あけいとさん、素敵(すてき)な作文をありがとう。あなたの文章(ぶんしょう)を読んで、フィリピンでの生活や通学の様子(ようす)がとてもリアルに感じ(かんじ)られました。

まず、作文の中で家族(かぞく)の話が描か(えがか)れている点が素晴らしい(すばらしい)ですね。お母さんや弟さんとのやり取り(やりとり)具体(ぐたい)(てき)に書かれていて、読んでいて家族(かぞく)温か(あたたか)さが伝わっ(つたわっ)てきます。その中でも、「公園も走り回れる環境(かんきょう)もないのだから、せめて学校くらい歩いていかないと。」というお母さんの言葉(ことば)や、それに対する(にたいする)お母さん自身(じしん)心変わり(こころがわり)が、台風のように早かったという表現(ひょうげん)印象(いんしょう)(てき)でした。このたとえがうまく使わ(つかわ)れています。

また、バス通学に変わっ(かわっ)た後のハプニングについても、具体(ぐたい)(てき)でリアルな描写(びょうしゃ)がされていて、読む(がわ)としてはドキドキしながらもあなたの気持ち(きもち)理解(りかい)できます。特に(とくに)、「もしバスが止まってしまった時に後ろから車に突っ込ま(つっこま)れたら?」という一文は、あなたの不安(ふあん)がひしひしと伝わっ(つたわっ)てきます。

通学方法(ほうほう)変化(へんか)を通じて、あけいとさん自身(じしん)感情(かんじょう)変化(へんか)がよく描か(えがか)れているのがこの作文の強みです。安全(あんぜん)求める(もとめる)気持ち(きもち)と、時には冒険(ぼうけん)もしたいという気持ち(きもち)交錯(こうさく)している様子(ようす)伝わっ(つたわっ)てきます。

最後(さいご)に、無理(むり)と一言で片付け(かたづけ)られたという経験(けいけん)は、多くの子どもたちが感じる(かんじる)ことかもしれませんね。そうした共感(きょうかん)呼ぶ(よぶ)話題(わだい)選び方(えらびかた)良かっ(よかっ)たです。素晴らしい(すばらしい)作文をありがとう。これからもいろんな経験(けいけん)を作文にしてみてくださいね。

項目(こうもく)評価(ひょうか):
-たとえがうまく使わ(つかわ)れています。
-前の話聞いた話がよく書けています。
 

森リン評価 僕の二分間 sa 04月2週 あけいと
字数/基準字数:
754字/300字
思考点:45点
知識点:58点
表現点:53点
経験点:67点
総合点:55点
●語彙学年表
 小1小2小3小4小5小6中1中2中3高1高2高3  
思考点
知識点
表現点
経験点
総合点
1200字換算
 
思考点:67点
知識点:80点
表現点:78点
経験点:88点
総合点:78点
●換算語彙学年表
 小1小2小3小4小5小6中1中2中3高1高2高3  
思考点
知識点
表現点
経験点
総合点
●語彙の説明
語彙種類個数種類率点数説明
思考語彙10種11個91%45点考える言葉です。
理由、方法、原因などの説明の語彙。
多すぎると、説明の多い硬い文章になる可能性があります。
知識語彙28種38個74%58点難しい言葉です。
社会的な例や調べた例の語彙。
多すぎると、難しい言葉の多い重い文章になる可能性があります。
表現語彙60種92個65%53点豊かな言葉です。
話題の幅が広い語彙。
多すぎると、散漫な文章になる可能性があります。
経験語彙30種37個81%67点詳しい言葉です。
身近な例や経験した例の語彙。
多すぎると、身近な話の多い狭い文章になる可能性があります。
種類率は、60%以上が目標。70%以上の場合は多様な語彙が使われています。
754字
 45点
 58点
 53点
 67点
字数 思考語彙 知識語彙 表現語彙 経験語彙

 


■思考語彙 10種 11個 (種類率91%) 51点
。しかし,。なぜ,しよう,たから,だから,と思う,やろう,悔しいから,行こう,通おう,

■知識語彙 28種 38個 (種類率74%) 56点
一番,一言,下校,体調,公園,分間,勇気,台風,学校,安全,強盗,徒歩,拳銃,日本,時間,最初,本気,治安,無理,特別,環境,皆無,行動,走行,通学,週間,遅刻,魅力,

■表現語彙 60種 92個 (種類率65%) 55点
さ,そう,たち,よう,エンジン,スライド,トラブル,ドア,ドキドキ,バス,フィリピン,ランドセル,一,一番,一言,下校,中,二,体調,何,僕,公園,分の,分間,勇気,台風,外,嫌,子ども,学校,安全,度,弟,強盗,後,後ろ,徒歩,拳銃,日本,時,時間,最初,本気,次,母,治安,無理,特別,環境,登,皆無,行動,走行,車,通学,週間,遅刻,間,雷,魅力,

■経験語彙 30種 37個 (種類率81%) 64点
しまう,と思う,やる,られる,れる,乗り遅れる,住む,出る,出歩ける,動く,変わる,始める,崩す,怒る,感じる,楽しむ,止まる,歩く,決まる,消え去る,済む,片付ける,突っ込む,背負う,見舞う,訴える,走り回れる,送る,通う,開く,

■総合点 61点

■均衡点 5点
 

僕の二分間
   小3 あけいと(akeito)  2025年4月2日



 朝、六時五十五分。僕はスクールバスに乗って学校へ行く。わずか二分の乗車だ。だが、この二分の間にもハプニングは起きるものだ。

 僕の家は学校と目と鼻の先にある。マニラに来てすぐの頃、僕は歩いて学校に通っていた。日本の小学校のように集団登校はなく、母と弟二人と一緒に歩いて登下校した。フィリピンは日本程治安が良くなく、僕の住むフィリピンで一番安全なBGCでも拳銃強盗がある。子どもだけで外を出歩ける環境は皆無だ。母は最初、

「公園も走り回れる環境もないのだから、せめて学校くらい歩いていかないと。」

と言っていた。しかし徒歩通学を始めて二週間後には、

「登下校の時間に雷が来たらどうしよう。」

とか、

「もし弟たちが体調を崩したらどうやって送って行こう。」

とか言うようになり、その一週間後にはバス通学に変わっていた。母の行動の速さはまるで台風が来た時のようだった。

 バス通学が決まった時、僕はとても嬉しかった。なぜなら暑い中重いランドセルを背負って歩かなくて済むし、何よりバス通学に特別魅力を感じたからだ。しかしそんなワクワクドキドキもすぐに消え去ってしまった。最初はバスのスライドドアが開かなくなった。次はバスが走行中にエンジンが止まって動かなくなった。たった二分の間に何度もトラブルに見舞われた。もしバスが止まってしまった時に後ろから車に突っ込まれたら?僕はバス通学が怖くなって嫌になった。

 「ねぇ。歩いて学校に通おうよ。」

何度か母に訴えたが、無理と一言で片付けられた。悔しいからわざと遅刻してバスに乗り遅れてやろうかと思ったけど、本気で怒られそうで、僕にはその勇気が出なかった。とにかく二分間安全なバス通学を楽しみたい。