あうそなさん、作文の提出ありがとうございます。今回の作文では、固有名詞が現代社会における人々の認識や価値観に与える(あたえる)影響(えいきょう)について、非常に深く洞察(どうさつ)されています。
特に、固有名詞が個々の物事や人に特定の価値や意味を固定してしまうという点を明確に指摘(してき)し、その社会的な影響(えいきょう)詳細(しょうさい)分析(ぶんせき)しています。作文の中で、固有名詞がいかにして人々の意見や感情を形成し、時には誤解や先入観を生じさせるかを具体的な例を挙げて説明しているのが印象的です。

また、個人的な体験を交えながら、名前が持つ影響(えいきょう)力に対する批判的な視点を展開している部分は、読者にとって共感を呼びやすい内容となっており、作文としての説得力を高めています。
全体として、社会問題の主題が明確で、原因もしっかりと書かれており、読み手に深い考察を促す(うながす)内容となっているため、非常に有意義な作文です。

社会問題の主題がよく書けています。
原因がよく書けています。
体験実例がよく書けています。
 

森リン評価 名前に惑わされる私たち nnga 05月1週 あうそな
字数/基準字数:
1414字/600字
思考点:79点
知識点:99点
表現点:89点
経験点:74点
総合点:85点
均衡点:0点
●語彙学年表
 小1小2小3小4小5小6中1中2中3高1高2高3  
思考点
知識点
表現点
経験点
総合点
1200字換算
 
思考点:点
知識点:点
表現点:点
経験点:点
総合点:点
均衡点:0点
●換算語彙学年表
 小1小2小3小4小5小6中1中2中3高1高2高3  
思考点
知識点
表現点
経験点
総合点
●語彙の説明
語彙種類個数種類率点数説明
思考語彙21種25個84%79点考える言葉です。
理由、方法、原因などの説明の語彙。
多すぎると、説明の多い硬い文章になる可能性があります。
知識語彙89種143個62%99点難しい言葉です。
社会的な例や調べた例の語彙。
多すぎると、難しい言葉の多い重い文章になる可能性があります。
表現語彙134種225個60%89点豊かな言葉です。
話題の幅が広い語彙。
多すぎると、散漫な文章になる可能性があります。
経験語彙37種57個65%74点詳しい言葉です。
身近な例や経験した例の語彙。
多すぎると、身近な話の多い狭い文章になる可能性があります。
種類率は、60%以上が目標。70%以上の場合は多様な語彙が使われています。
1414字
 79点
 99点
 89点
 74点
字数 思考語彙 知識語彙 表現語彙 経験語彙

 


■思考語彙 21種 25個 (種類率84%) 79点
 確か,。しかし,。つまり,。もちろん,。例えば,あげれば,いかざる,ざるば,するべき,そのため,だから,だろう,と思う,と考える,と言える,ルため,固有名詞によって,深く考える,自分らしい,見失わざる,集めるため,

■知識語彙 89種 143個 (種類率62%) 99点
一目,中身,事実,仕事,付与,以上,企業,価値,信頼,個人,側面,傾向,判断,利点,効率,危険,原因,反映,取捨選択,名前,吟味,品質,問題,固有名詞,変化,多角,大切,大衆,天皇,存在,学業,実態,家事,左右,差別,広告,影響,悪影響,情報,意味,意思,意見,意識,感情,戦前,戦時,手紙,手軽,批判,抑圧,指標,日本,時間,最近,本質,権力,権威,正当,歴史,注意,注目,活用,浸透,無難,熟考,物事,特別,状態,現代,現状,社会,簡潔,経緯,膨大,自分,自立,行為,表面,討論,評価,課題,象徴,迅速,過剰,過去,重視,関心,風潮,高齢,

■表現語彙 134種 225個 (種類率60%) 89点
 確か,あまり,がち,こと,これ,さ,そのため,そのもの,たち,ひとつ,もの,よう,ケース,スペース,デザイン,ニュース,ブランド,プレゼント,ルため,一目,上,下,中,中身,事実,人,人々,仕事,他,付与,以上,企業,何,価値,信頼,個人,側面,傾向,判断,利点,前,力,効率,化,危険,原因,反映,取捨選択,名,名前,吟味,品質,問題,固有名詞,変化,多角,大切,大衆,天皇,存在,学業,実態,家事,左右,差別,広告,影響,性,悪影響,情報,意味,意思,意見,意識,感情,戦前,戦時,手がかり,手作り,手紙,手軽,批判,抑圧,指標,方,日本,時間,最近,本質,様々,権力,権威,正当,歴史,注意,注目,活用,浸透,点,無難,熟考,物事,特別,状態,現代,現状,的,社会,私,答え,簡潔,経緯,膨大,自分,自立,行為,表面,見出し,討論,評価,課題,象徴,身の回り,迅速,過剰,過去,重視,量,間,関心,集めるため,頭,風潮,高齢,

■経験語彙 37種 57個 (種類率65%) 74点
あげる,かねる,しまう,と思う,と考える,と言える,られる,れる,下す,与える,伝える,位置付ける,優れる,入れる,喜ぶ,図れる,広がる,強まる,感じる,扱う,持ち合わせる,持つ,根付く,決定づける,深く考える,生きる,生まれる,表す,見える,見なす,見出す,見失う,見極める,超える,追う,限る,集める,

■総合点 85点

■均衡点 0点
 

名前に惑わされる私たち
   高2 あうそな(ausona)  2025年5月1日

  逆説的になるが、固有名詞があるというそのことが、言葉を本来的に社会的なものであるということの証拠になる。固有名詞こそが何かあるものを一つしかないものとして孤立させて指し示し固定する道具であり、これをめぐって人間はこれまで苦しみ争ってきたと言えるのである。どんなものも、名づけられると同時に、その領有への主張が滑り込み、固有名詞はたちまち緊張した政治の磁場を作り出すのである。固有名詞だけで判断される現代社会では、先入観や誤解が生まれ、本質が見えにくくなるという課題がある。

 忙しい現代人が効率性を重視するようになり、固有名詞に中身や信頼性を見出す傾向が強まったことが社会的原因だと考えられる。現代人は、学業や仕事、家事など様々なものに追われ、身の回りも膨大な量の情報を自分で取捨選択し吟味して熟考する時間がない。そのため、どの企業か、どのブランドかと言った固有名詞が、手軽に一目で信頼性を図れる指標として人々の間で浸透するようになった。特に企業の広告やニュースの見出しでは、限られた時間やスペースの中で人々の注目や関心を集めるために、固有名詞の影響力か強く活用されている。最近では、私の身の回りでもプレゼントとして、とりあえずブランドものをあげれば無難、名前がある方が喜ばれると言った風潮も広がっている。これはブランド名という固有名詞がその中身や意味を超えて、あたかも価値そのものであるかのように扱われている状態だ。私は、手作りのものや手紙がとても嬉しいと感じるものだから、この現状にに少し寂しくなる。もちろんブランドものは品質やデザインなどが優れている点などから価値が高いのだが、何よりもその名前が感情や評価を決定づけている点が問題だと私は感じる。つまり、固有名詞によって私たちは中身を深く考える前に判断を下しがちになってしまっているのだ。

 もうひとつの原因は固有名詞が権威や信頼の象徴と見なされ扱われる中で、「名前=価値」という意識が社会に深く根付いたと考える。例えば天皇という固有名詞は、日本において特別な意味を持つ存在であり、その名前だけで経緯や信頼を集める点では、固有名詞が権力を表す高齢と言えるだろう。しかし同時に天皇という名前に過剰に意味が付与されることで、人々が批判や討論をしづらくなることも過去にあった。戦前・戦時中の日本では、天皇の名の下にあらゆる行為が正当化され、個人の意見の抑圧があったという歴史的事実もある。現代では天皇は日本の象徴と位置付けられ、その固有名詞が私たちに悪影響を与えることはほとんどないと言える。しかし他の固有名詞においては「名前」だけが自立し、実態以上の価値や信頼が与えられるケースも少なくはない。要するに、固有名詞は大衆の意思を左右しかねる大きな危険も持ち合わせているのだ。

 確かに、固有名詞は物事を差別化し、情報を簡潔かつ迅速に伝えられるという大きな利点もある。しかし、名前そのものに過剰な価値や信頼を見出すあまり、表面上で判断し自分の意見が反映されない社会になりつつあることには注意するべきだ。名前は手がかりになっても、答えにはならない。私たちはこのことを頭に入れ、目まぐるしく変化する現代で自分を見失わずに生きていかねばならない。私はこれから、情報には常に側面があルため多角的に物事を見極めていきながら、自分らしさを大切にして生きていきたいと思う。