森の編集室(削除修正追加 / /▼ダウンロード /▲アップロード
削除 修正 追加
枝:0=件名、1=先端タイトル、2=章◆、3=節●、4=題名■、5=小見出し▼、51=小見出し▼、52=小見出し●、
6=本文、61=改行、7=テーブル、8=絵図、9=終端タイトル

言葉の森新聞2004年6月2週号 通算第842号 枝 0 / 節 1 / ID 印刷設定:左余白12 右余白8 上下余白8
  ■1.プレ作文検定の通信受検者に検定用紙郵送します
  ■2.言葉の森新聞メールマガジンを「まぐまぐ」から
  ■3.「学力をつける100のメソッド」より
   ●1.子供を見つめることがスタート
   ●2.生活習慣とコミュニケーション
   ●3.毎日の勉強の習慣をつける
  ■4.いちごたちがおしえてくれたこと(さば/たけ先生)
  ■5.「赤毛のアン」シリーズから(りょんこ/よお先生)
  ■6. 大学1年生の作文(ひとみ/かもの先生)
  ■7.「運動生理学」のお話(うさぎ/きら先生)
 
言葉の森新聞 2004年6月2週号 通算第842号
文責 中根克明(森川林)

枝 1 / 節 2 / ID
1.プレ作文検定の通信受検者に検定用紙郵送します 枝 4 / 節 3 / ID 6184
 プレ作文検定が、6月25〜27日にあります。
(6月25〜27日は通信宅受検者、6月27日は教室受検者)
 通信受検で申し込まれた方には、6月21日に作文検定用紙を郵送でお送りします。作文検定用紙が6月24日ごろになっても届かない場合はご連絡ください。
 教室受検で申し込まれた方には、6月21日にお知らせの葉書をお送りします。お知らせの葉書が6月24日ごろになっても届かない場合はご連絡ください。作文検定用紙は、27日に教室で渡します。当日は6.1週の作文と筆記用具だけお持ちになっておいでください。
枝 6 / 節 4 / ID 6185
作者コード:
2.言葉の森新聞メールマガジンを「まぐまぐ」から 枝 4 / 節 5 / ID 6186
 6月2週より、言葉の森新聞メールマガジンを「まぐまぐ」からの発行に移行します。
Http://www.mag2.com/
 手続きなどはこちらで行います。
枝 6 / 節 6 / ID 6187
作者コード:
3.「学力をつける100のメソッド」より 枝 4 / 節 7 / ID 6188
 PHPから、「学力をつける100のメソッド」という本が出ています。中身は陰山英男さんと和田秀樹さんの対談です。
 参考になる話が盛り沢山ですので、その内容を紹介していきたいと思います。
枝 6 / 節 8 / ID 6189
作者コード:
1.子供を見つめることがスタート 枝 5 / 節 9 / ID 6190
 陰山さんも和田さんも、まず自分の子供の実態を親が正しく見ることが大切だと述べています。
 子供の実態を知るとは、テストの成績を知ることではありません。どういうテストをしてどこができてどこができなかったかを知ることです。実は、こういう把握の仕方をしている親はあまり多くありません。ほとんどの親は、テストの結果だけを見て「できた」「できなかった」と言っています。
 和田さんは、親は子供の教科書を全部読むべきだと述べています。私も、これは同感です。高校生の教科書は無理だとしても、中学生までの範囲であれば、親が教科書を一通り読んでおく必要があると思います。まず事実を知ることが最初のスタートです。
枝 6 / 節 10 / ID 6191
作者コード:
2.生活習慣とコミュニケーション 枝 5 / 節 11 / ID 6192
 陰山さんは、「早寝早起きが大切だ」と述べています。
 大人は、明日は休みだから遅くまで起きていようとか、今日は休みだからゆっくり寝ていようという生活の仕方をよくします。しかし、子供は、そういうムラのある生活をするべきではないと思います。というのは、大人の場合は生活習慣が固定しているのに対し、子供は生活習慣そのものが形成途上にあるからです。子供の間は、いつも同じ時間に起きて同じ時間に寝るという生活の仕方をする必要があります。親が、今日はくたびれたからゆっくりしていたいと思っても、だから子供もきょうはゆっくりでいいよと巻き添えにするべきではありません。
 和田さんは、親子のコミュニケーションによって子供の心理が安定すると述べています。
 言葉の森の教室でも、よく「先生、先生」とまとわりつくような形で話しかけてくる子がいます。そういう子の多くは、学校生活の中で疎外されています。学校というのも一つの生きた社会ですから、担任の先生との相性が悪く、仲のいい友達もいないという年もあります。だれでも、子供時代を思い出してみると、あの学年のときは楽しかったが、あの学年のときは何も思い出がないということがあると思います。学校生活が楽しくない子供を優しく支えてあげることができるのは家庭だけです。
 学校でも家庭でも楽しく過ごせないという子が、勉強だけは熱心にするということはありません。安定した場所がなければ、何をしても注意が散漫になります。子供に勉強をさせる以前に、子供が安定した気持ちを持てるような家庭にする必要があります。
枝 6 / 節 12 / ID 6193
作者コード:
 
枝 61 / 節 13 / ID 6207
3.毎日の勉強の習慣をつける 枝 5 / 節 14 / ID 6194
 陰山さんは、「学年×15分〜20分」を勉強の時間の目安としています。和田さんは、毎日続けることを強調しています。
 最近、学習塾に通う子が多いので、その子たちの中には、かえって、「塾のない日は勉強しなくていい」という思っている子も多いようです。学習塾の弊害は、本来家庭ですることを塾にお任せしたような気持ちになってしまうことにあります。
 言葉の森の長文音読でも、ときどき保護者の方から「長文の感想文のない日は、音読しなくてもいいのですか」という質問があります。勉強の本質を知っている人ならば、こういう質問はしません。勉強というものは、雨の日も風の日も休みの日も、いつも同じように続けていくものです。特に、習慣の形成途上にある子供にとっては、1日でも休むとそれだけ習慣の形成が遅れます。これは生活習慣の固定した大人と全く違うところです。大人の仕事には週休2日がありますが、子供の勉強には1日も休みはありません。旅行に行ったら旅行先でも朝の長文音読をするべきなのです。しかし、これは、勉強漬けの生活をするということではありません。勉強時間は、陰山さんが述べているように「学年×15分〜20分」という短いものでいいのです。勉強が終わったら、あとはたっぷり好きなことをすればいいのですが、勉強をするということだけは毎日していく必要があります。
枝 6 / 節 15 / ID 6195
作者コード:
4.いちごたちがおしえてくれたこと(さば/たけ先生) 枝 4 / 節 16 / ID 6198
 春だ春だとおもっていたのに、もう夏のようにあつい日がつづきますね。このあいだまで「さむいよー」とコタツの中でくるまっていたのが、まるでうそのようです。



 春になったらやろう! ときめていたことがあります。それはいちごをそだてることです。
 いちごのたねってしっていますか? あの、あか〜い実についている、ちいさなちいさなつぶつぶ。あれがいちごのたねです。真冬にモスバーガーのけいひんでもらった「いちごセット」。春になったらそだてようと、だいじにとっておいたのです。

 そうしてたねをまいたのが3月のおわりごろ。でも、たねをまいたあとに「いちごのそだてかた」をよんでびっくり! なんと、いちごが芽をだすまでに1か月ちかくかかるというのです。しかもそのあいだ、毎日毎日お水をやって、お日さまのひかりをあてて、とたくさんせわをしてあげないといけないのです。
 実はわたし、すこ〜しおおざっぱなせいかくなので、ちゃんといちごの芽がでるまでおせわできるだろうかと心配でした。しかし! 3日坊主になりそうなじぶんをはげましながら、水をやること3週間。いちごはみごと、かわいらしい芽をぴょこんとだしたのです。
 1つ芽をだすと、次から次へとぴょこぴょこぴょこ。けっきょく、10いじょうものたねが芽をだしました。たねがちいさいので、芽もとってもちいさいんですよ。ふたばになっても2〜3ミリしかありません。それがいっしょうけんめいさいているので、そだてるほうもいちごがかわいくてかわいくて、毎日じーっとながめていてもあきないのです。そうして5月になって、いちごもすくすくそだち、いまははっぱが4まい。いつになったらおいしい実をつけてくれるのか、たのしみです。



 そんないちごたちが、わたしにおしえてくれたこと。
 芽をだすには、たくさんの時間とどりょくがひつようなこと。
 そして、いったん芽をだしたら、あとの成長は早いということ。

 なにかをがんばって、すぐにいいけっかがでないとき、「だめかもしれない」とあきらめないで、もうすこしふんばってみましょう。芽がでる(=けっかがでる)には時間がかかるのです。あと一歩、もしかしたら半歩がんばれば、芽がでるかもしれない。そして1度芽がでると、そこからはぐんぐんのびていくのです。
 作文もおなじことがいえるかもしれませんね。
 とくにみんなは作文のれんしゅうをはじめたばかり。いまはとにかく、けっかよりも書きつづけることがたいせつです。おたがい、なが〜い目をもちましょう! 
枝 6 / 節 17 / ID 6199
作者コード:take
 
枝 61 / 節 18 / ID 6205
5.「赤毛のアン」シリーズから(りょんこ/よお先生) 枝 4 / 節 19 / ID 6196
 みなさん、こんにちは。新しい学校やクラスには、だいぶ慣れてきたころでしょうか。私はゴールデンウイーク中、どこにも行く予定がなく、家の掃除や整理などをしていました。すると、昔読んでいた本がたくさん出てきて、子供にとっておこうかしらなどと思いながら、ついつい読みふけってしまいました。(掃除は中断(笑))同じ本でも、大人になった今読むと、子供もころには気づかなかった点がいろいろ見えてきます。その中でもおもしろいなと思ったのは、「赤毛のアン」シリーズです。読んだことがある人もいるでしょう。私も小学生のころ読み、そのときは、彼女の少し風変わりな空想癖のあるところや、数々の楽しい事件にばかり目がいっていたものですが、今読み返してみると、おもしろいことにまた別の発見があります。



 主人公のアンは、並外れた想像力を持っているとてもおしゃべりな女の子です。でも、彼女の想像力のすごいところは、それが夢の実現に向けて、自分の運命を変えるほどの創造的な力を発揮しているところです。例えば、みなしごだった彼女は、養女に引き取られると思っていたのが実は手違いで、男の子ではないからいらないといわれたとき、「絶望のどん底」(笑)にいながらこういいます。
「ほんとうはここにいられないにしても、まあかりにいられるとしておこう。ここには想像の余地があるもの」
「たった今、おばさんがほしがっていたのはやっぱりあたしで、いつまでもいつまでもここにいることになったって想像してたの」
 結局、この少々風変わりだけれどもいたって明るく前向きな彼女の魅力が、周りの人々の気持ちを動かすことになります。このように、これから起こることをより良く明るい方向へ強くイメージすることによって、実際に、物事がそのように運んでいくという考えはいくつかの啓蒙書の中にもでてきます。想像力には、このように状況や人間関係を変えてしまうような創造的な力があるのです。物事には、良い面と悪い面がありますね。人間にも長所と短所があります。人の長所を見てつきあうのと、短所ばかりを気にしてつきあうのとでは、人間関係にも大きな違いがでてくるでしょう。何かを想像するときは、なるべく楽観的に明るく楽しいことをイメージしてみませんか。状況は心の持ちようで変わってゆくのです。同じような生活をしていても、いつも不平不満を感じている人よりも、明るく前向きに暮らしている人のほうがずっと魅力的ですし、楽しく日々を過ごして、より幸せな人生を送っているのではないでしょうか。
 でも、実際には、悲しいことや思い通りにいかないこともたくさんあるでしょう。ですが、そんなときこそ人生の明るい面から目をそらさずにいたいものです。つらく悲しいことや失敗は誰しも経験するものですが、実はそういう困難にこそ学ぶべき点がたくさんあるです。向上心はこういうときにこそ試されるものですし、そういう経験があってこそ人の心の痛みを理解することができるでしょう。
「小さな障害はみな冗談とみなし、大きな障害は勝利の予報であるということを、あたし実際に学んだの……」
「教授はね、『ユーモアは人生の饗宴においてのもっとも風味に富んだ調味料である。自分の失敗を笑い、そしてそこより学べ。……困難を笑い飛ばしながらそれに打ち勝て。』っておっしゃったの。これは学ぶ価値があるでしょう?」(アンの愛情)
 みなさんも、これからいろいろなことを経験していくと思いますが、人生を明るい方向へイメージし、前向きに日々の生活を楽しんでいってくださいね。
「人生に向かって戸を開くのよ、そうすれば人生がはいってくるわ。」(アンの幸福)


                                  
枝 6 / 節 20 / ID 6197
作者コード:yoo
 
枝 61 / 節 21 / ID 6206
6. 大学1年生の作文(ひとみ/かもの先生) 枝 4 / 節 22 / ID 6200
 みなさん、こんにちは。ことし大学に入った1年生たちと話をする機会がありました。
「きみたち、作文の勉強って、学校でやったかい? 習ったかい?」
 聞いてみると、みんな異口同音に、「いいえ」でした。
 この大学では、1年生全員に「文章論入門」という科目を、必修選択にしているとのことでした。それも、理系を含めて全学部生に、です。
 へえと驚いて、その大学の方針に、大いに感心したのでした。
 学生の文章力の低下を、この大学は、しっかりと承知しているようでした。
 で、書けるのですね、ただ、いかにも偏差値優等生が書くような、当たりさわりのない、模範作文、つまり、書けるのは、どこかの役場か市役所のお役人が書くような、そんな感じのものなのですね。
 さて、ここから「言葉の森」のよいしょ、です。みなさんは、「言葉の森」で勉強をするという機会に遭遇して、ほんとうに幸運だなあと、思う次第です。わたくしも、「言葉の森」の講師となる機会に遭遇して、幸運だなあと思っています。
 さあ、5月も、しっかり鉢巻をして作文の岩を、よじ登りましょう。
                                    かものひとみ
枝 6 / 節 23 / ID 6201
作者コード:kamono
7.「運動生理学」のお話(うさぎ/きら先生) 枝 4 / 節 24 / ID 6202
 連休から始まった5月。気分も新しく、心地よい季節を進んでいきましょう。
 さて、今回は「運動生理学」のお話をしましょう。(まったく分野外なので口にしても緊張します。)じつは、セールスメールの中の「健康コラム」で気になる言葉を見つけました。『ルーの法則』というものがあるそうです。
「人間の持つ機能は使わなければ衰え、使いすぎると壊れ、適度に使えば発達する。」といった法則だそうです。これをもとに発展させた「トレーニングの五大原則」があるそうです。
1.漸進性の原則(トレーニングを続けて向上したレベルに対応して、しだいに負荷を増していくことによりさらに向上する。)
2.全面性の原則(いろいろな刺激を各部に与え、満遍なく全体を鍛えることで効果があがる。)
3.意識性の原則(トレーニングを行う本人が、計画や目的をきちんと把握し主体的な取り組みをすることがレベルアップにつながる。)
4.個別性の原則(トレーニングは、各個人に適したものでなければならない。)
5.継続・反復性の原則(トレーニングに即効性は無い。トレーニングにより与えられた刺激によってレベルが向上するには一定期間のトレーニングが必要になる。)
 ここまで調べてきて、私は「なるほど!」と膝を打ちました。
( 注、健康のために運動を始めようと決意したのではありません。そのほうが身のためですが・・・。笑 )
 これは体力向上のためのトレーニングの法則ですが、みごとに作文力・国語力向上と一致しているのです。
 
言葉の森の「学習のてびき」のお約束を思い出してみましょう。
 ★毎日、音読続けていますか? 週一回の作品を提出しよう。→ 継続・反復性 
 ★音読の自習・読書で知識をひろげていこう。 → 全面性 
 ★課題フォルダで、今の教材の目標を確認しましょう。できた項目にはシールをはって自分で確認していこう。 → 意識性
 ★進級式の課題を自分のペースでクリアしていこう。 → 漸進性
 ★講師が毎週お電話して、作品のとらえかたをいっしょに考えます。 → 個別性

 国語・作文というととかく情緒的な学習と見られてしまいがちですが、じつは《がっちり筋肉系の学習》だということに気づかされますね。
            
 そして「ルーの法則」の「使わなければ衰え」を心に刻んでおかなくてはならないでしょう。作文はじょうずだからといって、しばらく先もじょうずだとは限らないということです。小学校のころとても得意だったから、大学受験のときもOKとはいかないのです。 
 新学期、新学年であたらしいことに挑戦していく人はたくさんいます。受験の一年に入った人もいますね。忙しいからと言って、どうか音読や読書の習慣まで逃がしてしまわないように願います。週一回の考える作文の積み上げを貴重なトレーニングだと感じてほしいのです。
枝 6 / 節 25 / ID 6203
作者コード:kira
枝 9 / 節 26 / ID 6203
 
ホーム