進級試験合格です。おめでとう!
<<え2005/54み>>
「見えるものの裏にある真実」を探ろうとする姿勢が立派です。自分の体験と社会の問題をつなげる考察がとても深く、読む人の心にも強く響きました。
【総評】
湾岸戦争の映像をきっかけに、報道の「明」と「暗」に注目し、「見えない部分にこそ真実がある」というテーマを展開した意見文です。自分自身の体験や社会への提案を織り交ぜながら論を展開する構成が非常に安定しており、説得力があります。文章の内容には十分な深さと広がりがあり、社会に対する問題意識の高さが伝わってきました。
【段落ごとの講評】
◆第1段落
「湾岸戦争」を題材にして、テレビ映像の「明るい部分」と「暗い部分」に対する考察を通じ、「真実を見る姿勢」が主題として提示されています。
◆第2段落
実体験に基づいた展開が自然で、読者の共感を呼びます。フェイクニュースに騙されそうになったという経験を具体的に描くことで、説得力のある主張に仕上がっています。「ニュースだから信じてしまった」と率直に書くことで、読み手に親しみやすさを与え、誤解を未然に防ぐ「疑う視点」の重要性がしっかり伝わります。
◆第3段落
メディアの報道の在り方に言及し、単なる批判に終わらず「どう報じるべきか」という建設的な提案にまで踏み込んでいます。特に「専門家の活用」「対策方法の提示」といった具体案は、中学生の視点としては非常に質が高く、論の進め方にも大きな成長を感じます。
◆第4段落
結びの段落として非常に印象的です。引用された言葉「花はだれがみていなくても咲いている。」には哲学的な深さがあり、主題と美しく響き合っています。「真実を見極める人間になりたい」という結論は、最初の段落とのつながりもよく、論旨がぶれずにまとまっています。
【特に優れていた点】
報道の可視化・不可視化という抽象的主題の明確な提示(主題)
自分の失敗体験を用いた具体的な展開(題材)
社会的提案とその理由付けのバランス(構成・表現)
主題と結びの一貫性のある結論(構成)
【考えを深めるための質問】
テレビやインターネットで見たニュースの中で、「この伝え方は偏っているかもしれない」と思ったものはありますか? そのとき、あなたはどのように情報を確かめましたか?
■思考語彙 25種 34個 (種類率74%) 90点
しかし, 確か, 第,、つまり,、どうして,。しかし,。例えば,あるから,あると,すべき,そのため,だから,ともいえ,と思う,ないので,に思う,も思う,も言える,一瞬思う,会社にとって,信じよう,取り入れるべき,嫌かも,明るければ,防ぐため,
■知識語彙 54種 106個 (種類率51%) 75点
一段落,一瞬,一緒,一部,事実,人間,仕方,以外,会社,何事,余裕,作成,写真,判断,利用,動物,原因,問題,国内,国民,地震,報道,大切,対策,専門,工夫,情報,意識,戦争,文字,方法,映像,最初,最近,検索,治安,海外,混乱,湾岸,特徴,画像,番組,疑問,発生,真実,秘匿,積極,経験,苦手,行動,裏側,言葉,誤解,部分,
■表現語彙 94種 181個 (種類率52%) 71点
確か,いろいろ,こと,そのため,それ,だれ,もの,よう,インターネット,サイト,テレビ,ニュース,メディア,ライオン,一,一つ,一段落,一瞬,一緒,一部,中,事実,二,人,人間,仕方,他,以外,会社,何,何事,余裕,作成,側,写真,判断,利用,動物,原因,問題,回,国内,国民,園,地震,報道,大切,嫌,家,対策,専門,工夫,差,形,影,情報,意識,戦争,手がかり,文字,方,方法,映像,時,最初,最近,検索,気持ち,治安,海外,混乱,湾岸,特徴,画像,番組,疑問,発生,的,目,真実,私,秘匿,積極,経験,花,苦手,行動,街,裏側,言葉,誤解,逆,部分,防ぐため,
■経験語彙 39種 68個 (種類率57%) 77点
いける,しまう,しれる,ともいえ,と思う,に思う,も思う,も言える,られる,れる,わかる,一瞬思う,伝える,伝わる,信じる,出る,分かれる,取り入れる,受け止める,咲く,増える,得る,撮る,歩く,気がつく,流れる,生かす,生む,疑う,突き止める,見える,見極める,試す,読む,読める,調べる,遅れる,防ぐ,飛び出す,
■総合点 81点
■均衡点 3点
真実はただ一つ
中3 あおてね(aotene)
2025年6月1日
テレビで見える戦争の部分と見えない部分、その差がくっきりと出てきたことが、湾岸戦争の大きな特徴である。テレビで戦争が見える、と一瞬思ったが、見えている部分はその一部である、ということに一瞬遅れて気がついてくる。明るい部分が明るければ明るいほど、影の部分、影の形が、逆にはっきりしてくるともいえる。明るい部分とは、つまり映像や情報の流れている部分、暗い部分とは、映像が秘匿され、流れてこない部分である。私は、目に見えるものをそのまま信じてしまうのではなく、その裏側ある真実を見極められる人間になりたい。
第一の方法として、目で見えた情報だけを信じようとしない。テレビ以外のニュースでも最近写真と一緒にニュースを報道することが多くなった。文字を読むのが苦手な人や読めない人は画像を手がかりにする人も多い。しかし、画像だけでは判断してはいけない。私は画像だけで判断してしまい、誤解を生んでしまった経験があるからだ。私はインターネットでフェイクニュースを見たのだ。海外で地震が発生し、動物園のライオンが動物園から飛び出してしまい街中を歩いている画像だ。最初は疑った。ライオンが歩いているのに写真を撮る余裕はあるのか、などと疑問に思った。しかし、「ニュースだから」と思い、信じてしまった時があった。何事にも疑問に思うことは大切であり、疑問に思った気持ちを行動に生かすことは大切だとわかった。もし何かおかしいと思ったら他の検索サイトでもう一回調べてみたりと、真実を突き止めることは大切だ。
第二の方法として、メディアの報道の仕方を工夫することだ。一段落目にあったようにテレビでは明るい部分と暗い部分に分かれている。テレビでは明るい部分しか報道されないので国民にはニュースのほんの一部しか伝わっていないとも言える。そのため、テレビでは暗い部分も積極的に取り入れるべきだと思う。テレビの番組を作成する会社にとっては嫌かもしれないが、暗い部分が国民に伝わっていないのも問題だ。国内が混乱になってしまうこともあり得る。国内が混乱になると伝える側の問題となる。それを防ぐために伝える側も、もっと伝え方を工夫すべきだと思う。例えば、どうしてそのようなことが発生したのか専門家も利用しながら原因を伝え、これからの対策方法も一緒に伝えることで、国民の意識も高くなっていくのではないかと思う。メディアの報道の仕方を工夫することで、真実を見極められる人間が増え、国内の治安が良くなるとも思う。
確かに、映像があると事実を受け止めやすい。 しかし、「花はだれがみていなくても咲いている。」という言葉があるように、私はただ一つの真実を見極める人間になりたい。そのために、いろいろな方法をどんどん試してみたい。