わてひさん、この度は大変興味深い作文をありがとうございました。
まず、作文の中で「能役者の足の動き」という具体的な例を通じて、日本の伝統的な身体観と現代社会の身体観の
違いを
浮き彫りにしている点が素晴らしいです。また、「身体を精神的次元へと高める力」という表現が、読者に深い印象を
与えることができています。社会問題の主題についても、「現代社会は身体の意味や可能性を軽視している」と明確に述べられており、問題意識がしっかりと表現されています。
原因についても、「
西欧的価値観の導入」と「効率主義の広がり」という二つの要因を挙げることで、問題の根底にある背景がよく説明されています。特に、効率主義については、日本の昔話「
桃太郎」を例にとりながら、現代社会が見失っている価値に光を当てている点が非常に印象的です。
さらに、名言「人間とは読書ではなく、農耕をして生きてきた」という言葉を引用することで、身体の重要性を強調しており、議論に説得力を持たせています。
この作文は、伝統と現代、東洋と西洋の価値観の
違いを
巧みに取り入れながら、私たちが直面する問題への新たな視点を提供しています。引き続き、深い
洞察と豊かな表現で読者を
引き込む作文を期待しています。
項目評価:
-社会問題の主題がよく書けています。
-原因がよく書けています。
-名言がよく書けています。
森リン評価 人間とは nnga 06月1週 わてひ字数/基準字数: 1305字/600字 思考点:74点 知識点:94点 表現点:86点 経験点:92点 総合点:88点 均衡点:2点
| ●語彙学年表
| 小1 | 小2 | 小3 | 小4 | 小5 | 小6 | 中1 | 中2 | 中3 | 高1 | 高2 | 高3 | |
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思考点 | | | | | | | | | | | | | | 知識点 | | | | | | | | | | | | | | 表現点 | | | | | | | | | | | | | | 経験点 | | | | | | | | | | | | | | 総合点 | | | | | | | | | | | | | |
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1200字換算: 思考点:点 知識点:点 表現点:点 経験点:点 総合点:点 均衡点:2点
| ●換算語彙学年表
| 小1 | 小2 | 小3 | 小4 | 小5 | 小6 | 中1 | 中2 | 中3 | 高1 | 高2 | 高3 | |
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思考点 | | | | | | | | | | | | | | 知識点 | | | | | | | | | | | | | | 表現点 | | | | | | | | | | | | | | 経験点 | | | | | | | | | | | | | | 総合点 | | | | | | | | | | | | | |
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●語彙の説明語彙 | 種類 | 個数 | 種類率 | 点数 | 説明 |
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思考語彙 | 19種 | 22個 | 86% | 74点 | 考える言葉です。 理由、方法、原因などの説明の語彙。 多すぎると、説明の多い硬い文章になる可能性があります。
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知識語彙 | 81種 | 153個 | 53% | 94点 | 難しい言葉です。 社会的な例や調べた例の語彙。 多すぎると、難しい言葉の多い重い文章になる可能性があります。
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表現語彙 | 129種 | 244個 | 53% | 86点 | 豊かな言葉です。 話題の幅が広い語彙。 多すぎると、散漫な文章になる可能性があります。
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経験語彙 | 49種 | 61個 | 80% | 92点 | 詳しい言葉です。 身近な例や経験した例の語彙。 多すぎると、身近な話の多い狭い文章になる可能性があります。
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種類率は、60%以上が目標。70%以上の場合は多様な語彙が使われています。 |
1305字
 | | 74点
 | | 94点
 | | 86点
 | | 92点
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字数 | | 思考語彙 | | 知識語彙 | | 表現語彙 | | 経験語彙 |
■思考語彙 19種 22個 (種類率86%) 74点
確か,。しかし,。たとえば,。だからこそ,あるから,するため,そのため,だろう,といえ,なければ,においてこそ,は単なる,や可能,を単なる,乗り越えるべき,出そう,急がざる,感覚こそ,深く考える,
■知識語彙 81種 153個 (種類率53%) 94点
一体,一理,丁寧,主義,二元論,人間,以降,仲間,伝統,何事,価値,偏重,傾向,分離,効率,勉強,危険,原因,名言,問題,大切,姿勢,存在,学生,必要,思想,思考,悪影響,情報,意味,意識,感情,感覚,成果,手間,技術,授業,文化,日本,日本人,昔話,時間,桃太郎,機会,機器,気合,準備,無視,状況,独自,現代,理解,生理,眠気,知恵,知識,社会,精神,経験,結果,習慣,肉体,行動,表現,西欧,要因,読書,論理,身体,軽視,農耕,近代,退治,進歩,過程,道具,重要,長時間,関係,集中,頭脳,
■表現語彙 129種 244個 (種類率53%) 86点
確か,あまり,がち,こと,これ,これら,さ,するため,そのため,そのもの,それ,ただ,たち,っぱなし,もの,や可能,よう,デカルト,デジタル,バランス,一つ,一体,一理,丁寧,中,主義,二つ,二元論,人,人間,以降,仲間,伝統,体,何事,価値,偏重,傾向,分離,前,力,効率,勉強,動き,危険,原因,名言,問題,声,多く,大切,姿勢,存在,学生,広がり,座り,心,必要,思想,思考,性,悪影響,情報,意味,意識,感情,感覚,成果,手間,技術,授業,文化,旅,日本,日本人,昔話,時間,桃太郎,機会,機器,気合,深み,準備,点,無視,状況,独自,現代,理解,生理,疲れ,的,目,眠気,知恵,知識,社会,私,精神,経験,結果,習慣,考え,考え方,肉体,行動,表現,西欧,要因,観,話,読書,論理,豊か,身体,軽視,農耕,近代,退治,進歩,過程,道具,重要,長時間,関係,集中,面,頭脳,鬼,
■経験語彙 49種 61個 (種類率80%) 92点
かける,くれる,こなせる,しまう,せる,つながる,といえ,とる,られる,れる,乗り越える,使う,出す,出る,動かす,取り入れる,向ける,基づく,失う,崩す,広まる,得る,急ぐ,惜しむ,感じる,持つ,支える,教える,整える,比べる,求める,深く考える,減る,渡す,焦る,生きる,異なる,積み上げる,築く,見える,見なす,見出す,見直す,見過ごす,覚える,追い求める,通す,集める,頼る,
■総合点 88点
■均衡点 2点
人間とは
高2 わてひ(watehi)
2025年6月1日
能役者の足の動きは、日常の自然な身体動作を否定することで成立している特殊な「型」によって生まれる。この型は、単に美しいだけでなく、どんな役にも変化できる柔軟性と力を生む。つまり、型には身体を精神的次元へと高める力がある。これは身体をただの生理的存在と見なす西欧的な二元論とは異なり、身体そのものが精神とつながる独自の思想である。こうした思想に基づく身体観を持っていた日本人の伝統に比べ、現代社会は身体の意味や可能性を軽視しがちである。このことが、表現や存在の深みを失わせている要因であり、現代の問題点だ。
現代社会が身体の問題を軽視するようになった原因の一つに、日本が近代以降、西欧的価値観を取り入れたことがある。身体を単なる道具としてではなく、精神と一体のものとして見直すことが、これからの社会に必要だと感じる。近代以降、デカルト的な「精神と肉体の分離」という考えが広まり、論理的思考や知識偏重の傾向が強くなった。その結果、身体そのものの感覚や動きの意味を深く考える機会が減ってしまった。私たち学生が授業中に長時間座りっぱなしで、身体を動かす時間がほとんどない。また、勉強に集中するためには体の疲れや眠気を「気合」で乗り越えるべきだという考え方もある。これらは身体の声を無視する姿勢といえる。こうした状況では、心と体のバランスを崩しやすく、結果的に集中力や精神面にも悪影響が出るだろう。
二つ目の原因として、効率主義の広がりがある。何事も素早く成果を出すことが求められ、時間をかけて体で覚えるような過程が軽視されがちだ。そのため、身体の動きや感覚を丁寧に積み上げていく重要性が見過ごされるようになった。たとえば、昔話「桃太郎」では、桃太郎は鬼退治の前に旅をしながら仲間を集め、きびだんごを渡し、関係を築いていくという時間と手間を惜しまない行動をとっている。これは、目に見える成果を急がず、しっかりと準備を整える大切さを教えてくれる話だ。現代の私たちは、すぐに結果を出そうと焦るあまり、そのような「身体を通した準備」や「過程での経験」に価値を見出さなくなっている。だが、身体をじっくり使い、動きや習慣を通して得られる感覚こそが、深い理解や豊かな表現につながる。効率ばかりを追い求める社会では、そうした身体的知恵が失われてしまう危険があるのだ。
確かに、現代は情報や技術が進歩し、身体よりも頭脳やデジタル機器に頼ることで多くのことが効率的にこなせるようになった。そのため、「身体を使わなくても問題ない」という考え方にも一理あるだろう。しかし、「人間とは読書ではなく、農耕をして生きてきた」という名言がある。考えに一理あるからといって、身体の重要性を軽視することは大きな問題である。身体は単なる道具ではなく、感覚や経験を通して私たちの思考や感情、さらには人との関係性までも支えている存在だ。身体を意識し、それを通して得られる深い理解や表現力を大切にしなければ、私たちの人間性や豊かな文化は次第に失われていくだろう。だからこそ、現代社会においてこそ、身体の問題にもっと目を向ける必要がある。