情報の真偽
中3 あいりき(airiki)
2025年6月1日
テレビによって見えている部分と見えない部分とを総合的に判断することによって、初めて、真実に近づくことができるのだ。テレビの伝える映像は、真実とは反対の映像の場合はもちろん、映像そのものは真実であっても、全体像から切り取られた映像、真実のうちの一部にすぎないことも多い。しかしたとえ一部であり一面であるにもせよ、テレビを通してリアルタイムで「現場」を見てしまうと、人間は何となく、納得してしまう。情報が全く流されずに、情報に対する飢餓、欲求の強い時にくらべて、情報操作、情報管理に対する抵抗は弱いともいえる。僕は、目に見えるものをそのまま信じてしまうのではなく、その裏側にあるかもしれない真実を見極められる人間になりたいと思う。
その方法として第一に、自分の考えを信じるということである。僕は、先日修学旅行へ行っていた。場所は四国、民泊体験や班活動、釣りなどを行った。数々の体験の中で一つ事件が起きた。なんと僕は、自由行動の時間が終了した後の集合時間を忘れてしまったのだ。友達に確か五時半だったような気がすると聞き、班のメンバー一同が安心した。しかし、僕は嫌な予感がした。「考えるより行動せよ」という言葉を知っていたかのように僕の班は十五分前集合をすると判断したのだ。すると、この決断が功を奏し、集合時間に間に合うことができた。そして、集合時間が五時二十分だった知った。後ほど考えると、集合時間はクラスによって違うということに気づいた。まるで、鳩が豆鉄砲を食ったような顔をしたのだった。この時のように、誰かが流した情報をそのまま信じてしまうと、ほとんどの人間は納得し、それを真実だと考えてしまう。しかし、それを疑うことで本当の真実を見抜くことができるのではないかと思う。
また、第二の方法として、目に見えるものをそのまま受け入れるのではなく、まずは疑ってみることだ。先日、学校の授業で、スマホ安全教室というものが実施された。この授業では、スマートフォンの使い方やインターネットの注意点、偽情報の流出について学習した。その中で、インターネット上での偽情報の流出について触れていく。最近、偽情報が多く見られる。僕も実際にニュースで、偽情報に注意というコラムを目にしたことがある。最近でも災害などの偽情報が流出したとも報告されている。偽の情報があることで、誤った情報を真実と勘違いしてしまう人が増加してしまうなど社会にも影響してしまう。総務省が出した過去に流通した偽情報を見聞きした人に対して、その内容の真偽をどのように考えるか尋ねたデータによると、「正しい情報だと思う」と回答した人の割合は47.7%、どちらともいえないが25.6%であった。このデータより、情報の真実を見抜くことができない人が少なくはないということが分かる。これらをなくすためには情報を疑う、考えるということが重要なのではないかと思われる。
確かに、映像による情報はわかりやすく、世代に関係なく効果的に情報を伝えることができる。日常的に使用でき、便利でもあるため、利点のほうが多く感じ取られる。しかし、「常識の裏に真実がある」という名言がある通り、映像の裏側にある可能性かもしれない、ただ一つの真実を見極めるということが大切なのだと思う。情報を耳にしたとき、まずその真偽を判定する。そして、その真実を見抜く。このことが大切なのではないだろうか。今この世界では、目に見えた情報をそのまま信じてしまう人の割合の方が多い。今の自分もそのまま信じ込んでしまうだろう。その中でも僕は、情報の真偽を見分けられ、有効化できるような人間になりたいと思う。