かたおかさん、今回の作文において、多くの重要な点が非常によく表現されていました。
まず、シェイクスピアを通じて現代社会における問題を捉え(とらえ)、その解決策を模索(もさく)する試みが見事に行われています。
文章全体を通じて、社会問題に対する深い洞察(どうさつ)が感じられ、特に将来的な問題への予測が明確で、そのための対策も具体的に述べられています。

また、名言「音楽の歴史は、過去の偉人(いじん)と同じことをしたのではなく、過去を踏まえ(ふまえ)て新しいことをした人たちが紡い(つむい)できたのだ。」を引用して、社会と個人の関係性を強調している点も印象的です。
この引用は、過去と未来、個と全の繋がりを見事に表現しており、読者に深い考察を促し(うながし)ています。
さらに、学校生活を例に挙げた具体的な行動や、SDGsに触れる(ふれる)ことで、地球規模の課題に目を向ける視野の広さも見られました。

文章の構成においても、問題提起から解決策、さらには個人の行動までを一貫(いっかん)して繋げており、読みやすさと内容の深さが両立されています。
かたおかさんがこれからも社会の一員として、また一個の人間として、どのように行動していくかが楽しみです。

予測問題の主題がよく書けています。
◎名言がよく書けています。
原因や対策がよく書けています。

---

森リン評価　逃避を続けたその先　nnza 05月1週　かたおか

字数/基準字数： 1224字/600字 思考点：87点 知識点：95点 表現点：88点 経験点：80点 総合点：92点 均衡点：5点

●語彙学年表 　 小1 小2 小3 小4 小5 小6 中1 中2 中3 高1 高2 高3 　　 思考点 知識点 表現点 経験点 総合点

1200字換算： 　 思考点：点 知識点：点 表現点：点 経験点：点 総合点：点 均衡点：5点

●換算語彙学年表 　 小1 小2 小3 小4 小5 小6 中1 中2 中3 高1 高2 高3 　　 思考点 知識点 表現点 経験点 総合点

●語彙の説明

語彙	種類	個数	種類率	点数	説明
思考語彙	24種	32個	75%	87点	考える言葉です。 理由、方法、原因などの説明の語彙。 多すぎると、説明の多い硬い文章になる可能性があります。
知識語彙	83種	137個	61%	95点	難しい言葉です。 社会的な例や調べた例の語彙。 多すぎると、難しい言葉の多い重い文章になる可能性があります。
表現語彙	132種	229個	58%	88点	豊かな言葉です。 話題の幅が広い語彙。 多すぎると、散漫な文章になる可能性があります。
経験語彙	41種	55個	75%	80点	詳しい言葉です。 身近な例や経験した例の語彙。 多すぎると、身近な話の多い狭い文章になる可能性があります。
種類率は、60％以上が目標。70％以上の場合は多様な語彙が使われています。

1224字		87点		95点		88点		80点
字数		思考語彙		知識語彙		表現語彙		経験語彙

　

---

■思考語彙　24種 32個 （種類率75%） 87点
　確か,。しかし,。例えば,あろう,いるから,からこそ,しよう,するため,せるため,そのため,たちにとって,だろう,として第,として考える,と思う,のため,も思う,わかるから,与えよう,忘れざる,招き入れよう,持続可能,特にいえ,行うべき,

■知識語彙　83種 137個 （種類率61%） 95点
一個人,一員,不可欠,世界,人工,人材,仕事,他者,体育,作業,作者,個人,偉人,優先,優勝,優秀,全体,共同,共通,協力,危険,参加,問題,国連,変革,多様,大事,大切,大量,学校,実現,実践,容易,対策,将来,工場,必要,思惑,思想,思考,情報,意識,感情,戦争,持続,持続可能,授業,提示,教育,文化,未来,根絶,歴史,活用,熱意,生活,生産,発達,目標,知能,知識,社会,練習,繁盛,職業,自身,行事,行動,要素,解決,認識,課題,身近,転化,逃避,通例,過去,達成,選択肢,還元,重視,階級,音楽,

■表現語彙　132種 229個 （種類率58%） 88点
　確か,いくら,こと,するため,せるため,そこ,そのため,それ,それぞれ,たち,のため,ひとつ,みんな,もの,よう,わけ,クラス,シェイクスピア,バトン,パス,リレー,一,一つ,一個人,一員,上,不可欠,世界,二つ,人,人々,人工,人材,今,仕事,他者,体育,何,作業,作者,個々,個人,偉人,像,優先,優勝,優秀,全体,共同,共通,出し物,劇,化,協力,危険,参加,問題,国連,変革,多く,多様,大事,大切,大量,学校,実現,実践,容易,対策,将来,工場,後回し,必要,思惑,思想,思考,性,悪,情報,意識,感情,戦争,持続,持続可能,授業,提示,教育,文化,未来,根絶,歴史,活用,点,熱意,生活,生産,発達,的,目,目標,知能,知識,社会,祭,私,練習,繁盛,考え,職業,肝,自身,行事,行動,要素,解決,試み,認識,誰,課題,買い出し,身近,転化,逃避,通例,過去,達成,選択肢,還元,重視,階級,面,音楽,

■経験語彙　41種 55個 （種類率75%） 80点
うる,しまう,せる,できる,として考える,と思う,も思う,られる,れる,わかる,与える,作る,入る,合う,向かう,向き合う,困る,変わる,学ぶ,強める,忘れる,成り立つ,招き入れる,持つ,挙げる,掲げる,望む,特にいえ,移す,移せる,立ち向かう,紡ぐ,続ける,繋がる,考えつく,蓄える,行う,行なう,認める,起こる,踏まえる,

■総合点　92点

■均衡点　5点

　

---

逃避を続けたその先
　私たちはシェイクスピアのなかに一個の人間である作者の像を認めることができない。ひとびとはいうであろう。しかし、シェイクスピアは私たちに何かを与えようとしているのではなく、ひとつの世界に私たちを招き入れようとしているのだ。それが、劇というものなのだ。だが、階級や戦争の悪を根絶しようとする試みも、容易にこのような逃避に転化しうるのである。将来、社会問題の解決が後回しにされてしまうことが問題になる。人工知能の発達も相まって、未来の私たちに多くの選択肢が提示されることになるだろう。人々の職業や仕事の面で特にいえることである。しかし、逃避を続ける社会では個人が優先され、社会の一員であることを忘れてしまう危険がある。

　そのための対策として第一に、社会全体として課題への問題意識を強めることだ。そのためには、身近なことから大きな世界までを繋がったものとして考える必要がある。例えば学校行事において、クラスのみんなで一つの目標に向かい協力し合うのは通例である。そこへの熱意は人それぞれだが、参加するにあたって誰しもが向き合っているであろう。体育祭で優勝するためにリレーのバトンパスを練習したり、文化祭でクラスの出し物を繁盛させるために買い出しへ行ったりと、学校生活において他者との共同作業は必要不可欠な要素である。また、そのように学校で学ぶことは社会に還元できる要素である。ＳＤＧｓは持続可能な社会を実現するための目標として、国連が掲げる世界的な社会課題であるが、未だ達成されていない。一個人としての課題への問題意識は、学校生活における個々の思惑や感情であり、それに向かって協力し立ち向かう点に関しては、学校も世界も何ら変わりのないことである。

　二つ目の対策として、考えを行動に移す実践的な教育を行なっていくことが挙げられる。共通認識があったとしても、それを行動に移して変革を行なっていくことが何よりも大事なのだ。今の学校教育は工場のように、優秀な人材を大量生産するための授業が行われているようにも思う。知識は必要である。蓄えられた知識の上に、思考が成り立ち、思考することで何を行うべきかがわかるからだ。しかし、この情報化社会において、望まなくとも知識はいくらでも入ってくる。私たちにとって情報を活用し、いかに課題解決のための行動を考えつくか、そして行動に移せるか、が肝になるのである。

　確かに、社会課題を解決しなくても、すぐに困ったことが起こるわけではない。しかし、「音楽の歴史は、過去の偉人と同じことをしたのではなく、過去を踏まえて新しいことをした人たちが紡いできたのだ。」そのため、今までの歴史の上に新しい社会を作っていく、という意識が大切だと思う。個々の思想や多様性が重視されるようになってきているからこそ、自身が社会の一員であることを忘れずにいる必要がある。そして、社会課題への強い問題意識を持つことが大切であると思う。