うたさん、

今回の作文では、「心」の重要性と現代社会の冷徹(れいてつ)さが問題であるというテーマについて、非常に深く考察しています。
序文で「心」とは何かを問いかけることから始め、それがどのように私たちの幸福に影響(えいきょう)与える(あたえる)かを述べています。
さらに、現代社会での冷徹(れいてつ)さが一般(いっぱん)的であるという問題提起をしながら、その原因を詳細(しょうさい)分析(ぶんせき)している点が印象的です。

特に、SNSの普及(ふきゅう)や資本主義経済の競争原理が人間関係の冷酷(れいこく)さを推進しているという部分では、具体的な例を挙げて理論的な裏付けを行っており、説得力があります。
また、自然選択(せんたく)と市場競争を比較(ひかく)することで、その理論を現代社会に適用して考察を深める手法は、高度な思考を示しています。

このように、社会問題の主題がよく書けており、原因の分析(ぶんせき)詳細(しょうさい)に行われています。
全体を通して、うたさんの作文は論理的であり、読む者に深い印象を与える(あたえる)ものでした。

項目(こうもく)評価:
-社会問題の主題がよく書けています。
-原因がよく書けています。
 

森リン評価 「心」を無視すると nnga 04月1週 うた
字数/基準字数:
1250字/600字
思考点:67点
知識点:95点
表現点:94点
経験点:92点
総合点:86点
●語彙学年表
 小1小2小3小4小5小6中1中2中3高1高2高3  
思考点
知識点
表現点
経験点
総合点
1200字換算
 
思考点:点
知識点:点
表現点:点
経験点:点
総合点:点
●換算語彙学年表
 小1小2小3小4小5小6中1中2中3高1高2高3  
思考点
知識点
表現点
経験点
総合点
●語彙の説明
語彙種類個数種類率点数説明
思考語彙23種30個77%67点考える言葉です。
理由、方法、原因などの説明の語彙。
多すぎると、説明の多い硬い文章になる可能性があります。
知識語彙76種106個72%95点難しい言葉です。
社会的な例や調べた例の語彙。
多すぎると、難しい言葉の多い重い文章になる可能性があります。
表現語彙135種219個62%94点豊かな言葉です。
話題の幅が広い語彙。
多すぎると、散漫な文章になる可能性があります。
経験語彙45種59個76%92点詳しい言葉です。
身近な例や経験した例の語彙。
多すぎると、身近な話の多い狭い文章になる可能性があります。
種類率は、60%以上が目標。70%以上の場合は多様な語彙が使われています。
1250字
 67点
 95点
 94点
 92点
字数 思考語彙 知識語彙 表現語彙 経験語彙

 


■思考語彙 23種
 確か, 第,、つまり,。しかし,」によって,あるべき,あれば,が思う,ことによって,さによって,そのため,だろう,で考える,と思う,と考える,などにより,は第,を第,を考える,他国にとって,伸ばすため,性により,考えるざる,

■知識語彙 76種
一瞬,不平等,世界,中傷,主義,人権,人間,他国,他者,信頼,個体,倫理,冷徹,冷酷,動物,匿名,原因,収益,各国,問題,基盤,存在,安定,定石,容易,崩壊,市場,希薄,幸福,弱点,必要,急速,情報,意見,感情,成功,拡大,推進,政策,普及,有利,本来,本能,格差,概念,次第,注目,無視,現状,環境,生存,発言,相手,破綻,社会,立場,競争,経済,結果,絶滅,維持,繁栄,膨大,自分,自然,行動,話題,誹謗,資本,軽率,進化,適応,選択,野生,関係,首脳,

■表現語彙 135種
 確か,きっかけ,こと,ことわざ,この世,これら,さ,そこ,そのため,たち,つまり,もと,もの,やり取り,よう,インターネット,コンテンツ,ステータス,ダーウィン,チャールズ,ネット,プレッシャー,メジャー,一,一瞬,上,不平等,世,世の中,世界,中傷,主義,二,人,人権,人間,今,他国,他者,伸ばすため,使い方,信頼,個体,倫理,冷徹,冷酷,動物,化,匿名,原因,収益,各国,問題,国,基盤,売り上げ,姿,存在,安定,定石,容易,崩壊,市場,希薄,幸せ,幸福,弱点,当たり前,形,後回し,心,必要,急速,性,情報,意見,感情,成功,拡大,推進,揚げ足,政策,族,普及,有利,本来,本能,格差,概念,次第,気持ち,注目,無視,現状,環境,生存,界,疎か,発言,的,相手,破綻,社会,私,種,立場,競争,絆,経済,結果,絶滅,維持,繁栄,考え,膨大,自分,自然,行動,観,話題,誰か,誹謗,論,資本,軸,軽率,進化,適応,選択,酷,野生,量,間,関係,首脳,

■経験語彙 45種
うる,かねる,が思う,く,くれる,しまう,つく,できる,で考える,とる,と思う,と考える,まかせる,もたらす,られる,れる,を考える,上がる,伸ばす,似る,例える,動く,厭う,収める,取る,取れる,回る,埋もれる,奪う,守れる,広まる,思いやる,感じる,成り立つ,持つ,挙げる,求める,浮かぶ,生きる,落とす,行う,起こる,蹴る,這う,集める,

 

「心」を無視すると
   高2 うた(aimee)  2025年4月1日

 「心」とは、と問いかけられた時、あなたは何を思い浮かべるだろうか。友達との友情の間にも心があり、家族の絆の間にも心がある。感情、思いやり、やさしさ、意見を持つこと、私はこのようなものが思い浮かんだ。これらは、私たちが生きていくにあたって、幸福をもたらしてくれるものだ。また、人間性や倫理観は「心」によって成り立っていると考えて良いだろう。しかし、今の世の中では、「心」を無視した、つまり冷徹であることが当たり前のようになっている。不平等や人間関係の希薄化、信頼の崩壊などが容易に起こりうるのである。これらより、私は、世の中が冷徹さによって動いていることが問題だと思う。



 その原因としては第一に、SNSの普及などにより、ネット上での情報のやり取りがメジャーなものとなったことが挙げられる。インターネットの匿名性により、相手の気持ちを考えずに軽率な発言・行動を取れるようになった。また、インターネット上の膨大な量の情報に埋もれ、相手の気持ちは疎か、自分の考えや意見を持つことが少なくなっているように感じる。まるで、本能にまかせて生きる野生動物のようである。これらは、本来私たちはあるべき姿ではないだろう。しかし、これらのことによって世の中が回っているのが現状である。例え、きっかけが誹謗中傷であったとしても、そのコンテンツは急速に注目を集め、広まり、話題になる、つまり「バズる」のであれば、「バズった」というステータスになり、そこから収益が拡大することもあるのである。



 第二の原因としては、資本主義経済のもとで競争が求められていることが挙げられる。資本主義社会では、市場において、成功を収めるつまり売り上げを伸ばすためには、他者を蹴り落とす必要がある。この考えが、人の冷徹さを推進しているのではないだろうか。

チャールズ・ダーウィンの進化論における「自然選択」の概念は、市場での競争にとても似ている。環境に最も適応した個体や種が繁栄し、そうでないものは「蹴り落とされる」形で絶滅するのである。自然界では、生存競争が行われ、人間界では市場競争が行われているのである。「揚げ足を取る」ということわざがあるように、相手の弱点をついて自分が這い上がるというのは、この世の定石なのだろう。



 確かに、冷酷でいることで、有利な立場を維持できたり、自分や誰かを守れたりすることもある。各国の首脳たちは、自分たちの国を第一で考えるのが当たり前であり、そのためなら他国にとっては酷な政策をとることも厭わない。しかし、冷徹さを軸に動く世界では、経済格差や社会的な不平等の拡大、結果に対するプレッシャー、人権や倫理が後回しになるなど、私たちの当たり前の幸せを奪ってしまいかねないことが容易く起こる。私は、今の世が冷徹さで動いていることは問題だと思う。冷徹さは、安定した基盤ではなく、使い方次第で一瞬にして破綻する危ういものだ。「心」がない世界に、幸せは存在しないのである。