「間」の大切さについて、自分の経験と例を通してしっかり考察できていて、非常に読み応えのある意見文でした。

【総評】
 中学1年生として、抽象(ちゅうしょう)的なテーマである「間」の大切さを、学習・発表・芸術の三つの視点から具体的に考察できており、構成力と発想力が光っています。身近な体験に基づいた具体的なエピソードと、深い結論に結びついている点がとても良いです。

<<え2021/149pみ>>

【段落ごとの講評】

●第1段落
 冒頭(ぼうとう)で「話し上手とおしゃべりの違い(ちがい)」を示し、間の重要性に注目した要約ができました。油彩(ゆさい)画の例はやや抽象(ちゅうしょう)的で繋がりに工夫が必要ですが、「間」の持つ感覚的な価値を伝えようとする姿勢がよく出ています。

●第2段落
 学習における「間」の大切さを自身の失敗体験から語っており、説得力があります。具体的な教科名・内容・結果があり、文章に信頼(しんらい)感があります。改善後の成果も記述されていて、読み手にも学びを与える(あたえる)段落になっています。

●第3段落
 集会での体験を通して、「間」がコミュニケーションの効果に与える(あたえる)影響(えいきょう)を具体的に説明しています。「マリモくん」と呼ばれた後日談がユーモアもあり、読み手の印象に残る構成です。グリーン車のくだりはやや脇道(わきみち)にそれますが、印象的なエピソードとして活きています。

●第4段落
 まとめとしてよく構成されており、「時間をつくる第一の方法は、急ぐことではなく…」という引用もうまく活用できています。主張と根拠(こんきょ)がしっかり対応していて、論理的な文章になっています。

【特に優れていた点】

身近な体験を根拠(こんきょ)として意見を深めている点

テーマの抽象(ちゅうしょう)度が高い中で具体例を多く取り入れ、説得力を持たせている点

ユーモアと真剣(しんけん)さのバランスが取れていて、読者を引き込む(ひきこむ)表現ができている点

【考えを深めるための質問】
 あなたが「間」をうまく使っていると思う人(先生・芸人・友達など)は(だれ)ですか? その人の話し方や行動の中で、どんな「間」が印象的でしたか?
 


■思考語彙 26種 31個 (種類率84%) 92点
 確か, 第,。だから,あろう,か考える,きやすいから,ことによって,ことにより,しまうと,しまうので,しよう,すると,せざる,たから,たため,ためかも,だろう,つくる第,となぜ,と思う,のかも,はなぜ,を考える,伝わるから,塔らしい,相手により,

■知識語彙 44種 71個 (種類率62%) 68点
一番,上手,中央,休憩,会場,保護,先生,内容,効率,勉強,問題,塗装,委員,学校,実現,小学,小学校,年生,建物,必要,意思,方法,時間,期末,期間,次回,正確,無料,理由,画面,的確,相手,社会,絵画,苦労,街角,言葉,証拠,途中,遠景,適度,配分,集会,順番,

■表現語彙 106種 208個 (種類率51%) 76点
 確か,うえ,おしゃべり,くん,こと,これ,せい,そこ,そのため,それ,たくさん,たため,ただ,とき,どこ,もの,よう,クイズ,グリーン,テスト,パリ,プレス,マリモ,ルール,一,一番,三,上手,中,中央,事,二,人,休憩,会,会場,作り方,保護,僕,先生,内,内容,出し物,分の,前,効率,勉強,収れん,問題,塔,塗装,声,多く,委員,学校,実現,小学,小学校,年生,建物,後,必要,意思,方,方法,日,時,時間,期末,期間,朱,次,次回,正確,点,無料,理由,画面,畳,的,的確,相手,社会,空,絵画,線,者,苦労,街角,言葉,証拠,試し,誰,車,逆,途中,道,遠景,適度,配分,間,集会,順番,頭,顔,4月,

■経験語彙 43種 87個 (種類率49%) 83点
いける,かける,か考える,こんがらがる,しまう,しれる,つくる,つたわる,できる,とる,と思う,なれる,はさむ,ばれる,やる,られる,れる,わかる,を考える,乗る,乗れる,伝える,伝わる,作る,使う,入る,出来る,分かる,取る,向かう,困る,心掛ける,忘れる,急ぐ,知れる,終わる,組み立てる,置く,覚える,詰め込む,話す,迎える,開ける,

■総合点 80点

■均衡点 1点
 

話し上手の人がいます(感)
   中1 あかそよ(akasoyo)  2025年5月3日

  話し上手の人のことはおしゃべりとは言わない。おしゃべりな人は話の間に間を入れないのに対し話し上手な人はうまく間を取り入れている。おしゃべりな人のはなしは間がないため、話し終わった後にはあれ、何を聞いていたんだっけトなってしまう事にもなりかねない。余韻や余情、ふくみなどは間の生かし方にかかわっているように思われる。適度に間をあけると良い余韻や余情、ふくみにつなげることができるようになる。荻巣孝徳のパリの風景画で忘れられない油彩がある。号数ははっきりとわからないが、畳三分の一畳くらいのものだ。それは、空も建物も道も薄暗いパリの街角にただ一点、遠景の塔らしきものに朱が入っていてそこに向かって画面が収れんされていくような絵画だ。そのため間を作った方がいいと思う。

 第一の理由は勉強をするときに間を開けた方が内容が頭に入ってきやすいからだ。僕は小学校の期末テストの前に社会の勉強を休憩なしに詰め込んだことがあった。この時は車の作り方のような内容でプレスをして車を組み立てて塗装をするというような内容だった。だが、これを一気に詰め込んでしまったせいで車の作る順番がテストの途中でこんがらがってしまって問題が分からなくなってしまった。だから次回からは休憩もはさみながらゆっくりテスト勉強をしようと思った。次の期末テストでそれを実現してみた。そうするとなぜだかわからないが内容が苦労せずともだんだん入ってきた。休憩をとることによってそれまでにやった内容を覚える時間ができたためかもしれない。

 第二の理由は間を開けた方が相手に言いたいことが伝わるからだ。僕は小学6年生の時に集会委員会に入っていた。一年生を迎える会というのが4月29日にあって集会委員会が出し物をした。その中で僕はマリモクイズをした。この時、間を開けて話すことを心掛けた。そうすると会場にいた多くの1から6年生、保護者、先生に伝わった。その証拠に一年生を迎える会が終わった後にも、たまにマリモくんと声をかけられることがあった。これは、しっかりと間を開けて話したからより多くの人につたわったのであろう。間を開けることにより人に伝えたいことが正確に伝わったのかもしれない。だが、そのせいで少しだけだが困った事もあった。それは、マリモクイズで顔が知れてしまったせいで中央線のグリーン車に乗れなくなったことだ。この時、まだ中央線のグリーン車はお試し期間で無料で乗ることが出来たのだが学校内のルールではなぜだかわからないがグリーン車に乗ってはいけないとなっていた。だから誰かに見られてしまうと乗ったことがすぐばれてしまうので乗れなくなってしまったのだ。

 確かに、相手が忘れるくらい間を開けてしまってはいけないが、間を適度に取ることで相手により伝えたいことを的確に伝えることができる。時間をつくる第一の方法は、急ぐことではなく、どこに時間を使うか考えることであるという言葉もあるように、どのようにやりたいこと、伝えたいことと間の配分を考えるのが時間を作るうえでも意思を的確に伝えるうえでも必要なことである。やりたいことや伝えたいことをずっと休憩もなしにやっていては逆に非効率だ。たくさんやった方がいいのではないかと思う時もあるが、実は休憩をとりながらやるのが一番効率的なのである。適度な休憩や間を置くことによっておしゃべりではなく話し上手になれるのではないだろうか。