様々な視点から
　　普段私たちはコインを丸いものとみなしているが、それはいろいろな見方をすることが可能だ。だから、物事をいろいろな視点で見て価値の多様化をすることが必要なのだ。それを実現するためにはレトリックがとても役立つと言える。

　私は物事をいろいろな視点から見ることが必要であると考える。その理由は二つある。第一に多角的に物事を考えることによって深く理解することができるからだ。以前ダンゴムシの交替制転向反応という性質についての実験をした際に、いろいろな視点から見たことで一つの視点からでは得られぬような結果を発見できたことがある。まず、実験の前に交替制転向反応とはどういうものなのかについて調べた。すると、曲がり角があるところでダンゴムシが右、左、右、左とジグザグに進むことの性質の名称を指すのだそうだ。インターネットで調べただけでは本当にその性質が正しいのかはわからない。そのためインターネットという一つの視点だけでなく、もう一つの実験という視点から物事を見ることにした。そこで、ジグザグに進めるように角をたくさん作った迷路の中に数十匹ほどダンゴムシを投入し実験をした。すると投入したうちの三分の一程度しかダンゴムシの持つ性質を確認することができなかった。あるものは壁をよじ登り、あるものは動かなかったり丸まってしまったりした。ただ調べるだけでは気が付かなかったことが実験をしたことでダンゴムシは必ずしも交替制転向反応が見られるとは限らないということがわかった。また、ダンゴムシの性質についてよく知ることができた。だから深く物事を理解するためにはいろいろな視点で見ることが必要であると言える。

　第二の理由は物事を多角的に見ることで新しい発見があるからだ。例えば最近アメリカのトランプ大統領が日本に関税の引き上げをした。その際にアメリカ国民の一部の人は関税は日本にだけかかるものだと考えていたらしく、日本からの輸入品も値上がりするとは知らなかったそうだ。そこで、お金がたくさん入ると思い喜んでいたようだが実際には日本からの輸入品も関税がかけられる。現在日本の任天堂からスイッチ２が発売された。これは転売防止のためにいろいろな対策が施されている。その中に、多言語版は日本では売らず輸出して海外で買わなければ手に入らないということもあった。するとアメリカでは関税が引き上げられているためスイッチ２が欲しいひとはとても高いお金を支払う必要がある。それに気が付いた人が大変落ち込んでいたということがあったと言われている。

　確かに物事を一つの視点から深く考えることも大切だ。しかし、物事をいろいろな視点から見なければ一つの考えに固執してしまう。だから、いろいろな視点で見ることが大切であると言える。