私は小さい頃を読んで
小5 あかたよ(akatayo)
2025年4月2日
私は小さい頃を読んで
私は小さい頃、家の近くを流れる渡良瀬川から大切なことを教わっているように思う。
怪我をして全く動けないままに、将来のこと、過ぎた日のことを思い、悩んでいた時、ふと、激流に流されながら、元いた岸に泳ぎつこうともがいている自分の姿を見たような気がした。
歩けない足と動かない手と向き合って、歯をくいしばりながら一日一日を送るのではなく、むしろ動かないからだから教えられながら生活しようという気持ちになったのである。
僕にも似た話がある。小さい頃にお父さんと買い物に行った時、ぼくは迷子になって心臓が破裂しそうなほどパニックになったことがある。でもその時、お母さんに読み聞かせをしてもらっていた本を、僕は思いだした。「迷子になったらその場を動かないこと」という内容の絵本だ。お母さんと一緒にでかける時の約束でもある。迷子になったけど、ぼくはまるで、絵本の中にいるような冷静な気持になって、お父さんをその場で待つことが出来た。お父さんは僕を見つけると、全速力で走ってきて大きな手で抱っこしてくれた。お父さんの大きな腕は、まるで暖かな毛布のようで、僕の心はホッと安心した。もし本を読んでいなかったら、あの時の僕はどうなっていたかと思う。きっと泣きながらお父さんを探し回って、ひとり寂しく怖い思いをしていただろう。想像しただけでも身震いする。読書とは、人生経験の少ない僕にとって、パニックになっても冷静に判断できるという、とても役に立つことだと思った。
お母さんのピンチを聞いてみた。公園で僕を見失ったことだそうだ。幼稚園の頃、石神井公園で友達と鬼ごっこやかくれんぼをしていたら、ぼくらの行動範囲がどんどん広くなり、いつのまにか僕を見失ったそうだ。初めての出来事にお母さんは頭が真っ白になって、僕の名前を呼びながら探し回ったそうだ。友達のママも手分けして探してくれた。そんな大変な状況とは知らずに、ぼくは他の遊びに夢中になっていた。ぼくを見つけたお母さんは、安心したと同時に、迷子になった時の解決方法を教えようと気付いたそうだ。お母さんがピンチから学んで次に生かすというところを、ぼくは真似したいと思った。
ぼくはピンチの時にその状況を受け入れると、冷静になることで乗り越えていけることがわかった。状況の見方を変えることでピンチがチャンスにもかわる。心が冷静になった時、物事を正しく知覚し、認識し、判断できると聞いたことがある。心のコントロールをする方法に呼吸法が良いらしいので、ピンチやパニックの時はゆっくり深呼吸をしようと思った。ぼくはゆっくりハーっと吐きながら腹式呼吸をした。