心に残る景色と、その美しさを伝えたいという気持ちがとてもよく表れていて素晴らしかったです。自然と言葉への思いがしっかり伝わってきました。
<<え2018/69み>>
【総評】
長文の内容をよく読み取り、そこから自分自身の体験に結びつけて感想を深めています。自然の美しさと言葉の限界、そしてその先にある創造的な表現の必要性について、自分の実感と照らし合わせながら語られており、非常に読み応えのある文章です。語彙も豊かで、場面の描写力も高く、感性の鋭さが光っています。終盤に向けて「伝えたいという気持ちが言葉を生み出す」という主題にきれいにつながっており、まとめ方も的確です。
【段落ごとの講評】
第1段落(要約)
長文の大切な問い「自然の美しさを言葉でどこまで表現できるか」をきちんと理解してまとめています。
第2段落(体験のエピソード)
「俳句や短歌を書くのが苦手」という自分の気持ちを正直に書きながら、外で見たうつくしい春の風景が、言葉では表しきれない印象としてしっかり伝わってきます。鳥の声や友達とのやりとりなど細かなエピソードも効果的です。たとえ「流れ星のように」も上手に使えています。
第3段落(創作の工夫と姉の話)
「自分だったらこう表す」という創作意識があり、書き手としての視点を持てている点が評価できます。また、姉のエピソードを取り上げて、「美しいけれど共有されなかった体験」に感じた思いを丁寧に描写しています。この段落があることで文章にさらに広がりと深みが出ています。
第4段落(まとめ)
「百聞は一見に如かず」ということわざを効果的に使い、体験から得た気づきを一般化しています。読後感もよく、「これからも言葉を学びたい」という前向きな姿勢がしっかりと伝わります。
【特に優れていた点】
原文の哲学的な内容を自分の感覚に落とし込んで、自分の言葉で語れている。
体験(桜、鳥の声、姉の話)を使って「言葉の限界」や「気持ちの共有」を多角的に考えている。
結びにことわざを使い、全体を見事にまとめている。
表現にユーモアと感性があり、読者を引きつける力がある。
【考えを深めるための質問】
あなたがこれまでに「この気持ち、どう言えば伝わるかな」と思ったことは他にもありましたか? それはどんなときで、どんなふうに工夫して伝えましたか?
■思考語彙 22種 31個 (種類率71%) 82点
、きっと,。だから,。だからこそ,あるかも,あるから,あろう,いうと,くれれば,たかも,たから,だから,だろう,と思う,なければ,のかも,人間にとって,伝えよう,如かざる,書こう,止むと,表そう,開けると,
■知識語彙 37種 66個 (種類率56%) 63点
一番,一瞬,一見,人間,今回,作者,俳句,写真,単元,友達,国語,季語,宝石,息吹,意味,日本語,時間,景色,最近,朝日,様子,残念,毎回,特別,百聞,直後,短歌,立場,綺麗,自分,自然,表現,言葉,言語,語彙,貧弱,飛行機,
■表現語彙 97種 168個 (種類率58%) 72点
あと,いろいろ,うぐいす,げ,こと,ことわざ,さ,さん,じゅうたん,そう,それ,たび,ところ,どこ,みたい,もの,よう,イメージ,カラス,スペイン,一,一番,一瞬,一見,中,人,人間,今回,何,作者,俳句,全て,写真,別れ,単元,友達,国語,声,外,姉,嫌い,季語,宝石,得,思い,息,息吹,意味,感,新た,方,日本語,春,時,時間,景色,最近,朝日,桜,様子,残念,毎回,気,気持ち,流れ星,特別,百聞,目,直後,眠り,短歌,私,窓,立場,綺麗,美,翠,自分,自然,花,花びら,花便り,表現,言葉,言語,話,語彙,誰,貧弱,雪,静か,面,頃,風,飛行機,鳥,鳴き声,
■経験語彙 45種 66個 (種類率68%) 86点
くれる,しまう,しれる,ちる,できる,と思う,まつ,上る,伝える,作り出す,作る,使う,光る,向かう,吹く,喜ぶ,如く,待つ,撮る,散る,敷く,書く,止む,気がつく,焦る,焼き付ける,生まれる,眠る,知る,笑う,終わる,聞く,聞こえる,育てる,落ちる,表す,見せる,覚える,覚める,走り去る,起こす,迷う,逃げる,開ける,飲み込む,
■総合点 76点
■均衡点 1点
言葉とは
小6 あおなな(aonana)
2025年5月2日
花びらやからまつの葉が自分の重みだけで枝を離れ地面に達するまでのあいだの状態をぴたり表す言葉がないことに気がついた。自然はついに言語の及びえないものなのであろうか。花便りのいろいろの言葉を作り出し、育ててきた日本語だから、私のまだ知らないところに、あの美しさを表す言葉があるかもしれない。もし日本語にそれがなければ、それは日本語の語彙の貧弱を意味するのかもしれない。
最近、国語の時間に春の息吹という単元で、春の季語を使って、短歌や俳句を書こうとなった。私は俳句や短歌を作るのが、とても嫌いだ。だから、国語の時間で短歌や俳句を書こうとなったら、いつも何書こうや、どう表そうなど、とても焦ってしまう。今回も同じく、何書こうと迷って外を見たら、うぐいすの鳴き声がした。いい声だなと思ったのと同時に、桜の花びらが雪のように、ひらひらまっていた。私は、ハッと息を飲み込むほど綺麗な景色で、しばらくその美しい景色を見ていた。けれど、風が止むとすぐに、桜の花は落ちてこなくなり、まるで流れ星のように、一瞬で特別なものを見た気がした。そのあと、友達にも見せたいと思い、風が吹くのを待っていたら、鳥の鳴き声が聞こえた。うぐいすだと喜んでいたら、なんと、友達が一番嫌いなカラスだった。そしたら友達が、「あっ、カラスだ」と逃げるように、走り去ってしまった。私は、とても残念だったけど、自分の目にあの綺麗な景色を焼き付けて、綺麗な景色をしっかり覚えていたいと思った。
もし私が、作者だったら桜のちる様子は、まるで、春の別れを言うように、ひらひらと静かにちっていく様子と言うだろう。私の中での桜が散ると言うイメージは、少し悲しげなイメージがある。だから私は、毎回桜がちるたびに、「春も、もうそろそろ終わりか」や「⚪︎⚪︎さん、いなくなってしまったなあ」など、どこか寂しい気持ちになる。
姉は、スペインに向かう飛行機の時、朝日が丁度上る頃窓を開けると、朝日に当たってキラキラ光って、まるで宝石のじゅうたんが一面に敷いてあるみたいに、キラキラしていて、とても美しい景色を見たそうだ。姉は、その景色が本当に綺麗で、まだその頃は、眠りから覚めた直後だったが、すぐに目は覚めたそうだ。私がその話を聞いて、写真も撮っていないなら、私を起こしてくれればよかったのに、というと、姉は、「翠美はぐっすり眠っていたし、一人で景色見た方がお得感あるから、起こさなかったよ」とニヤリと笑ったから、私は自分も見たかったけど、私も、もし自分が姉の立場だったら、きっと誰も起こさなかったかもと思ってしまった。
「百聞は一見に如かず」ということわざがあるように、人間にとって言葉とは、全てを伝えることができるものではない。だからこそ、伝えようとする思いから、新たな表現が生まれてくるのだと思う。だからこれからも、自分の気持ちをうまく表現できるように、いろいろな言葉を覚えていきたい。