いつもよりも時間がかかってしまったとのことですが、90分以内に書けていればスピードも十分です!
【総評】
この作文は、「人の価値は客観的な指標だけで測れるのか?」という深いテーマに対して、自分の実体験と歴史上の人物を例に挙げながら、論理的に考察されています。冒頭の哲学的な問いかけから始まり、読み手の関心をひきつけ、最後まで一貫して主題がぶれずに展開されている点が非常に優れています。内容はしっかりと四段落構成に沿っており、語彙や文の構造も中学二年生としてはかなり高いレベルにあります。
【第一段落:要約・状況説明】
「私という人間がこの世に存在しているということほど不思議なことはない」という書き出しは、印象的で読者の心をつかむ強さがあります。「人には皆自分の物語がある」と続けることで、主題が明確に提示されています。抽象的なテーマを丁寧に言葉にしていて、非常によくまとまった導入です。
【第二段落:意見A(客観的指標の大切さ)+実例】
テストの点数という身近な体験を通して、「客観的なデータが目標設定と努力の動機につながる」という意見が具体的に語られています。また、感情や主観で人を判断する危険性についても例を挙げて説明しており、論理に厚みがあります。「公平に判断するためにデータを活用する」という視点は現代的で、読者にも納得感があります。
【第三段落:意見B(比較では測れない価値)+実例(伝記)】
ここではヘレン・ケラーという伝記の実例を用いて、一般的な指標では測れない「意志」や「努力の力」について説得力のある主張が展開されています。「昔話・伝記の実例」が的確に使われており、Aの意見と対比されるBの意見がしっかりと補強されています。物語性があり、読み手の心に訴える力を持っています。
【第四段落:総合化の主題・まとめ】
「周りに評価される自分」と「自分が知っている自分」の両方を認めつつ、「最も大事なのは他の人に左右されずに生きること」と主題をさらに高次の視点にまとめています。AとBの単なる折衷ではなく、「C」となる新しい視点を提示できている点で、総合化がしっかりできています。結びとして力強く、印象に残る終わり方です。
【この作文で特に優れていた点】
深い主題設定:「存在」や「自分らしさ」という哲学的テーマをしっかりと扱っている。
具体的な実例の活用:テストの話やヘレン・ケラーの伝記が説得力を高めている。
総合化の完成度:AとBの意見を高次の視点でまとめ、新しい視座「C」を示せている。
語彙と表現力の高さ:文の流れがスムーズで、言葉の使い方にも無理がない。
【考えを深めるための質問】
もしあなたがこれから「自分だけの物語」をもっと豊かにするために何かに挑戦するとしたら、それはどんなことですか? それは、誰かに評価されるためではなく、自分自身のために挑戦したいことですか?
■思考語彙 24種 30個 (種類率80%) 87点
しかし, 確か,、必ずしも,。しかし,。だから,。だからこそ,。例えば,。確か,いるから,しまうかも,しまうと,するから,たので,だから,だろう,できるから,と言える,ないため,なければ,れざる,学ぼう,生きるため,自分らしい,見ると,
■知識語彙 63種 109個 (種類率58%) 81点
一般,不公平,世間,主観,事実,人物,人生,人間,他人,以上,体現,価値,信頼,先生,公平,判断,前回,努力,勉強,化学,卒業,反対,同年代,基準,大事,大切,大学,学期,客観,家庭,左右,彼女,情報,情熱,意志,意見,感情,成果,成長,把握,指標,教師,時間,本当,正確,比較,点数,物事,物語,独学,理由,生後,目標,相手,経験,結果,聴力,自分,見方,視力,言葉,評価,魅力,
■表現語彙 109種 204個 (種類率53%) 77点
確か,。確か,いじわる,こと,この世,さ,そう,それ,とき,どこ,ないため,ひいき,まま,みんな,もの,よう,わけ,ケラー,テスト,データ,ネガティブ,バネ,ヘレン,ベース,ヶ月,一般,不公平,世間,主観,事実,二つ,人,人物,人生,人間,他,他人,以上,体現,例,価値,信頼,先生,全て,公平,判断,前,前回,力,助け,努力,勉強,化学,卒業,反対,同年代,周り,基準,大事,大切,大学,学期,客観,家,家庭,左右,彼女,心,思いやり,情報,情熱,意志,意見,感情,成果,成長,把握,指標,教師,時間,本当,正確,比較,点,点数,物,物事,物語,独学,理由,生きるため,生後,的,皆,目標,相手,私,経験,結果,聴力,自分,見方,視力,言葉,評価,豊か,逆,遅れ,魅力,
■経験語彙 37種 64個 (種類率58%) 74点
かかる,しまう,しれる,つながる,できる,とる,とれる,と言える,はげむ,られる,れる,わかる,偏る,傷つける,受け入れる,基づく,失う,学ぶ,役立つ,得る,感じる,持つ,書く,比べる,気に入る,決める,流す,測る,測れる,生きる,生まれる,生む,知る,立てる,見落とす,覚える,避ける,
■総合点 85点
■均衡点 5点
不思議
中2 マムアン(mamuan)
2025年4月2日
「不思議」と思えば「私」という人間がこの世に存在しているということほど「不思議」なことはない。自分がどこに生まれるかやどのような家に生まれるかなどは決められない。どこに、どのように生まれたかは受け入れて生きなければならないし、それが全てというわけでもない。人には皆自分の物語がある。同じような物語はあっても、全く同じ物語はない。人生を豊かに生きるためには自分らしい物語を持つことが役立つのではないか。
確かに客観的な指標は大切だ。客観的な指標を持つことで目標がはっきりするからだ。例えば私が前学期にあった化学のテストで65点をとったときだ。周りのみんなは80点以上とれていて、私はそれがとても悔しかった。だからこの前のテストでは悔しさをバネにして勉強にはげみ、100点をとった。前回のテストからものすごく点数が高くなっていたことが、自分の努力の成果だと感じられた。このように、事実に基づいて物事を把握することで正確な目標が立てられ、努力のモチベーションにもつながる。また、客観的な指標が大切な理由は他にもある。主観的な意見や感情に左右されないことで、公平に人や物を判断できるからだ。例えば、ある人を「なんとなくいじわるそうだから」という理由で避けてしまうと、その人の本当の良さや魅力を見落としてしまうかもしれない。また逆に「気に入っているから」という理由でその人だけをひいきするのも見方が偏っていると言えるだろう。感情や主観で物事をを見ると不公平だったり、相手を傷つけてしまったりと、ネガティブな結果を生むことが多い。だからこそ、信頼あるデータや情報をベースにすることで物事をより公平に判断することができるのだ。
しかし、その反対に人間には他人との比較では測れないものがある。例えば努力、情熱、思いやりの心などだ。ヘレン・ケラーは他人との比較では測れない価値を体現した人物として良い例だ。ヘレン・ケラーは生後19ヶ月で視力と聴力を失った。言葉もわからないまま成長し、周りから「学ぶ力がない」言われていた。しかし、家庭教師のサリヴァン先生の助けを得て、独学で言葉を覚え、ついには大学まで卒業する。ヘレンは視力や聴力がないため、同年代の人に比べてとても遅れをとっていた。しかし、彼女の「学ぼうとする意志」や、「努力する力」は一般的な基準では測れない。これからわかるのは、必ずしも世間の一般的な基準で人の価値を測ることはできない。
このように人間には周りの人から評価される自分と、自分が知っている自分と二つある。確かに客観的な指標を持つことで物事を公平に判断することができる。けれどその反対に一般的な基準で測ることができないものもある。しかし、最も大事なのは、他の人に左右されずに強く自分らしく生きることだ。周りに流されずに生きることで自分の人生というこの世に同じものがない経験ができる。
遅くなってすみません。難しかったので、書くのに時間がかかってしまいました