百年以上家具を(感)
   中2 なかそう(nakasou)  2025年6月2日

 無垢の天然木で作られた質の高い家具は、百年以上使える耐久性を持ち、使い込むほどに味わいが増す。車や家電と異なり価値が下がらず、自然素材ならではの温かさや存在感が人の意識を豊かにする。特に子供の成長や人間形成にも良い影響を与え、百年の木目は深いメッセージを静かに伝える。木は環境を悪化させず成長し続ける存在であり、その生き方は二十一世紀の人間社会にとって学ぶべき姿である。

 長い歴史が刻み込まれた古いものには、温かみが感じられてよい。私の家には曽祖母が作った木彫りのハンコ入れがある。このハンコ入れは大体30年ぐらい前にカルチャースクールで木彫りを長年習っていた曽祖母が作ってくれたハンコ入れで、今でも家で使っている。ハンコ入れはブドウの花が彫られており、小さいときから当たり前のように家あったので、最近になるまで曽祖母が作ってくれたハンコ入れだとは知らなかった。最初は色が新しい木の色で薄い木の色だったらしい。しかし、今では、少し色が濃くなっており、長く使ってきたので温かみが感じられるようになったらしい。ハンコ入れは今では持たない人もいるかもしれないが長く使っていると温かみが感じられ、気分も落ち着くので良いというメリットがある。

 一方、新しいものにも良さがある。たとえば、最近よく使われるタブレット端末だ。昔は授業といえば黒板とノートが中心だったが、今ではタブレットを使って資料を見たり、先生の話を録音して後で聞き返したりできる。最初は操作方法に手こずったり、準備している間に、先生の話が進んでしまいメモがとれなかったりした。しかし、慣れてくるととても便利だと感じるようになった。ノートを忘れてもデータで確認できるし、重い教科書を何冊も持ち歩かなくていいのは本当に助かっている。もちろん、紙のノートに書くことで覚えやすいという良さもあるが、新しい道具には新しい学び方があり、それを経験していくことは楽しい。また、先生の方にもメリットがあると最近知った。社会の先生が風邪で声が出なくなってしまったときに、普通だったら授業ができなくなってしまうところを、原稿を音声で読み上げさせ、授業を行ったときがあった。先生が、声が少ししか出ない状態で授業をし、授業震度が遅くなることがなく、授業を進めることができた。だからこそ、新しいものを受け入れることで、自分にとってより良い方法や可能性を広げることができるのだ。

 確かに古いものにも新しいものにもそれぞれ良さがある。しかし、いちばん大切なことは、 「存在するものには、良いとか悪いとかを言う前に、すべてそれなりの理由がある。」という名言もあるように、物事の表面だけで判断せず、その意味や価値を深く理解しようとする姿勢が大切だと思う。