あいらうさん、作文の中で述べられた社会問題の主題が非常に明確で、理解しやすく展開されています。特に「身体を機械のように扱い(あつかい)、軽視する風潮は問題だ」という部分は、現代社会における重要な課題を的確に捉え(とらえ)ており、説得力があります。
また、ご自身のテニススクールでの体験を取り入れることで、身体と心の関連性が具体的かつ説得的に示されています。この体験実例は、論点に深みを加え、読者に対する共感を誘い(さそい)ます。

さらに、ブラック企業(きぎょう)の問題を取り上げることで、身体の知恵(ちえ)が無視される背景を社会的な文脈で解析(かいせき)しており、原因がよく書けています。この点での社会的な洞察(どうさつ)見逃せ(みのがせ)ません。

また、文章全体を通じて、「心と体の一体感」をテーマに据える(すえる)ことで、論点に一貫(いっかん)性をもたせています。この一貫(いっかん)性は読者が理解しやすく、論旨(ろんし)を追いやすくしています。

全体として、あいらうさんの作文は、個人的な体験と社会的な事例を組み合わせることで、説得力のある論述を展開しています。これからもこのような深い洞察(どうさつ)を持ち続けてください。

項目(こうもく)評価:
-社会問題の主題がよく書けています。
-体験実例がよく書けています。
-原因がよく書けています。
-論旨(ろんし)一貫(いっかん)

内容◎ 構成◎ 題材◎ 表現◎ 主題○ 表記◎

字数/基準字数:1075字/600字
思考点:85点
知識点:92点
表現点:85点
経験点:85点
総合点:94点
均衡(きんこう)点:7点

 


■思考語彙 23種 28個 (種類率82%) 85点
 確か,。しかし,いくべき,ことにより,しまうため,すると,そのため,たから,だろう,と思う,なると,にこそ,についてから,のたとえば,は第,よると,を考える,一体によって,切り離さざる,寝るため,気付かざる,考えるざる,自分らしい,

■知識語彙 79種 115個 (種類率69%) 92点
一体,上司,中学,二元論,人間,仕事,企業,会場,作用,傾向,入試,再開,割合,劣悪,労働,勉強,十分,原因,受験,向上,否定,問題,増加,大事,失業,存在,安定,完全,対照,専念,年生,序盤,当時,影響,従業,思想,意味,成功,日本,最後,構造,機械,次元,求職,活動,無事,無視,現代,疲労,相互,睡眠,知恵,社会,神経,立場,精神,紅茶,経験,結果,緊張,総務,練習,肉体,自分,自律,自然,西欧,試合,身体,軽視,近代,運動,適当,部下,酷使,重視,長時間,風潮,高校,

■表現語彙 126種 210個 (種類率60%) 85点
 確か,うち,こと,これ,さ,しまうため,そのため,たち,もと,もの,よう,ケア,スクール,テニス,デカルト,データ,ハラスメント,ブラック,ヨガ,リラックス,ヶ月,一,一体,上司,中学,二,二の次,二元論,人間,仕事,企業,会場,体,作用,傾向,入試,再開,分,前,割合,力,劣悪,労働,勉強,十分,原因,受験,向上,否定,員,問題,型,増加,夜,大事,失業,存在,安定,完全,寝るため,対照,専念,年々,年生,序盤,当時,影響,従業,心,思想,意味,成功,日,日本,早起き,時,最後,朝,構造,様々,機械,次元,気,求職,活動,無事,無視,現代,疲労,的,相互,省,睡眠,知恵,社会,神経,私,立場,精神,紅茶,経験,結果,緊張,総務,練習,考え方,者,肉体,自分,自律,自然,西欧,試合,質,足,身体,軽視,近代,運動,適当,部下,酷使,重視,長時間,風潮,高校,

■経験語彙 44種 50個 (種類率88%) 85点
あう,おる,こなす,させる,しまう,すり減らす,せる,できる,と思う,よる,られる,れる,を考える,作る,使う,入る,出る,切り離す,動く,占める,増える,寝る,広まる,強いる,忘れる,感じる,扱う,指す,捉える,整える,気付く,生む,疲れる,病む,眠れる,示す,終わる,行う,行き着く,見て取れる,試す,通う,離れる,飲む,

■総合点 94点

■均衡点 7点
 

能を見るとわかるが(感)
   高2 あいらう(airau)  2025年6月1日

 力が型を生むのではなくて、型が力を生む。この思想のもとには、人間の自然、身体というものへの否定がある。この身体の思想は西欧近代のたとえばデカルトの示した精神と肉体の二元論とは、全く対照的なものである。身体を機械のように扱い、軽視する風潮は問題だ。

 その原因としては第一に、身体と心を別次元のものとする二元論的な考え方が日本でも広まって、身体と心が相互に作用しあうことが忘れられたからだ。私の通っているテニススクールでは、練習前に40分ほどヨガをしていた。また、試合の日は、朝早起きしてヨガをし、会場についてからもう一度ヨガをするよう言われていた。当時はヨガなど意味がないと思っており、ただ適当にこなしているだけだった。しかし、中学3年生になり、一度テニスを離れ、受験勉強に専念するようになった。そして、入試1ヶ月ほど前になると、緊張で夜眠れなくなることが多々あった。そこで、寝る前に紅茶を飲んでリラックスできるようにしたり、運動をして疲れさせるなど寝るために様々なことを試したが、最後は寝る前にヨガをするということに行き着いた。ヨガをすることで、自律神経を整え、睡眠の質が向上した。その影響もあり、無事受験は成功に終わった。高校に入ってからテニスを再開したのだか、受験の時の経験から、試合前は必ずヨガを行うようになり、試合では序盤から足が良く動き、次第に結果が出るようになってきた。このように、体と心を切り離さず、一体のものと捉え、体を大事にすることで心も安定するのだと思う。

 その原因としては第二に、身体の知恵を無視するようになったからだ。現代社会では、労働者の立場が弱いとされる社会構造から、ブラック企業が増えている。ブラック企業とは、長時間労働やハラスメントなど、従業員に劣悪な労働を強いることを指す。その結果として、総務省のデータによると、仕事がなく、求職活動をしている完全失業者が占める割合は年々増加傾向にあることが見て取れる。これは、上司が部下の疲労を考えず、身体を酷使させることにより、精神が病んでしまうためだろう。身体と精神は一体であり、身体を軽視すると気付かぬうちに精神もすり減らしてしまうのだ。このように、現代の社会では身体を二の次とする風潮が強い。そのため私たちは、身体に気を使い、十分にケアをしていくべきだ。

 確かに、心にこそ人間は自分らしさを感じる。しかし、人間とは、心が体を作っているのではなく、心と体の一体によって存在するのだ。私たちは精神だけを重視するのではなく、身体も大事にしていくべきだ。