相手を思いやる気持ち
   中2 あえさみ(aesami)  2025年5月1日

 島国言語の特色のひとつは、相手に対する思いやりが行き届いていることである。日本語の人称を表す語は多様であり、日常的に使っているものでも、二つや三つは使い分けている。それは、対人関係の感覚が発達しているのだともいえる。もう一つは話の通じがよいということである。省略の多い、要点のみをおさえた通人としての言語活動をしている。家族の会話というものは、大陸言語の性格が強くても通人的、島国言語的なものである。言語は必要以上の情報を持っている。冗語性というが、ロスが多いと思えばそれを高めるし、家族間の会話などでは少なくする。大陸言語の社会では冗語性を余り少なくすると、相手に誤解されることもあるから、丁寧な表現をしなければならない。

島国言語は互いに思いあってコミュニケーションをとることができる。言葉を省略したり、仲間にしか分からない言葉をつかうことによって仲間意識の強化につながる。つまり、「同じグループの一員だ」という感覚を生み、絆を深めることができるとかんじている。私のクラスは仲がとてもよく、先生のことをみんな慕っている。前、担任の先生がダジャレを言い、クラスメイトや私はそれを略してよく言うようになった。「自分のクラスにしか分からない言葉ってあるよね」とクラスメイトと話した。自分が所属している組織にしか分からない言葉には特別感があると感じた。雰囲気やノリ、言葉づかい、価値観などさまざまな個性や特徴が島国言語にはでる。自分たちらしさは大切だとあらためて思うことができた。

しかし、島国言語は理解するには難しいことがある。大陸言語は話している人の数が多い理解も島国言語よりはしやすいだろう。日本語はひらがな、カタカナ、漢字に加えて敬語が複雑だったり、主語が省略されたり、同音異義語が多かったりと文を理解するのが難しい言語と言われている。これに自分たちしか分からない言葉が会話中にはいると「難しい」と感じる外国人は多いと思う。友達と話していて自分が言っていることと友達の話していることがかみ合わない瞬間がある。その原因はやはり島国文化にあるのだと思った。私は島国である日本は、外からの影響を受けにくく、独自の文化や価値観が育まれてきた。そのため、言葉づかいにも「空気を読む」ことや「曖昧さをたいせつにする」特徴がある。そのような言葉の裏にある意味を読み取るのが難しい。日本語を話す中で、ことばだけではなく文化の背景も理解することが、円滑なコミュニティーには大切なことがある。

確かに島国言語にも大陸言語にもそれぞれ違った魅力があるが、一番大切なことは相手が言いたいことを理解しようとする気持ちなのだと思う。人と人とのコミュニケーションは思いやることが大切なのだとおもう。だからこそ、わたしはこれからも相手の立場に立って話を聞くことを心掛けたい。そして、自分の気持ちもできるだけわかりやすく伝える努力をしていきたい。より広い視点でひとと関わることがたいせつだとおもった。