みなさんは『フォア文庫』を知っていますか? 図書館などにも置いてあることが多いので、知っている人・読んだことがある人も多いでしょう。この『フォア文庫』は、岩崎書店・金の星社・童心社・理論社という出版社が共同でフォア文庫の会というものを作って、子どもたち用にいい本を用意しようと始められたものです。テレビで「○○つながり」という言い方をしたりしますが、今回の私の文章は、フォア文庫つながりのできごとのことです。
さがしていた外国の物語(子ども向けです)が、フォア文庫の中に見つかりました。たまたま、家の近くの古書店(ブックオフ)にあったのです。なんと、150円。(笑)その物語そのものはさておき、本の最後に書いてあった「1994年フォア文庫15周年にあたって」という文章が、あたたかくてとてもすてきです。子どもたちに、たくさん本を読んでほしいという気持ちが、しっかりと伝わってきます。長くなるので、少しだけ引用します。もし、手元にフォア文庫があったら、ぜひ、一読してみてくださいね。
☆ 少年少女のみなさんが、これから乗りだしていく人生という大海には、さまざまな出会いが待っています。……そうです。本を読むということは、いろいろな人生に出会うことでもあります。また、未知との世界との遭遇(そうぐう)でもあるのです。……みなさんが、さまざまの本の世界にふれ、そこから自分でものを考え、創造的にたくましく自分の人生を航海していくことを心から願っています。
このフォア文庫の会は「朝の読書」を応援しています。みなさんの学校でも、朝の読書時間があるのではないでしょうか? 1988年、千葉県の高校の先生方が提唱し、本を心の栄養として子どもたちに生きる力を育ててもらおうと始めたのが「朝の読書」運動だそうです。その後運動は、全国の小・中・高校に広がり、現在の実践校は12000校を突破しているそうです。今年は、第一回「朝の読書応援ブック」寄贈が実施されたとのこと。めざましい活動実績がある学校に、一度に本が80冊贈られたとか。さっそく本を手にしている子どもたちの写真が、新聞に載っていました。
このフォア文庫の会のメンバーでもある理論社が、中高校生向けの新書を創刊しました。中高校生向けの新書といえば、岩波ジュニア新書が有名です。内容も、種類も、充実していますね。そこに、理論社や筑摩書房が参入しました。フォア文庫の会で地道な活動をしてきた理論社が、どんな新書の出版計画を立てているか。楽しみです。中・高校生向けとしてはありますが、おそらく、大人にとってのわかりやすい入門書としても、大いに使えるはず。みなさん、書店に出向いたときには、ぜひ、新書コーナーに足を運んでみましょう。
私は、げんかつぎとかが好きで、ここ数日で、これだけ身のまわりに「フォア文庫」絡みの話がふってわいたということは、何かのお告げにちがいない、と確信しました。そう、これは「学級新聞の題材にせよ!」ということだったのでしょうね。読書の秋は、まだまだ続きます!
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枝 6 / 節 11 / ID 7330 作者コード:nara
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