知識と先入観
小5 わかば(akahime)
2025年6月3日
先日のラジオで、アオマツムシは明治時代に中国から渡ってきた帰化昆虫で、づも声がうるさすぎて味気ないというような話をしていた。それ以来、今まで少し声の大きなコオロギだなということぐらいしか考えず、むしろ秋を感じさせる虫の声として楽しく聞いてきたその声が、急にうるさく感じられるようになってしまっている。つまり、知識は現実の見え方や感じ方を、変えてしまう力を持っているのだ。
「ぜったいおいしくないって」
今、私はミスタードーナツにきている。遅めのお昼だ。父と母が、私がチーズが嫌いだと分かっているのに自分が食べているエビグラタンパイを進めてくる。
「お昼なんだから、セイボリー系も食べたいでしょ。」
そうお母さんが言った。確かにその通りだ。私が注文したのは全て甘いものだったから、お惣菜的なものも少し食べたくなっていた。だから、私は恐る恐るエビグラタンパイを口に運んだ。
「・・・・・・!」
とっても美味しい。ついつい食べ続けてしまった。そして、感動した。もし、チーズが入っているからおいしくないという先入観にとらわれていたら、食べられなかったことに気が付き、挑戦してよかったと思った。チーズといえば、これと全く違う話がある。給食で、ハヤシライスが出たときのことだ。私は学校の給食ではカレーライスよりハヤシライスの方が好みである。とてもコクがあって、ご飯が進むのだ。その日、私もハヤシライスを作りたくなって、管理栄養士さんに聞いてみた。
「どうしたらこんなに美味しく作れるんですか?」
「それはね、チーズが入っているからよ。乳製品を入れるとコクが出るの。」
私は質問をしたことを後悔した。しかし、味は変わらないなら、、、と思いながらもう一口食べた。すると、ハッキリとチーズの味を感じたのだ。まるで今さっきとは違うものを食べているようだった。でも、他の日にそのことを忘れてしまった状態で食べると、やはりとてもおいしいと感じる。これらの不思議なことがおきた要因はきっと先入観だ。これは絶対美味しくないという暗示が働いているのだ。ミスタードーナツでの例は、初め美味しくないと思っていたが、それが美味しいと感じたから、とてつもなく感動するほど美味しく感じているのだ。ハヤシライスでは、とても美味しいと感じたのに、チーズが入っていたことにショックを受け、おいしくないという先入観が働いたのだ。
元4‐3組の西山先生はみんな(私の友達全員)から怖いと思われている。でも、私はだいぶ優しいし、面白いから好きなほうだ。それなのになんで怖いと思われているのだろうか?きっとそれは、西山先生は怖いという、うわさが流れているからだろう。一から六年生の全員にその情報は流れているらしい。それはデマのなのにみんな信じてしまっている。そういえば、インターネットに似ていると思った。インターネットでは加工が問題になっている。一つの情報を信じすぎるのはいけない。この前読んだ本に、自分の好きなニュース番組が言っていることを信じればよいと書いてあった。それを見て、インターネット上でも、学校生活の中でも、流されようにすることが大切だと思った。
人は知識と先入観で物を感じるけれど、嘘の知識や先入観かもしれないということが分かった。
「ちょっと食べてみようかな。」