初めて食べるものをおみくじだ
「美味しい！」

エスカルゴを口に入れた瞬間、バジルのソースが口の中に広がります、噛んだときもとても柔らかくて肉厚　エスカルゴの食感もクセになります。

今年の春休み、フランスのパリに家族４人で旅行をしました。お母さんのおじさんであるひろきおじちゃんと、つまのきぬよおばさんがおすすめのレストランを予約しました。僕は初めてのフランスのレストランにドキドキしました。まず初めてフランスで食べたものは、エスカルゴです。よく見てみるとグツグツと煮えているバジルとハーブのオイルソースの中に入っていました。エスカルゴは他の料理とちがって、エスカルゴをカラのままはさむための特別な道具や、エスカルゴ用のフォークのエスカルゴフォーク、たくさんの丸いくぼみがあるエスカルゴ専用のお皿がありました。僕がそのお皿を初めてみた時は、まるでタコの吸盤のようだと思いました。エスカルゴを食べ終わった後に、残ったエスカルゴのソースをバゲットのパンにつけて食べ、これがまた最高に美味しかったです。僕はお母さんに

「エスカルゴは何の生き物からできてるの」

と質問するとカタツムリと聞いてゾッとしました。あまりにも美味しいので初めての体験に驚いて、もう日本では食べられないと思ったので後の三日間は毎日必ず食べました。特に最後の日は９匹も食べました。

お母さんが７歳の時に僕のおじいちゃんの仕事のためにスウェーデンで夏を過ごしました。その時のばんさん会のパーティーでメイン料理にトナカイの肉が出ました。７歳なのになぜか大人と同じコース料理がずっと出て、大人の味付けに、困ってがっかりしていた中、ゆういつの希望であるメインの肉料理が、トナカイだと知り、７歳のお母さんはさらに元気がなくなりました。しょうがなく恐る恐る一口食べてみたら、強い獣の匂いがして、肉も硬くてパサパサしていました。目を瞑って、思い切って飲み込んだっきり、もう食べられませんでした。お母さんには、大人の奥深いトナカイの味がこの時はまだわかりませんでした。お母さんは今では、子羊や鴨、猪そして、アナグマもウサギも立派に食べれる大人になっています。

僕はお母さんの話を聞いて、強い獣の匂いがする硬くてパサパサしているトナカイの肉を、頑張って飲み込んだのはすごいなと思いました。

初めて食べるものは、美味しいか美味しくないかが、わからないので、面白い！まるでおみくじのようだと心の中で思いました。