◆【要約】は工夫できています。300字以内にするとさらによいでしょう。
◆まず『確かに自然を大切にするということは必要不可欠なことである』と考えました。長崎(ながさき)の山も綺麗(きれい)だけれど、五島の山には、あちこちに自然動物が紛れ(まぎれ)ていた。『まるで動物と共存(きょうぞん)しているよう』な山。美しい自然に感性を刺激(しげき)された経験だったんですね。五島の海は訪れ(おとずれ)た多くの人に「まるで宝石(ほうせき)のよう」と評されるとのこと。
◆次に『手を加えすぎるのもいけない』と逆の視点(してん)からも考えました。人工林にすると手入れが必要になるけれど、自然林はそのままで維持(いじ)される。山の動物も人が手を出してしまうと、次からまた人の力を欲する(ほっする)ようになる。人が自然に手を加えすぎると、バランスを崩す(くずす)ことになるんですね。
◆『一番大切なのは自然のバランスを理解し、むやみに手を出さないことだ』と大きく考えをまとめました。『動物と共存(きょうぞん)を意識し、今の自然状態について考えることによって自然と人の対立ではなく動物と人間の理解が生まれる』。自然との共生を、それぞれの立場で意識するべきですね。

       

△大変必要不可欠→「必要不可欠」だけで充分(じゅうぶん)です。

   <<え2010/164み>>


みささん、作文の内容がとても充実(じゅうじつ)しており、多くの重要なポイントを網羅(もうら)していますね。
特に、地域(ちいき)の自然環境(かんきょう)に対する理解を深めるための具体的な例を挙げている点が素晴らしいです。
また、自分の体験を交えながら、人間と自然との共存(きょうぞん)の必要性について語っている部分は、読む人にとって非常に感情移入しやすく、説得力があります。

たとえを用いた表現も印象的で、「まるで宝石(ほうせき)のようだ」という表現は、五島の海の美しさを生き生きと伝えており、視覚(しかく)的なイメージが鮮明(せんめい)です。
さらに、ことわざを引用して、「立つ鳥(あと)濁さ(にごさ)ず」という言葉を使うことで、自然への敬意(けいい)と責任感を強調しており、非常に効果的です。

一般(いっぱん)化の主題についても、人間と自然の関係性に焦点(しょうてん)を当て、「人と同じ世界を生きるものたち」という表現を使って、人間と動物の共存(きょうぞん)の重要性を訴え(うったえ)ています。
このような視点(してん)から、読者に自然保護の重要性を訴える(うったえる)ことができている点は、大変素晴らしいと思います。

全体を通じて、みささんの深い思考と情熱が感じられる作文で、非常に読み応えのある内容でした。

###項目(こうもく)評価
-たとえがうまく使われています。
-ことわざがよく書けています。
-一般(いっぱん)化の主題がよく書けています。

内容◎ 構成◎ 題材◎ 表現◎ 主題◎ 表記◎

字数/基準字数:1630字/600字
思考点:67点
知識点:72点
表現点:82点
総合点:80点
(新しい森リンで仮の点数を出しています)

 


■思考語彙 23種
 しかし, 確か,、つまり,。しかし,。例えば,ことによって,ことにより,しかし,しまうと,すると,だから,だろう,と思う,ないから,なると,について考える,のため,みると,よると,守ろう,汚いと,濁さざる,見習うべき,

■知識語彙 46種
一番,世界,五島,人工,人里,人間,以外,作業,使命,倍増,偏見,共存,動物,危惧,危機,問題,大事,大切,大変,好評,宝石,対立,意識,感嘆,感性,日本,最近,活動,状態,理解,管理,簡単,経験,絶滅,綺麗,自分,自然,衝撃,観光,言葉,調査,責任,費用,都会,配慮,長崎,

■表現語彙 113種
 確か,あちら,おろそか,こちら,こと,さ,せい,そう,そこ,それ,たくさん,たち,どれ,のため,みんな,むやみ,もの,よう,わけ,エサ,コスト,ゴミ,タヌキ,ハイカー,バランス,ペット,ポイ捨て,マナー,リスク,一番,世の中,世界,五島,人,人々,人工,人里,人間,今,他,以外,作業,使命,倍増,偏見,共存,力,動物,危惧,危機,口,周り,命,問題,声,変,大事,大切,大変,好評,姿,宝石,対立,山,山々,意識,感,感嘆,感性,手,手入れ,日本,時,最近,林,柵,次,活動,海,状態,狩り,理解,用,皆,皆さん,私,種,管理,簡単,経験,絶滅,綺麗,自分,自然,色々,草,虫,衝撃,視,観光,言葉,調査,責任,費用,跡,身,車,道,達,都会,配慮,長崎,鳥,

■経験語彙 53種
あげる,いける,かかる,しまう,すぎる,そろえる,と思う,について考える,はねる,もつ,もらす,やる,よる,られる,れる,住む,住める,作る,例える,信じる,倒れる,働く,入れる,出す,加える,守る,得る,思いこむ,悩む,感じる,抜く,持つ,捨てる,欲する,求める,漁る,濁す,甘える,生きる,生まれる,生みだす,登る,示す,立つ,立てる,紛れる,見習う,覚える,通る,進める,防ぐ,降りる,陥る,

 

自然との共存
   小6 みさ(misa)  2025年4月2日

 山を登る人達はダイエットをするため、おいしい空気を吸うためなど色々な目的をもって里山へやってくる。その山にも住んでいる農家の人たちがたくさんいるのだ。その人たちの努力のおかげで私達が憧れる美しい景観が保たれているのだ。最近はマナーの悪さが目立ってきている。綺麗な景観を守る里山の人たちにとってはハイカーのマナーの悪さはとくに目に余るのだ。その証拠として最近は「立ち入り禁止」など様々な看板が増えている。また、迷惑してるのは人間だけではなく山に住む動物たちも同様である。開発が進む里山では林が分断され住む場所を失った動物たちがえさを求め町に降りて来た先で車にはねられることもあるようだ。里山の人たちだけではどうにかなる問題ではない。都市に暮らす人々の補助が必要なのだ。

 確かに、自然を大切にするということは大変必要不可欠なことである。昨年の秋、学校での五島の臨海学校に参加したとき、私はそのことを痛感した。それまで、長崎市の山は綺麗な方だと思っていた。しかし、五島に行ってみると、海は信じられないくらい青く綺麗で山はあちらこちらに自然動物が紛れていた。観光用の山ではなく、ある程度の手を加えられたまるで動物と共存しているような山だったのだ。なんとなく私は、山は虫が多くて汚いと偏見を持っていた。私以外にもこのような偏見を持っていた人は多く、皆このことに衝撃を覚えていた。この経験から、美しい自然がどれだけ人々に感性を生みだすのかが身にもって感じた。とある調査によると、初めて五島の海に行った都会の人たちはみんな口をそろえてまるで宝石のようだと好評の声を示すそうだ。都会なわけでもない同じ長崎の人が見ただけでもその姿に感嘆の声をもらすのだからよほど管理をちゃんとしているのだろう。世の中には他の美しい山々もあり、その美しさを理解することによりこの自然を守らなくてはという使命感が働くのではないのだろうか。

 しかし、自然を守らなくてはいけないと思い、手を加えすぎるのもいけないことだ。例えば、山に住む動物のエサがないからといってむやみにエサをやったりすることだ。そうすると、その動物は狩りをしなくとも簡単にエサを手に入れられると思いこみ人間に甘えてしまうのだ。そうなるともはや自然動物というよりペットになってしまうし、もう自分でエサを得ることが厳しくなってくるだろう。この例えは最近問題視されている日本の問題なのだ。人工林などは手入れをしなくては倒れて大変なことになってしまうが、自然は自分の力で生みだしたもののため人がいなくても自分で生きていけるのだ。山も動物と同じで、少し手を出してしまうと次からまた人の力を欲すこととなる。山に道を作ったりするとなると、そこを通る動物たちが車にはねられるリスクがある。このようなことを防ぐには柵を立てたり、周りの草を抜いたりと色々な費用、つまりコストがかかる。この作業をおろそかにすると動物たちが住めなくなり絶滅危機に陥るのだろう。このように変に人間が手を出したせいで絶滅危惧種や絶滅してしまった動物はたくさんいる。それを私達の責任じゃないと思わないでちゃんと問題視することが大切だと思う。

 確かに、自然を守ろうと活動を進めることは大切だ。しかし、一番大切なのは自然のバランスを理解し、むやみに手を出さないことだ。皆さんが山に登る時もゴミのポイ捨てをしないでしっかりとマナーを守って欲しい。「立つ鳥跡を濁さず」という言葉があるように人もそれを見習うべきだ。今ではハイカーのゴミ捨て問題に悩まれている。そのゴミを漁る手アライグマやタヌキが倍増し、ゴミを求めて人里まで降りてくることもある。動物も同じ命を持っている。人と同じ世界を生きるものたちを理解し、配慮してあげることが大事なのだ。動物と共存を意識し、今の自然状態について考えることによって自然と人の対立ではなく動物と人間の理解が生まれるのではないか。