べつにすてきなものじゃないしをよんで
   小5 あかたよ(akatayo)  2025年4月3日

 べつにすてきなものじゃないしを読んで



誰しもの人生のどんな一部をきりとっても日々の光景のどこかしらに、いつでもきまってくずかごが、きっと一つは置かれているはずなのに日々に欠かせぬ家具として重んじられているとはいえない。

そのときになって初めて日々の暮らしをつくるのは、何を手に入れるかではなくて、ほんとうは何を手に入れないかなのだということに、わたしたちは気づくのかもしれない。

そして、ようやく部屋の片すみに置き忘れられたままのみすぼらしいくずかごに目を止めて、どれほどこの日々に欠かせぬ仲間のことをないがしろにしてきたことか、いまさらのように思い知るのだ。

部屋に大きなくずかごを一つ、こころの広い友人としておくだけで、何かが変わってくる。暮らしの姿勢が、きっとしゃんとしてくる。



ぼくにも似た話がある。それは呼吸だ。僕たちの体は生きるために、空気を吸って体内に必要な酸素を取り込み、そして不要な二酸化炭素を排出している。呼吸が浅くなると吐き切れなくなった二酸化炭素が体内に貯まり、様々な病気の原因となる。呼吸は吸うことよりも、吐くことの方が重要だ。でも時々ぼくは、集中している時に猫背になってつい口呼吸になることもある。するとお母さんから

「呼吸が浅いから、深呼吸して息を吐き切ろうね。」

と注意される。ぼくは体内での循環が大切だと改めて気づく。

反省点もある。僕はたくさんの物が欲しくて物に囲まれるのが好きなところがある。だから毎日探し物だらけだ。

「まるで、物忘れをしたお年寄りのようね。」

お母さんは少しあきれた顔で一緒に探し物をしてくれる。物が多すぎると探し物が多くて困るし探す時間の無駄だ。これからは「本当に必要か?」自分に問いかけて物を買いたいと思う。



お母さんにも聞いてみた。お母さんは必要不可欠なものと、喜びを持たしてくれるもの以外はできるだけ取り除いているそうだ。それ以外の物はゴミでしかなく、暮らしの流れを滞らせる邪魔なものでしかないと。

で物を捨ててから買うお母さんは、所有物が少ないし探し物も無い。羨ましいと思う。



ぼくは新陳代謝が大切だとわかった。食べてから排出もしないのに、次から次へと食べ続けると体が苦しくなるのといっしょで、先ずは排出が大事だ。それから必要な栄養素を取り込んでいく。このサイクルがうまく回ると、人間は心も身体も健康でいられるはずだ。掃除をしながらぼくは、大きなゴミ箱にゴミをポイっと投げ入れた。