いつの時代も急がばまわれ!
   小4 はるまき(akoruka)  2025年5月3日

 時間がかかってめんどうでも、安全な道やたしかな方法を選んだ方が、けっきょくは得なことになるんだ。「武士の矢馳の船ははやくとも急がばまわれ瀬田の長橋」平安時代に源俊頼が作ったこの歌の中で『急がばまわれ』のことばだけがひろまっていき、ことわざとしていまものこっているんだ。私がこの長文を読んで一番驚いたのは、『急がばまわれ』が平安時代からある言葉だったということだ。平安時代は、なんとなくゆったりした優雅なイメージがあったので、大津へ行くのに急いでしまって船が転覆することなんてあるんだなと驚いたし、昔の言葉が今も残っていることにもびっくりした。でも、忙しい現代の人間には特に大切な言葉だと思う。

 一昨年、私は深大寺という蕎麦が有名な場所に行くために、涼しくて目的地に着くのが早いバスに乗った。しかし、渋滞していてなかなか進まない。ゆ〜っくりと流れていく景色にバスが徒歩の人に抜かされているのが見え、

「トホホ…」

となる。船が転覆し、海にブクブクと沈んでいく武士も感じたであろう虚しい気分だ。私はついに諦め、途中で降りて歩いて深大寺に向かうことにした。結局、歩いて行った方が深大寺に着くのが早かった。のろのろと進むバスに乗って二十分ほど遅れて深大寺に着いたら、どんなに悔しかっただろうか。『急がば回れ』って、偉大な言葉だなぁと痛感した。

 私のお父さんは、ゴルフが趣味だ。月に一回は、会社の人たちとゴルフに行っている。ゴルフは、ボールを遠くに投げるという技術が必要なスポーツだ。でも、だからといって腕をやみくもに振っても、ボールは変な方向に飛んでしまう。うまく下半身を振る練習をコツコツと積み重ねてゆかないと、ボールを遠くに投げる技術は習得できないのだ。これは、裁縫をするときや小説を書くときなどもそうだ。コツコツと努力を積み重ねてゆかないと、納得できる作品を完成させることはできない。

 いつの時代も、誰にでも平等に一日二十四時間。そのことを忘れずにじっくりと物事に取り組むことで、充実した日々を送ることができると心の中で感じた。