とても立派な作文でした。これからも、いろいろなことに疑問をもち、自分なりの考えを大切にして書いていってくださいね。

【全体的な総評】
 自然と人間のかかわりについて、とても深く考えられていて感心しました。クマのニュースや自分の疑問、調べたことなどを通して、自分なりの解決方法をしっかりと見つけて書くことができています。「緑のコリドー」という言葉を正しく使いながら、現実的な提案をしているところは、作文としてとても優れています。また、最後には「人間にとって自然とは何か」という大きなテーマにまで話を広げることができています。

【段落ごとの講評】

◆一段落目(長文の要約)
 長文の中の大切なポイントをしっかりと押さえ(おさえ)て要約できています。「殺伐(さつばつ)とした看板」など、表現も正しく使われています。

◆二段落目(自分の考えと共感)
 「人間にとって動物はかけがえのない存在」と自分の考えをはっきりと書いていて、とてもよいです。また、「間接的にでも動物とかかわらないと得ない環境(かんきょう)」という言い方もよく考えられています。

◆三段落目(ニュースから話を広げる)
 最近のクマのニュースにふれ、自分の考えを述べている点がよかったです。「クマが学習してしまった」「山に実をつける植物を植える」など、自分なりの視点で問題に向き合っている姿勢が伝わってきました。

◆四段落目(交通事故と配慮(はいりょ))
 「動物に標識は読めない」というユーモアを交えた表現が印象的です。人間の立場からだけでなく、動物の立場に立って考えているところがすばらしいです。

◆五段落目(緑のコリドーの説明と提案)
 「緑のコリドー」の仕組みをわかりやすく説明できていました。専門的な言葉を正しく使い、自分の意見として活かしている点がとても立派です。

◆結び(主題の一般(いっぱん)化)
 「人間と動物のちょうどいいバランスの環境(かんきょう)を作る」という結論にしっかりとつながっており、作文全体のまとまりもとてもよいです。「豊かになること」と「支え合いの心」を両立させようとする姿勢が伝わってきました。

【この作文で特に優れていた点】
✅長文の要約が的確にできていた
✅時事問題(クマのニュース)を上手に取り入れていた
✅自分の疑問をもち、それに対する考えを深められていた
✅専門用語(緑のコリドー)を正しく使い、説明できていた

【考えを深めるための質問】
 もしあなたが「緑のコリドー」づくりのリーダーになったとしたら、どこに、どんな工夫をした通路を作りますか? その理由も考えてみましょう。
 


■思考語彙 15種 22個 (種類率68%) 64点
nしかし,。しかし,。なぜ,いるから,すれば,だから,でしょう,と思う,のため,ません,人間にとって,変えれば,減らすため,発展によって,見ざる,

■知識語彙 66種 120個 (種類率55%) 83点
事故,交通,人里,人間,保護,共感,冬眠,処分,分断,動物,危機,問題,地上,地下,大切,存在,学習,安心,実感,専門,山林,工事,工夫,干拓,影響,必死,必要,技術,排出,改善,整備,文章,方法,時間,最近,有名,植物,標識,注意,状況,現代,現在,環境,生息,生態,生活,生物,発展,目標,移動,絶滅,繁殖,自動車,自然,自由,見方,設置,説明,通路,道路,配慮,野生,開拓,間接,関係,駆除,

■表現語彙 118種 204個 (種類率58%) 81点
いま,かけがえ,こと,これ,ごみ,そう,それ,たち,どこ,のため,ふり,もの,よう,クマ,ドングリ,ニュース,バランス,中,事故,交通,人里,人間,他,体,保護,側,僕,僕ら,先,共感,冬眠,処分,分断,力,動物,危機,問題,地,地上,地下,多く,大切,存在,学習,安心,実,実感,家,専門,山,山林,工事,工夫,干拓,影響,必死,必要,手,手遅れ,技術,排出,改善,故,整備,文章,方法,時間,最近,有名,植物,標識,注意,海,減らすため,湖,瀕,熊,状況,現代,現在,環境,生き物,生息,生態,生活,生物,用,発展,的,目標,私,移動,等,系,絶滅,緑,繁殖,自動車,自然,自由,蓄え,見方,設置,話,説明,豊か,費,足,車,通路,道路,配慮,野生,開拓,間接,関係,際,駆除,

■経験語彙 38種 51個 (種類率75%) 76点
あう,かかる,かかわる,くれる,しまう,せる,つく,つける,つなぐ,できる,と思う,られる,れる,伝う,住む,作る,入れる,出る,増える,変える,差し伸べる,得る,支える,植える,殺す,済む,減らす,生きる,立ち入る,続く,聞く,設ける,読む,読める,踏み入れる,追い払う,通す,隠す,

■総合点 79点

■均衡点 3点
 

里山を歩いていると(感)
   中1 ジュンノスケ(akasiyu)  2025年4月2日

 里山には、治山、治水の効果があり、水害をおこさせないようにする働きがあるのにハイカーのマナーの悪さが目に余り、殺伐とした看板が立てられている。

また、里山と平地を行ったり来たりする動物もいるのに、人間は、道路を作って森林を分断することが多くなっている。そんな道路では、動物との交通事故も多くなっている。

動物との事故を減らすためには、多少工事費が高くついても地上に動物たちの体を隠してくれる緑のコリドーを整備することが大切になってくる。

僕はこの文章を読んで、とても共感できると思った。なぜなら人間にとって動物はかけがえのない存在だからだ。

そしていま私たちは間接的にでも動物とかかわらないと得ない環境にいるからである。

僕にもそれを実感するような話があります

最近ニュースでクマが人里に出てくるという話を聞きましたそのニュースでは冬眠用のドングリが少なくなって人里に出てきた熊が、人里にはおいしいものがあると学習してしまった影響だといいます。

どこかの有名な専門家も手遅れに近いと言っていました。

しかし見方を少し変えれば、今人里に来てしまった熊を追い払うのは時間がかかりそうであっても、今冬眠できている熊が人里に来ないようにさせることはできるのではないでしょうか?クマの住む山にクマの冬眠する際の蓄えになるような実をつける植物を植えるなどはできないのでしょうか?

他にも動物と車の交通事故が増えていると聞きます。これも、人間は、動物を追い払うことや動物の駆除に力を入れています。道路に出てきた動物の駆除をするのは悪いことではありません。しかし動物を殺さなくても済む改善方法はないのでしょうか。

動物注意の標識を設置しても動物にその標識は読めません。僕ら側の配慮が必要です。

僕は、緑のコリドーを整備すれば良いと思います。

緑のコリドーとは、生態系保護のために設けられた自然の通路です。自動車道路等で、分断された野生生物の生息地をつなぎ、動物や植物が自由に移動・繁殖できる環境のことです。

この緑のコリドーには人間は立ち入らないこととします。そうすれば、野生動物は安心して緑のコリドーを伝って移動することができます。

多少工事費が高くついても、道路を地下に通して、地上に緑のコリドーを整備などの工夫が必要です。

このように人間と動物は問題もありながら、支えあわなくてはならない関係です。

現在、人間の技術の発展によって多くの生き物が絶滅の危機に瀕しています。山林を開拓したり、海や湖を干拓したり、人間が排出したごみの処分の問題、そして先ほどにも説明した、動物の人里へ足を踏み入れてしまうことなど、多くの問題があります。

そんな中でも動物たちは必死に生きています。生息地が少なくなって厳しい状況が続いています。しかし人間はどんどん生活が豊かになっています。生活が豊かになるのは、いいことなのですが、動物たちの危機的状況を見て見ぬふりするのではなく少しくらい手を差し伸べて、人間と動物のちょうどいいバランスの環境を作って生活するのが現代の人間の大きな目標にしても良いのではないでしょうか。