あおなちさん、作文の内容が非常に深く、考えさせられるものがありました。作文全体を通じて、物の価値を単なる金銭的なものではなく、その背後にある意味や人々の労力、愛情を重視するという視点が一貫(いっかん)して表現されています。このような深い洞察(どうさつ)は、中学1年生の作文としては特に印象的です。

作文の中で、具体的な例を挙げて説明している点も評価できます。例えば、保育園の園長先生が作ったキーホルダーや母が見つけた巾着(きんちゃく)の話は、物に込め(こめ)られた想いの価値を非常に具体的かつ感動的に伝えています。これにより、読者にも作者の感じている価値観が伝わりやすくなっています。

また、文章の終わりに自身の意見をしっかりと述べることで、読者に対して強いメッセージを残しています。これは、作文の締めくくり(しめくくり)として非常に効果的です。

前に聞いた話がよく書けています。母がバザーで体験した話を引用することで、自分の見解に説得力を持たせる工夫がされています。また、一般(いっぱん)化の主題がよく書けています。文中で「人間にとっての価値」という観点から物事を考える重要性を述べており、これが読者に広い視野で物事を考えるきっかけを提供しています。

全体的に、感情を込め(こめ)た表現と具体的なエピソードが効果的に使用されており、読み手に強い印象を与える(あたえる)作文となっています。

 構成◎ 題材◎ 表現◎ 主題◎ 表記◎

字数/基準字数:1063字/600字
思考点:79点
知識点:75点
表現点:85点
総合点:83点
(新しい森リンで仮の点数を出しています)

 


■思考語彙 21種 24個 (種類率88%) 79点
n確か,。しかし,。だから,。確か,いこう,いれば,かによって,すべき,せざる,たので,だから,と思う,ないため,なければ,にこそ,に考える,のため,を単なる,想いこそ,磨けば,見ると,

■知識語彙 55種 76個 (種類率72%) 75点
一体,一生懸命,丁寧,丈夫,不愉快,人間,仕事,作者,価値,侮辱,保育園,値段,健在,先生,出品,刺繍,十分,名前,商品,園長,大事,大工,大木,天然,実現,容認,工務,巾着,建物,意見,慎重,換算,文化,有利,未来,村人,村長,林業,業者,樹齢,消費,特性,玄関,理由,老人,職人,自慢,表札,製材,製造,販売,購入,金額,関係,魅力,

■表現語彙 126種 191個 (種類率66%) 85点
n確か,。確か,いくつ,いちばん,お金,かわいそう,こと,さ,そう,それ,たち,どちら,どれ,ないため,のため,ひと,ほう,もの,エプロン,キーホルダー,バザー,ヒノキ,プレゼント,ホーム,一,一つ,一体,一生懸命,丁寧,丈夫,不愉快,中,二,人,人間,仕事,他,作者,例,価値,侮辱,保育園,値段,健在,僕,先生,出品,刺繍,化,十分,卒,名前,商品,問い,園,園長,大事,大工,大木,天然,姿,実,実現,家,容認,山,工務,巾着,年,店,建物,式,後,心,想い,意見,愛,慎重,手作り,換算,文化,日,時,有利,木,木の実,未来,村人,村長,板,林業,柱,森,業者,樹,樹齢,母,気持ち,流れ,消費,物,特性,玄関,理由,百,的,目,細切れ,老人,者,職人,腕,自慢,表札,製材,製造,販売,購入,金儲け,金額,針,間,関係,顔,魅力,2つ,

■経験語彙 36種 63個 (種類率57%) 73点
いける,くれる,こもる,しまう,せる,つづける,できる,と思う,に考える,ひかる,られる,れる,伝わる,作る,入る,分かる,売る,思い描く,感じる,打つ,持つ,支える,決める,流れる,生かす,生きる,磨く,続ける,縫う,育てる,見つける,買う,超える,込める,迷う,高める,

■総合点 83点

■均衡点 5点
 

全てはお金!はNO
   中1 あおなち(aonati)  2025年5月1日

  ヒノキをいちばん高く売るにはどうするのがよいのかが村長の問いだった。玄関の表札にして売るのが有利だという意見があった。すると村長はきわめて不愉快そうな顔をした。樹齢二百年を超えた大木が、柱になった後も堂々と建物を支え続け生き続ける姿を思い描いていた村長には、それが細切れにされることなど、容認できることではなかったのである。商品価値を高めることが、木を侮辱することであってはならないと思った。

 山の木を単なる商品にしてしまわないためには、職人的な腕が生きていなければいけない。確かに、山の木は林業家から製材業者へ、工務店から消費者へと、商品として流れていく。ところが、この流れの中に、美しく、大きく森を育てていこうとする村人の腕や、製材職人の腕、木の特性を生かしていこうとする大工の腕などが健在である間は、木と人間は一体化して、木の文化をも作りつづけることができる。木の文化は、天然のヒノキが細切れの板にされるのをかわいそうだと感じる、あの村長の気持ちに支えられてきた。そして、その気持ちを仕事の中で実現させる職人たちの腕とともにあったのである。

 物の価値をお金に換算せずに考えるほうが良いと思う。

理由一つ目。キーホルダーの例。全く同じキーホルダーをいくつも製造しお金儲けのために販売しているのと、愛を込めて一つ一つ手作りしたキーホルダーはどちらが魅力的か。保育園の園長先生が卒園式の日にプレゼントしてくれたキーホルダーがある。ある樹木の実で、磨けば磨くほどよくひかり、とても丈夫な実で作られた物だ。一人一人の未来を思い描きながら、一つ一つ磨いて手作りしてくれたそうだ。そういうものにこそ価値があると感じる。

理由2つ目。金額が高い、低いに関係なくその商品に心がこもっていることが大事だから。母が老人ホームのバザーに行った時、とても細かい刺繍の入った巾着を見つけたそうだ。ひと針ひと針、慎重に縫われているのが伝わってきて本当に一生懸命作られたものだと感じたそうだ。その作者の名前を見ると、他にもエプロンを出品していることが分かった。もう、その人の仕事の丁寧さを十分に感じていたので迷うことなく購入した。作者の丁寧な仕事に心を打たれたのであって値段なんて関係なかった。

確かに、高い物を持っていれば自慢できる。しかし、僕は商品に込められた想いこそ自慢すべきだと感じる。だから、商品にどれだけの想いがこもっているかによって買うか買わないか決めても良いと思う。