気持ちを立て直す時
   小5 ゆい(akakiyu)  2025年4月2日

    気持ちを立て直す時

 ある日、渡良瀬川に行くと増水して流れもはやかった。そしてときどき流れの速い中心に向かって少し泳いでは、引き返して遊んでいた。しかし、どうしたはずみか中央にいきすぎ、気づいた時には速い流れに流されていたのである。だが、そこでひらめいたものが、あった。流されている所は私の背よりも深いが、このまま流されていけば、必ず浅い所に行くはずなのだ。すると毎日眺めている渡良瀬川に戻ってしまったのである。そしてこの経験から私は思った。歩けない足と動かないてと向き合って、歯を食いしばりながら一日一日を送るのではなくむしろ、動かない体から教えられながら生活しようという気持ちになったのだ。

 私もピアノの発表会で少し失敗した経験が何度もあり、その度に落ち込んだ。だが、母が

「そういう時もあるよ。」

と、言ってくれて、私はまるで、雨から晴れに変わるように感じた。この経験から、私はあまり緊張せずに、間違えず、丁寧にひくことを意識できるようになってきていると思う。今年の七月にはじめてのピアノのコンクールがある。審査があるので、いつもよりも緊張すると思うが、暗い気持ちのままコンクールに挑むのではなく、長所も見つけながら、明るい気持ちで挑もうと思う。

 お母さんは学生時代、部活の練習がつらく、「もうやめようかな」と思い、友達に相談した。後日、家に電話がかかってきて、

「やめないで。辛いけど、一緒にがんばろうよ。」

と励まされ、部活を続ける事にしたそうだ。私も、あと二年で中学生になる。中学生になったら、母の友達のような優しい友達が私も欲しいと思う。母と私の話では一つ共通点がある。それは、母の友達や、私の母は、自分達を勇気づけてくれている人だ。私も、他の人から、勇気をもらうのではなく、自分から他の人に優しさや勇気をあげたいと思った。

 どんな困難な試練があっても、焦らず落ち着いて最後まで対処すれば、自分で自分を守れるのだなということが分かった。