こんにちは、優(おつ)ちゃん(^o^) クラシックを輪切りにして分かったつもりになっている人は少なくないね。音楽のみならず他の面でも然り。軽薄(けいはく)短小をよしとする思考では一つのものごとを深く掘り下げ(ほりさげ)理解するのは到底(とうてい)無理ですね。時間がないを合い言葉にしているような現代社会において、私たちはじっくりと物事に向き合う、取り組む姿勢を見直すべきといえます。

<<え2004/161み>>一段落目:要約と意見を書けました<<え8004み>>。
<<え2004/162み>>二段落目:方法①<<え8001み>>を自身の経験に基づく実例①<<え8002み>>でしっかり裏づけられていたよ。特に実例後半部分がよかった。
<<え2004/163み>>三段落目:方法②<<え8001み>>は今わたしたちにとって大きな課題ともいえるね。身近なところから題材を選んで実例②<<え8002み>>を書けました。時間の制限なく取り組める経験は必要ですね。
<<え2004/164み>>四段落目:反対理解、名言<<え8003み>>、主題<<え8004み>>と(じく)のぶれない内容でまとめられました。軽薄(けいはく)短小型思考がこのまま続いていくと芸術だけでなく、人間そのものが上っ面だけを見て全てを分かったつもりになってしまう。だからこそ、今一度立ち止まって考え直していきたいね。

<<え2009/246み>>

あえももさん、作文を拝読しました。
本稿(ほんこう)の主題について、現代社会の速さと表面的な取り組みに対する問題提起が明確であり、クラシック音楽を通じた深い理解の重要性を効果的に訴え(うったえ)ています。
特に「第九」の体験談を用いて、音楽の全体をじっくりと聴く(きく)ことの大切さを具体的に描写(びょうしゃ)している点が印象的です。
体験実例がよく書けています。

また、方法論においては、本質を捉える(とらえる)こととじっくりと考える時間を持つことの二点を提案しており、それぞれの方法が具体的で実践(じっせん)可能な形で提示されています。
方法がよく書けています。

全体を通して、作文は読者に対して考えるきっかけを提供し、自らの生活や価値観について再考するよう促し(うながし)ています。
当為(とうい)の主題がよく書けています。
書き出しの結びがよく書けています。
読んでいて思考を促さ(うながさ)れる内容で、非常に教育的な価値がある作文です。

内容◎ 構成◎ 題材◎ 表現◎ 主題◎ 表記◎

字数/基準字数:2112字/600字
思考点:103点
知識点:80点
表現点:83点
総合点:88点
(新しい森リンで仮の点数を出しています)

 


■思考語彙 30種 38個 (種類率79%) 103点
 確か, 第,、確か,、第,。しかし,。勿論,。第,いると,から第,しよう,たため,てこそ,と思う,と考える,と言える,なければ,に考える,のため,は第,は言える,もらおう,を考える,クイズにとって,今こそ,無いと,見ると,見直すため,見直すべき,関わらざる,高めるため,

■知識語彙 62種 107個 (種類率58%) 80点
一体,人生,企画,作曲,価値,信用,傾聴,全員,冷静,利用,制限,努力,名目,問題,四六時中,場面,大切,実施,形式,後悔,必要,情報,感覚,懸命,方法,時代,時間,曲調,最初,本来,本質,楽章,様子,正答,正規,満足,物事,現代,理解,生活,番組,省略,短縮,絶対,緊張,練習,自分,自力,舞台,表示,表面,視聴,解答,解釈,設定,認知,財産,部分,重視,集中,音楽,魅力,

■表現語彙 122種 214個 (種類率57%) 83点
 確か,、確か,あたふた,あり方,うえ,うち,こと,これ,さ,すべて,そこ,そのもの,たため,つもり,のため,もの,よう,わけ,アナウンサー,クイズ,クラシック,ゲスト,コーナー,スタジオ,テレビ,バラエティー,一,一体,三,上,中,九,人,人生,今,企画,作曲,価値,信用,傾聴,全員,冷静,初,利用,制限,努力,名目,問題,四,四六時中,場,場面,大切,実施,尺,度,形式,後悔,心,必要,思い,情報,感,感覚,懸命,手,方,方法,時,時代,時間,曲調,最初,朝,本来,本質,楽章,様子,欄,歌,正答,正規,気,満足,物事,現代,理解,生活,番組,的,目,省略,短縮,私,答え,絶対,緊張,練習,者,耳,脳,自分,自力,舞台,表示,表面,袖,見直すため,視聴,解答,解釈,設定,認知,財産,身,部分,重視,集中,音楽,高めるため,魅力,VTR,

■経験語彙 42種 63個 (種類率67%) 82点
いざなう,おる,しまう,すぎる,できる,と思う,と考える,と言える,に考える,は言える,ひねり出す,もらう,れる,を考える,付ける,出せる,加える,向ける,失う,導き出す,引く,感じる,成り立つ,持つ,捉える,歌う,流れる,焦る,生きる,知る,知れる,答える,聴く,見える,見直す,解く,触れる,設ける,込める,関わる,飛ぶ,高める,

■総合点 88点

■均衡点 1点
 

クラシック音楽をじっくりと傾聴していた時代へ
   高1 あえもも(aemomo)  2025年4月3日

 現代社会は、あらゆるものがカジュアルになり、面倒な手続きが失われていく時代だ。そのなかで、真面目で傾聴を迫るクラシック音楽は、コマーシャルによっておしゃれなファッションになっている。しかしそこで、「1曲を有機的統一体として聴き、構造の脈絡を理解するべき」であるような音楽体験の理念が、受け継がれているかどうかは、疑わしい。クラシック音楽の真髄とは、1曲を聴きとおすことで「作品」という包括的で意味連関が体験できることにある、と了解されている。曲の細部も曲全体の世界にあることで大いなる意味を持つ。それを切り刻んで差し出すコマーシャルは、感銘を誘っても、それにつれて人々が容易にクラシック音楽の世界にいざなわれるとは考えないほうが良い。つまり、コマーシャル音楽が効果を上げたのは、異端の聴き方が音楽を構造的に聴かない人たちの心の間隙をついたからである。このことから私は、クラシック音楽をじっくりと傾聴していた時代を見直すべきだ、と考える。

 その方法としては第1に、物事の本質をとらえることだ。例えば、今もなお世界中で愛されている「第九」。だが、多くの人が知るのは、第四楽章のサビの部分だけに過ぎないのではないか。私も、以前まではその1人だった。私は、昨年、市民が集まって第九の第四楽章を合唱する企画があることを知り、初めて参加した。数百人の参加者のうち約8割が大人のなかでの練習だった。「第九」のメロディーを知った気になっていた私は、まず、第四楽章だけで25分、合唱部分だけでも15分もあることとドイツ語の難しさに驚いた。これほど長い曲は歌ったことがないうえ、ドイツ語をリズムに合わせて歌わなければならないのだ。最初は、無事に歌えるのか自信がなかったが、毎週夜の練習に通った。ついに本番、参加者は舞台袖で、出番を今か今かと待っていた。しかし、いっこうに呼ばれず、舞台上では、しっとりとした音楽がオーケストラによって演奏されている。私の後輩は寝てしまい、私も、手持無沙汰だった。舞台袖で体感的に約60分後やっと舞台上に上がり、気持ちよく歌い上げた。後日、私の出番前の曲もすべて第九だったことを知った。あまりに雰囲気の異なる曲調だったため信用し難かったが、冷静に考えて見ると、確かに、私が歌ったのは第四楽章のため、第一から三楽章までが無いと名目上成り立たない。私は、せっかく練習したにも関わらず、舞台袖に流れてきた音楽に聴く耳も持たなかったことを後悔した。第九という歌の本質は第一から第四楽章までをすべて聴いてこそ、その本質を知れたと言えるのだ。本質を捉えなければ、作曲者のそこに込めた思いを解釈することはできない。クラシック音楽をじっくりと傾聴していた時代を見直すためには、まず物事の本質を理解しながら生活しなければならない。

 第2の方法としては、じっくりと物事を考える時間を設けることだ。テレビでバラエティー番組を視聴していると、よくクイズコーナーの場面を見る。VTRからスタジオのゲストにいきなり問題が飛んでくるという形式だ。問題には解答時間が設定されており、解答者は短すぎる解答時間にあたふたしながら、正答又は視聴者が引かれるような面白い解答をひねり出している。このような時、視聴者の私は、クイズに答えることよりも、制限時間の表示欄や、魅力ある解答をしようと焦っているゲストの様子が気になって、とてもクイズに集中できない。解答者も私も、面白いとは言えない緊張感にいざなわれてしまっている。そのような中、とある朝の情報番組で、アナウンサー6人が脳トレ問題を解くというコーナーを実施していた。これには絶対的な制限時間がないようで、その6人全員が自力で解答するまで正答が表示されない。勿論、生番組だったため、私は、制限時間が当然あると思い、最初から解く気さえなかった。しかし、なかなか正答を出せないアナウンサーが懸命にゆっくり答えを考えているのを見て、いつの間にか私も答えを導き出していた。これほど尺を気にしない企画を見たのは人生初で、これが正規のクイズコーナーのあり方だと感じた。スタジオの解答者と視聴者が一体となって同じ物事についてじっくりと考えることができる。じっくりと考える方が、クイズにとっても喜ばしいことだ。「速さ」が四六時中良いわけではなく、じっくりと考える場も生活には生きていくうえで必要だ。

 確かに、物事の認知度を高めるためには、まず、表面だけでも知ってもらおうとする努力は大切だ。しかし、「自分の心のうちに持っていないものは、何一つ自分の財産ではない。」というように、クラシック音楽をじっくりと傾聴していた時代を見直すべきだ。物事に手を加えて、そのものの本質が見えなくなっては、本来の価値が失われてしまう。また、そういったものにしか触れない現代人は、「知ったつもり」で生きている人が多い。物事の表面だけは、利用もできない。「速さ」が重視される今こそ、時間短縮のために省略されてしまった部分に目を向けることが大切だ。これからは私も、短縮されたもので満足しない感覚を身に付けていきたい。