あこふゆさん、素敵(すてき)な作文をありがとうございます。

まず、コオロギと人間の「耳」の構造(こうぞう)違い(ちがい)から始まり、音の聞こえ方が個人(こじん)によって異なる(ことなる)というテーマを丁寧(ていねい)掘り下げ(ほりさげ)ている点が非常(ひじょう)興味深い(きょうみぶかい)です。
音の聞こえ方が文化や習慣(しゅうかん)によっても変わるという視点(してん)を取り入れた説明は、読者に新たな発見を提供(ていきょう)しています。

お話の中で、おばあちゃんやお父さんから聞いたエピソードを交えることで、作文がより豊か(ゆたか)で多面的な内容(ないよう)になっているのが印象的です。特に、おばあちゃんがトイレ掃除(そうじ)を進んで行ったエピソードは、個人(こじん)価値(かち)観がどのように形成されるかを考える良い例となっています。
このように、他人や過去(かこ)の話を取り入れることで、論点(ろんてん)一層(いっそう)深まり、理解(りかい)促進(そくしん)されます。

また、「知らぬが(ふつ)」ということわざを使って、知識(ちしき)がどのように(わたし)たちの知覚に影響(えいきょう)与える(あたえる)かを説明している点も素晴らしい(すばらしい)です。ことわざを適切(てきせつ)に用いることで、説明がより伝わりやすく、説得力が増し(まし)ています。

総じて(そうじて)、あこふゆさんの作文は、個々(ここ)の感じ方の違い(ちがい)焦点(しょうてん)を当て、それについて深く掘り下げ(ほりさげ)内容(ないよう)となっており、非常(ひじょう)読み応え(よみごたえ)があります。これからもこのような視点(してん)で物事を考える力を大切にしてください。

**項目(こうもく)評価(ひょうか):**
-たとえがうまく使われています
-前の話聞いた話がよく書けています
-ことわざがよく書けています
-書き出しの結びがよく書けています
 

森リン評価 ナツメ コオロギはリーリーと(感) na 06月3週 あこふゆ
字数/基準字数:
1319字/500字
思考点:74点
知識点:55点
表現点:66点
経験点:80点
総合点:69点
均衡点:1点
●語彙学年表
 小1小2小3小4小5小6中1中2中3高1高2高3  
思考点
知識点
表現点
経験点
総合点
1200字換算
 
思考点:点
知識点:点
表現点:点
経験点:点
総合点:点
均衡点:1点
●換算語彙学年表
 小1小2小3小4小5小6中1中2中3高1高2高3  
思考点
知識点
表現点
経験点
総合点
●語彙の説明
語彙種類個数種類率点数説明
思考語彙19種25個76%74点考える言葉です。
理由、方法、原因などの説明の語彙。
多すぎると、説明の多い硬い文章になる可能性があります。
知識語彙26種37個70%55点難しい言葉です。
社会的な例や調べた例の語彙。
多すぎると、難しい言葉の多い重い文章になる可能性があります。
表現語彙83種146個57%66点豊かな言葉です。
話題の幅が広い語彙。
多すぎると、散漫な文章になる可能性があります。
経験語彙41種73個56%80点詳しい言葉です。
身近な例や経験した例の語彙。
多すぎると、身近な話の多い狭い文章になる可能性があります。
種類率は、60%以上が目標。70%以上の場合は多様な語彙が使われています。
1319字
 74点
 55点
 66点
 80点
字数 思考語彙 知識語彙 表現語彙 経験語彙

 


■思考語彙 19種 25個 (種類率76%) 74点
、どうして,、思う,。しかし,。むしろ,。例えば,いると,ことによって,しか考える,たので,だろう,でしょう,と思う,と考える,なければ,はなぜ,も言える,アオマツムシかも,知らざる,考えるざる,

■知識語彙 26種 37個 (種類率70%) 55点
世界,他人,体操,体験,先生,十人十色,変化,大声,小学生,掃除,探索,教室,方向,日本人,時間,普通,横浜,発見,直接的,知識,緑色,練習,習慣,自分,自身,長文,

■表現語彙 83種 146個 (種類率57%) 66点
こ,こと,これ,そう,それ,それぞれ,たち,だれ,とき,ばあちゃん,びっくり,ぼんやり,みんな,もの,よう,わけ,コオロギ,シシャモ,シャモ,ステーキ,トイレ,一,一つ,上,世界,九,人,今,仏,他人,体操,体験,側,先生,初め,十,十人十色,向き,声,変化,夕涼み,大声,大好き,好き,好み,小学生,幅,度,庭,形,掃除,探索,教室,方,方向,日本人,時,時間,普通,木の葉,末,横浜,父,発見,皿,直接的,知識,私,秋,緑色,練習,習慣,耳,自分,自身,色,虫,話,誰,身,転,長文,音,

■経験語彙 41種 73個 (種類率56%) 80点
、思う,しか考える,しまう,しれる,せる,と思う,と考える,のせる,も言える,やる,ゆく,られる,れる,与える,入る,出す,出る,分る,向く,変える,嫌う,嫌がる,得る,感じる,探す,楽しむ,気が付く,着ける,知る,確かめる,聞く,聞こえる,落ちる,褒める,見える,通じる,進む,違う,食べる,驚く,鳴く,

■総合点 69点

■均衡点 1点
 

ナツメ コオロギはリーリーと(感)
   小5 あこふゆ(akohuyu)  2025年6月3日

 まずこの長文は、コオロギは「リーリー」と鳴くというけれど、そう聞こえるのは人間の耳に聞こえてくるだけで、コオロギにはどう聞こえているのだろう、それを小学生のころと考えたことがある。人間とコオロギの「耳」の構造はまるでちがったものなのでコオロギがおなじような音を聞いている保証はない。そう考えれば、同じ人間でも同じ耳ではないから、個人個人で、ちがった音を聞いているので、ヨーロッパの人には、美しいコオロギの鳴き声も雑音と聞こえないという話も聞いたことがある。聴覚のしくみがヨーロッパ人はちがうのである。ラジオでアオマツムシがほかの虫の声が聞こえないくらいうるさく鳴いている。アオマツムシは中国から渡ってきた帰化昆虫で、声がうるさすぎというような話をしていた。私は、どうしてその虫が横浜にはいないのだろうと思った。しかし、ほどぼんやりと庭に出て夕涼みをしていると、大きな声の虫が鳴いているのに気が付いた。この声はめずらしいものではなく、秋の初めに聞いてきた声れ、私はコオロギだと思ってきたのですが、これがアオマツムシかもしれないぞと思った。確かめたくなって、木の葉の上を探した。一時間ほどの探索の末、緑色の虫が大声で鳴いているのを発見した。今まで声の大きなコオロギだなとしか考えず、秋を感じる虫の声と楽しく聞いていた声がうるさく感じられるようになってしまった。私たちは、体験を通じ、知識を身に着けてゆくと考えている。コオロギの声を聞いて虫の形や色について知るというように。けれど、自分自身の直接的な体験を通して得られる知識は案外少ない。むしろ他人から知識を与えられることによって、幅の広いものにしていくといった方がよいでしょう。知っているものしか見えないし、聞こえないのだ。例えば落ちたステーキを皿にのせて出されても、知らなければ食べてしまう。それは、「知らぬが仏」というわけだ。感じ方を変えてしまうものは、習慣もその一つだ。虫の声を楽しむという日本人の習慣が、日本人の耳を少しずつ変化させたのだとも言えるだろう。という長文だ。それはまるで十人十色のようでもあり、コオロギがアオマツムシの声に驚き、こぉろんだのようです。

 そのようなことは自分にもある。側転の練習をしているときに自分が進みたい方向とは九十度ほど違う向きを向き、側転をやっていた。しかし体操教室に入り、側転をしていると、

「進む方向を向いて。」

と言われ、びっくりした。

 おばあちゃんに聞いた話は、小学生の時にだれもが嫌がるトイレ掃除を自分から進んでやっていたら、先生に褒められたそうだ。おばあちゃんは、ただ普通の小学生で一度も褒められたことが無く、これで初めて褒められたのでとてもうれしかったそうだ。

父は誰もが嫌うシャモが大好きだ。それを聞いて、おばあちゃんはだれもが嫌がるトイレ掃除を進んでやということはとてもすごいな。それにしても、父はなぜシシャモが好きなのか。と思った。

 好みや、思うこと、音の聞こえ方などはみんなそれぞれ違い、世界は十人十色だということが分った。