生きる喜び
中3 あうさの(ausano)
2025年4月2日
化学文明の発達は、日常から手間をどんどん省く。手間とはそれを経験した人の個性を伸ばし人間らしさを増幅させる物なのである。人間の欲求が、文明を発展させてきたことは事実であろう。手間のかからない生き方をしている限り、生きることの喜びを感じることはできない。生きる喜びとは、感性をとぎすまし、自然の大きさと人間の魅力を日々発見することにあると思う。
私は生きる喜びを人一倍感じられる人間になりたいと思った。
第一の方法として、自然を大切にする必要があると思う。
私は登山が大好きだ。頂上まで登り切った達成感を忘れることは無いだろう。季節や時間帯などによって変わってくる情景を様々な角度から眺めることも頂上まで登り切った人の特権だろう。しかし、最近は山火事が多いとも聞く。緑緑しい山が真っ赤な炎に包まれているのを考えてると心が痛くなる。森林火災が起こる原因は乾燥し過ぎてしまったり落雷など防ぐことが難しいものもある。森林火災の原因ランキングを調べてみるとまず1位は焚き火でこれは30パーセントを占めている。そして2位は火入れだ。3位は放火である。これらの結果から分かることは、防ぐこともできる原因がランキングに入っていることだ。また、森林火災の原因の一つとして挙げた乾燥は地球温暖化とも関係しているという。自然は無限にあるものではない。自然は生きていく上で自然は私たちの食料源であり、水を育む大切な場所である。自然などを保護するために動いている人々も大勢いる。しかし、それでも環境問題が後を絶たないのであれば自然への思いから変えないと自然を大切にすることはできないだろう。
第二の方法は生きる手間を知ることだ。
私は中二の最後にあった立志行事に参加した。そこで、生きる手間を学ぶべく、カレー作りを体験した。ご飯を作る係だった私は1からかまどで作るため、木の枝、枯れ葉を集め薪と共に釜戸へ持っていき、ライターで火をつけた。薪を燃やしている時はとても目が痛い。昔の人々はこんなにも苦労して火を炊かなければならなかったのか。それだけではない。ちょうど良い感じに炊く事ができたと思ったら、底にあったお米は焦げていた。お米を炊くというとても簡単なミッションのように見えて実際は難しいどころか失敗してしまった。しかし、難しい課題に挑んだからこそあのカレーは今でも忘れられないくらい美味しかった。生きる手間は決して無駄ではないことを立志行事から学んだ。
確かに、自然を大切にすることも生きる手間を知ることもどちらも大切だ。しかし、1番大切なことは「出口のないトンネルはない」という名言があるように、毎日何かしらに希望を持って1日1日を強く生きていくことだと思う。生きる喜びを感じられない人の中には精神的・身体的苦痛や、貧困・差別といった社会的困難があったり、他人と比較することで自己否定感が強まってしまうといった理由があるかもしれない。それでも一度きりの人生を良いものにするために一歩一歩動くことが必要不可欠だと私は感じた。