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言葉の森新聞2004年11月1週号 通算第861号 枝 0 / 節 1 / ID 印刷設定:左余白12 右余白8 上下余白8
  ■1.作文の勉強を支える読書
  ■2.11月3日(水)は休み宿題です
  ■3.アンケートのお願い
  ■4.自己PR(自己推薦書)の書き方(かにも先生)
  ■5.心のおしゃれの三か条(ぺんぎん/いのろ先生)
  ■6.先生からの電話を10倍楽しむ方法!(すぎ先生)
  ■7.これからも残したい言葉(スズラン/おだ先生)
 
言葉の森新聞 2004年11月1週号 通算第861号
文責 中根克明(森川林)

枝 1 / 節 2 / ID
1.作文の勉強を支える読書 枝 4 / 節 3 / ID 7033
 作文の勉強は、日本語(国語)の勉強の集大成という面があります。読解力や表現力とともに知識の厚みも、作文の中には表れてきます。だから、作文を見れば、その生徒の日本語の本当の実力がわかると言われるのです。
 しかし、作文が大事だからと言って、作文の上だけで勉強を進めるのはあまりいいやり方ではありません。世間では、作文指導というと、子供が書いた作文を赤ペンで添削するような指導をイメージすると思いますが、そういう添削で上達する部分はごくわずかです。
 作文は、その子の日本語の実力が表面に表れた結果ですから、その結果だけをいくら手直ししても、中身の原因が変わらなければ実力はつきません。特に小学生のころは、添削よりも、長文などのよい文章を繰り返し読んで実力をつけることを優先させるべきです。
 大人の場合は、事情が多少異なります。大人の日本語の実力は、それまでの長い蓄積が既にありますから、それほど大きく変化しません。だから、中身の実力を変えるよりも、表面に表れた結果を添削することで文章力を上達させることができます。しかし、この場合ももちろん中身となる読解力、知識の量、語彙力の範囲で表現力も上達するという構造は変わりません。
 中身の実力を向上させる上でいちばん効果があるのが、よい文章を繰り返し読むことです。現在は、書店でも図書館でも良書が多数手に入ります。しかし、良書に囲まれる以上に、本より魅力的なメディアにそれ以上に囲まれているというのが現在の子供たちの状況です。本の少なかった親の世代は、自分の経験を基準に、本は自然に読むようになるものと考えがちですが、現代ではそれは当てはまりません。小学生のころに九九を覚えたことを思い出してもらうとわかりますが、今の大人で「2×2=4」が言えない人はまずいません。しかし、それは決して自然に覚えたのではありません。現に、日本以外の例えば米国などでは九九を言える人はほとんどいないと言われています。九九のようなものでも、ある文化的な努力の中で初めて身につくものなのです。読書も同様です。本は自然に読むようになるものと考え、読書に向けての努力を家庭の中でしなければ、子供たちは際限なく読書から離れていきます。
 言葉の森では、現在、長文音読の自習を進めていますが、実は長文音読だけでは自習としては不十分です。良書を読むという時間を確保しなければ、作文の実力はなかなか向上しません。英語や数学の勉強には毎日30分も1時間も割いて今の成績を維持しているのに、国語に関しては5分の長文音読だけで実力が向上すると考えるのは楽観的すぎます。
 この読書指導については、言葉の森では、今後、次のようにしたいと考えています。まず、作文の項目の中に読書実例を入れていくということです。そして、将来それを作文検定の中で評価するという形にしていきたいと思っています。
枝 6 / 節 4 / ID 7034
作者コード:
2.11月3日(水)は休み宿題です 枝 4 / 節 5 / ID 7023
 11月3日(水)は、休み宿題です。先生からの電話はありません。その週の課題を自宅で書いて提出してください。先生からの説明を聞いてから書きたいという場合は、別の日に教室までお電話をして説明をお聞きください。(平日午前8時半〜午後8時。電話0120-22-3987) 枝 6 / 節 6 / ID 7024
作者コード:
3.アンケートのお願い 枝 4 / 節 7 / ID 7031
 11.1週の山のたよりにアンケート用紙を添付しています。特に記入事項がない場合はご提出いただかなくても結構です。アンケートの「ひとこと」の欄は、ホームページの「父母の広場」に匿名で掲載させていただきます。
 ホームページにも、アンケート用のフォームを設置しています。
http://www.mori7.com/hubo/
枝 6 / 節 8 / ID 7032
作者コード:
 
枝 61 / 節 9 / ID 7037
4.自己PR(自己推薦書)の書き方(かにも先生) 枝 4 / 節 10 / ID 7025
10月第1週めの日曜日、朝日新聞に京都女子大の「公募制推薦入試」の全面広告が掲載されていました。大学入試では、10月受付、11月試験という日程で推薦入試や、AO入試が広く行われています。京女の場合、自己PR(自己推薦書)、適性検査などによって、合否を判定する自己推薦入試との説明がついています。

そこで、自己PR(自己推薦書)の書き方を簡単に説明したいと思います。
これは、高校受験や、就職試験のエントリーシートを書く時にも、利用できます。
今年利用しない生徒さんも、自己PRできる自分を発見する手がかりにしてみてください。

  自己PRの書き方
?、結論
?、根拠(証明材料)
?、抱負

?結論について
「受験の志望動機」、「私の特技」など一番述べたいことをまず最初に書きます。
それは、試験官が大勢の作文を読むので、最初に結論を伝えて、最後まで読んでもらうために一番最初に書きます。
(例)、私が御社への、就職を希望しましたのは、大学で学んだバイオの研究を生かして、天然成分の化粧品の開発に従事できると考えたからです。(就職試験)
(例)、私は、商業高校で簿記を学び、経営に興味をもちました。だから、大学に進学して、学問として経営を学び、会計士の資格をとりたいと思います。(大学受験)
(例)、私が貴校を志願した理由は、文化祭の日に学校見学に訪れた時の先輩たちの、いきいきとした姿に触れ、私もここで学びたいと思ったからです。(高校受験)

?根拠(証明材料)
ここでは、?の結論に至った、理由を説明します。
つまり、今在学している学校で何を学んできたのか、他者のためにどんな活動をしてきたのかを説明します。
これまでの努力を説明し、進学、就職するに適した自分であることをPRします。
生徒会長、部活の部長という経歴や、、皆勤賞、大会での入賞という成績を残しているひとは、書きやすいですが、多くの生徒は、「普通」の自分をPRしなければなりません。
しかし、とくに、何が出来なくても、どう取り組んできたのか、その姿勢を示すこともりっぱな自己PRです。
「わたしは、毎日掃除だけは、誰が見ていなくとも一生懸命やりました。」
「わたしは、毎日通学の行き帰りにごみを拾っています。」
これで十分なのです。なにもとり得がないと思っているならば、今日から、はじめてみてください。
毎朝、挨拶をする。遅刻をしないなど、「自分のため、家族のため、社会のため」に、継続して活動してみてください。

?抱負
進学、就職後、どのようにがんばっていくのか、意欲や夢をかきます。

以上が、簡単な自己PR書の書き方です。
これは、面接の時の質問事項になりますから、本当の自分を素直に伝えた方がいいと思います。少しかっこよくみせたいならば、今日から、こつこつとちょっとかっこいい生き方をしてみてくださいね。頑張れ!若者よ。
枝 6 / 節 11 / ID 7026
作者コード:kanimo
5.心のおしゃれの三か条(ぺんぎん/いのろ先生) 枝 4 / 節 12 / ID 7027
皆さん、こんにちは。10月になりました。先生の秋のイメージは、夕方、茶色、落ち葉、きのこ、柿、キンモクセイ、読書・・・・・・と、静かで落ち着いた感じです。今日はここで、ある心理学博士(しんりがくはかせ)が講演(こうえん)していた「心のおしゃれの三か条(さんかじょう)」をご紹介(しょうかい)しましょう。みんなの心の栄養(えいよう)になればうれしいです。
(1)・・・・・・「シンプルに生きる」(大事なことは一つ。)
 カタカナですが、一言で言うと、“「あの人はこうだけど、自分はダメだ」、「あの人はダメだけど、自分はすごい」と比(くら)べっこをしない心”のことです。だって、比べようがないほど、だれもがみんな素敵(すてき)なのですから! もちろん、比べることそれ自体が悪いことなのではありません。背(せい)比べ、テストの点。比べると、自分が今どの辺りにいるのかがよく分かり、目標を立てるとき等、便利です。でも、これは比べっこをしても、みんなの良さが減(へ)ったり、増(ふ)えたりするわけではないんだよ、ということが大前提(だいぜんてい)なのです。(言葉の森の「字数ランキング」も目安ではあっても、それは「字数」に関してだけですね。)落ちついて、今ある、「自分らしさ」を抱きしめよう!
(2)・・・・・・「ユニークに生きる」(弱さも宝物。)
 みんなは一人一人、住んでいるところも、兄弟姉妹の人数も、得意なスポーツも、大好きな色も、全部(ぜんぶ)違(ちが)い、まさに十人十色(じゅうにんといろ)です。先生は小学校2年生の頃からメガネをかけていて、目が悪いです。でも、それも全部、「ユニーク」な個性(こせい)として、喜んでいいことですらあるのですね。
 イチロー選手(せんしゅ)がアメリカの大リーグ記録(きろく)をやぶって、ヒットの数では世界で一番になりました。イチローは、「大きい者にあこがれて、自分をつぶすのではなく、自分がたとえ小さくても、それを活(い)かす道があるんだと希望を持とう」と、テレビで語(かた)りました。ホームランバッターだけがすごいと思われてきた野球の世界。でも実際は、体が細く、体重も軽かったからこそ、イチローにしかできない、この大記録はもたらされたのです。
 自信のないところ、これがあるからこそ、その人にしか思いつかないユニークな発想(はっそう)が見えるのだと思います。無駄(むだ)なものは何一つないのだと言えそうですね。
(3)・・・・・・「ハーモニーに生きる」(互いに活かし合う)
 比べないと、マイナスがプラスの個性にもなる。それは一人一人が違う。まるで、人の心は音符(おんぷ♪)のように、違う音色を奏(かな)でていきます。その時、生まれるのがハーモニー。互(たが)いに相手を活(い)かし合う姿(すがた)です。あなたの「音」が、見つかるとき、それほど楽しくうれしく、やりがいのあることはないでしょう。「天職(てんしょく)」という言葉があります。「これこそ、私のやらずにはいられないことだ・・・・・・!」と、いうものに、出会う道のりに今、みんなもいるのです。

秋です。どうぞ少し、忙(いそが)しい毎日にふと立ち止まり、生きるチカラを充電(じゅうでん)していこうね。 
枝 6 / 節 13 / ID 7028
作者コード:inoro
6.先生からの電話を10倍楽しむ方法!(すぎ先生) 枝 4 / 節 14 / ID 7029
 すぎ学級のみなさんは、長く続けている人が多く、作文への取り組み方や自習の仕方にはすっかり慣(な)れていることでしょう。しかし、この「慣れ」というのはうっかりすると落とし穴にもなります。


「項目? シールを見れば分かるからいいや。」
「長文の感想文? 先生の話を聞けば、内容が分かるから読まなくてもいいや。」
「書くこと? 電話の時に先生と考えよう。」

 ひょっとすると、こんな取り組みの姿勢(しせい)になっていませんか?
 確かに言葉の森では、毎週先生からの電話があるので、何も準備(じゅんび)していなくても先生の説明を聞くだけで何とかなるかもしれません。しかし、ここに落とし穴があるのです。
 作文の週であれば、書くことをきちんと考えておいたり、感想文の週では長文をくりかえし読んでおくことが、準備として大切です。準備をきちんとしている人と、していない人とでは、実は先生の電話の内容がちがうのです! ショッキングな話ですが、本当ですよ……。

 準備ができていない人の場合、まず書くことを決めるために、その週のテーマについて説明します。あるいは、長文の内容の説明から入ります。これだけで大幅に時間がとられてしまいます。でも、これがないと先に進めないので、しかたがありません。残りわずかの時間でどんなふうにまとめるか、項目をどんなふうに入れていけばよいかを話しますが、電話の時間は10分なので、内容の濃(こ)い話ができません。「時間を延長(えんちょう)したらよいのでは?」と思うかもしれませんが、先生の長々とした説明を聞いていると疲れてきて、もう限界です。項目の説明を聞いても、なかなか頭に入りません。
 一方、準備をきちんとしている人は、長々としたつまらない説明を聞く必要はありません。逆に、先生におもしろい話を聞かせてくれることでしょう。人は、長い説明を聞くのはきらいですが、自分が話すのは好きです。だから、まず電話が楽しくなります。先生も、みんなのおもしろい話を聞くのは何よりも大好きです。聞きながら先生もおもしろい話を思い出して話したりします。だから、ますます電話は楽しくなります。
 楽しければ疲れないので、少しむずかしい項目の説明があっても、楽に頭に入ります。効率よく話が終わって、運よく時間があまれば勉強以外の雑談もできます! 先生の秘密の話を聞けるかも……(?)。それから作文用紙に向かえば、元気いっぱいで始められることでしょう。
 これを読んで、「今まで失敗だったなあ。」と思った人、今週から取り組み方を変えて、電話を10倍楽しんでくださいね♪
枝 6 / 節 15 / ID 7030
作者コード:sugi
7.これからも残したい言葉(スズラン/おだ先生) 枝 4 / 節 16 / ID 7035
 先日の言葉の森新聞にも掲載された「いただきます」の記事と重なるようですが、9月20日の日経新聞に載っていた記事がちょっと気になり今月号に書いてみました。

 ある出版社が「孫の代まで残したい言葉」ということで、60〜90歳の男女300人にアンケートしたところ、一位は「いただきます」という言葉だったそうです。
 私は「えっ? 」と思ってしまいましたが、食事のときには必ず言う言葉だと思うのですがどうでしょうか。でも、今の家族構成や、食事の時間がばらばらな状態では、この「いただきます」を言って、そして「ごちそうさま」を言う習慣が薄れているのでしょうか。
 「いただきます」の言葉の意味は、みかん先生が書いてくださったとおりだと思いますし、これは日本のいい習慣の一つだと思います。私は子育てのなかで、言葉をまだ話せない時期から、必ず「いただきます」「ごちそうさま」を言い聞かせていました。それが分かっても分からなくても、食事のときにはこの言葉がセットになった躾をしていました。簡単な躾、習慣だと思うのですが。
 記事には、「自然にでる挨拶がトップというのは、それだけ耳にする機会がなくなっていることなのでしょう」というコメントもついていました。この言葉が言われなくなっていることを考えると、他の挨拶の言葉もやっぱり耳にすることが少なくなっているのでしょうか。
 道を譲らずかえってにらみ返す人、道や乗り物の中でぶつかっても「すみません」とも言わない人、落とした物を拾ってもらったり注意をしてもらっても無言の人、日常の生活のなかでさりげない挨拶が出来ない人が多くなっていることは事実ですね。
 また、公園で小さい子が遊んでいて、玩具の取り合いになってどちらかが泣いてしまったとき、自分の子が悪いことが分かっていても、注意をしたり「ごめんね」を言わなかったり、なんだかこちらが寂しくなる光景も目にしますね。
 さりげない挨拶は普段から言い慣れていないと出てこないのかもしれません。
 食事のときに「いただきます」のひとことで、おいしい食事はよりおいしさを増し、「ごちそうさま」のひとことは、食事を作った人にとって手間を掛けたことも報われる気持ちになる言葉になりますね。
 もし、この「いただきます」があまり言われなくなっているのでしたら残念、これからはおいしい食事に感謝の気持ちを込めて「いただきます」をいいましょう。「そんなことをいわれなくてもちゃんと言っているよ」という声が聞こえてきそうですが。
 ちなみに、これからも残したい言葉の二位は「暑さ寒さも彼岸まで」 これは季節の変わり目を言い当てている言葉ですね。三位は「覆水盆に返らず」 これも様々な体験から出た言葉で、言葉の森でも「ことわざコーナー」では人気がある使われ方をしている言葉です。昔から良い表現があったものといまさらながら感心します。

 もう一つ同じアンケートに「残したい昔からの教え」として、一位「親しきなかにも礼儀あり」二位「遠くの親戚より近くの他人」三位「苦労は買ってでもしろ」ということだそうです。これらは若い人への生き方のアドバイスとして贈りたいことわざだそうです。おじいちゃん、おばあちゃんからの言葉として受け止めてください。
 挨拶をする、相手を思いやる、節度を守る、苦労を苦労と思わないたくましい心を育てる、こういうことが普段の生活のなかで培われていくことを期待したいと思います。
10月は味覚の秋、食欲の秋真っ最中、「いただきまぁす」の声とともに「食」を楽しみましょう。
枝 6 / 節 17 / ID 7036
作者コード:oda
枝 9 / 節 18 / ID 7036
 
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