頑張ったこと
   小3 あけいと(akeito)  2025年6月2日

 僕は頑張ることが苦手だ。何かをしなければならない時、すぐに「疲れた」、「めんどくさい」という言葉が口から出てしまう。「疲れているのは君だけじゃないよ」、「みんな頑張っているのだから君もできるよ」と声を掛けられるけれど、そもそもなぜ頑張らなきゃいけないのだろうか。僕には頑張らなければならない理由も分からない。

 僕は自閉スペクトラム症だ。おまけに書字識字障害もある。学校に行くだけでも毎日へとへとだ。でも、周りには僕の疲れが理解できないようだ。

「どうしてそんなに毎日疲れちゃうんだろうね。」

そう母に言われる度、僕は

「分からないよ。」

そう返す。疲れて何もやりたくない。頑張れない。でも、どうして疲れているのか自分でも分からない。

 最近の僕の様子を見て心配していた母が、チャットGPTに理由を聞いてくれた。チャットGPTによれば、僕が頑張れないように見えるのにも、疲れてしまっているのにも理由があった。まず、ASDの僕は人と関わることが苦手だ。そんな僕が毎日学校に通い、友達や先生と長時間一緒に過ごすには、自分でも分からないくらい大量のエネルギーを使っているらしい。そして、書字識字障害のある僕は、教科書を読むにも人よりも多くのエネルギーを使う。それがノートを書くとなると、僕はもうガス欠状態になっねしまうらしい。

 「頑張っている」というのは、何か特別な事をしている状態なのかと思っていた。でも母は、チャットGPTの言葉を読んで、

「敬ちゃんは毎日頑張っているんだね」

と言ってくれた。僕に取っての頑張る事は他のみんなとは違うかもしれない。でも、僕は頑張るのが苦手なんじゃない。毎日ずっと頑張っているから、今はまだこれ以上頑張る力が出せないだけなんだ。僕はずっと頑張ってきたんだ。