは、まず行動です。とりあえず2分間だけやってみて、あとは遊んでいいことにしよう、と思って始めると、あら不思議、そのまま続けてもいい気持ちになってきます。
 それは、言葉に出すとそれが耳に聞こえ、行動に移すとそれが目に見えるからです。見える、聞けるという感覚が、人間の気持ちを自然に変えるのです。
 だから、子供に勉強をさせるときも、大事なことは見える形にすることです。ドリルを解くような勉強はやりやすいのに、音読を続けるような勉強がやりにくいのは、ドリルは形が見えるのに対して、音読は形が見えないからです。
 形に残るような枠組みを工夫してあげるのが、勉強をやりやすくするコツです。



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