特技と特技を合わせて豊かに
小5 あけのの(akenono)
2025年5月3日
モグラは食虫類に属し、体の仕組みは原始的だ。もぐらの歯は貧弱で、その貧弱な歯では、固いものは食べることができない。しかし、やわらかい虫をとらえて食べることはできるのだ。ミミズを食べるには穴を掘らねばならない。しかし、それはとても重労働で、とてもおなかがすく。なので、一日で50匹ものミミズを食べるのだ。土の中では、ミミズを食べることを競い合う敵も、もぐら食いの動物もまぁいないので、気楽に暮らせる。そんな原始的なもぐらの生活を支えるのは、シャベルのような前足なのだ。哺乳類には、それぞれの生活を表しているシンボルがある。たとえば、キリンの長い首だ。では、人間のシンボルは何なのだろう。それは、手だ。ほかの動物は、知らずにシンボルを手にしている。しかし、人間は違う。いろいろな目的に対応した、道具を作ることができるのだ。
私は、犬は本当にすごいと思う。なぜなら、鼻が本当によく効くからだ。私の知り合いに犬を飼っている人がいて、その犬はラテという。私が二年生のころに、通学しているときに出会った子で、ここ半年以上はあえていなかった。私は、散歩の時間を変えてしまったのかな、残念に思っていた。それに、仮に会えたとしてもラテはもう自分のことを覚えていないだろうとも思った。しかし、この間いつものように通学していたら、ラテがこっちを見ていたのだ。きっと、においで分かったのだろう。飼い主さん曰く、私が遠くにいてまだ見えないところにいるときから同じ方向を向いていて、どうしたのだろうと思っていたら私が来たそうだ。これには、私もラテの嗅覚に驚いた。もし人間に鼻がそれほど優れていたら、警察官は警察犬を使わなくても仕事がラクラクとできるかもしれない。
私は、動物の動きや特技を生かした道具があるのか気になったので、調べてみた。すると、ヤモリからアイデアをもらったテープについて分かった。ヤモリの足は、どんな素材にもくっつき移動することができる。つまり、一度くっついてもすぐにはがせるというものだ。この仕組みを生かして、両面テープが作られたそうだ。ヤモリの足には、微細な毛がびっしりと詰まっていて、その毛が表面の凹凸にフィットして吸着する。だから、吸盤ではないので簡単にはがすことができ、それでも強力に吸着できる。両面テープの話だが、「ヤモリグリップ」と言ってダイソーなどにも売っているらしい。重たいものにもくっつくし、簡単にはがせる、水で洗うと吸着力が戻るという点で今注目されているそうだ。
動物は、人間には持っていない特技がある。人間は、その能力を使うために人間のシンボルである「手」で道具を作り、動物の特技を補っていることが分かった。人間の手は一見ただの動く形に見えるけれど、その手でいろいろなものを作り、人間の生活を豊かにしていることも分かった。新発想な構造の「ヤモリグリップ」のモデルとなったヤモリの足、人間の想像を超える嗅覚を持つ犬。その他の動物が持つ特技。これらと人間の手を負わせて、お互いの生活をよりよく出来たらいいなと思う。