◆【要約】しにくい長文でした。工夫をしてまとめられましたね。
◆ミスタードーナツでの出来事。チーズが嫌い(きらい)なのにエビグラタンパイをすすめられ、恐る恐る(おそるおそる)口に運んでみると……とっても美味しい! 「チーズが入っているからおいしくない」という先入観にとらわれていたら食べられなかった経験(けいけん)でした。一方、給食では、好みったハヤシライスにチーズが入っていると知ってから食べたら、確か(たしか)に「ハッキリとチーズの味を感じてしまい、おいしく感じられなかったんですね。
◆みんなから怖い(こわい)と思われている西山先生を、和花さんは「だいぶ優しい(やさしい)し、面白い」と思っている。みんなが怖い(こわい)と思いこんでいるのは、「西山先生は怖い(こわい)」といううわさを信じてしまっているからなんですね。インターネットに()ていると考えました。
◆『人は知識(ちしき)と先入観で物を感じるけれど、嘘の知識(ちしき)や先入観かもしれないということが分かった』。「ちょっと食べてみようかな」の心掛け(こころがけ)で、先入観を持ちすぎないようにするといいんですね。

       <<え2013/230み>>


わかばさんの作文を拝読(はいどく)しました。素晴らしい(すばらしい)試みが多く見られ、特に先入観がどのように(わたし)たちの感じ方や行動に影響(えいきょう)与える(あたえる)かを具体的なエピソードを交えて書かれています。具体的な例として、ミスタードーナツでのエビグラタンパイの話や学校給食でのハヤシライスの話は、非常(ひじょう)効果(こうか)的でした。これらのエピソードを通じて、先入観がいかに(わたし)たちの味覚に影響(えいきょう)与える(あたえる)かがよく表現(ひょうげん)されています。

また、西山先生に関する誤解(ごかい)を例に挙げることで、うわさや情報(じょうほう)の受け止め方についても考察しており、社会に対する洞察(どうさつ)が感じられます。このような日常(にちじょう)生活の中での体験を(もと)にした説明は、読者にとって非常(ひじょう)理解(りかい)しやすく、共感を呼ぶ(よぶ)ものです。

さらに、文章全体を通して一貫(いっかん)したテーマが保た(たもた)れており、読みやすい構成(こうせい)となっています。結びの部分で、初めに挙げたキーワード「ちょっと食べてみようかな」というフレーズを再び(ふたたび)使うことで、文章に綺麗(きれい)閉じ(とじ)括り(くくり)をもたらしています。

「たとえがうまく使われています」と評価(ひょうか)でき、前の話や聞いた話がよく書けている点も見事です。書き出しの結びがよく書けています。この作文からは、わかばさんがどれだけ深く物事を考え、感じ取ることができるかが伝わってきました。これからもこのような洞察(どうさつ)力を生かした作文を期待しています。

項目(こうもく)評価(ひょうか):
-たとえがうまく使われています
-前の話聞いた話がよく書けています
-書き出しの結びがよく書けています

内容(ないよう)◎ 構成(こうせい)◎ 題材◎ 表現(ひょうげん)◎ 主題◎ 表記◎

字数/基準(きじゅん)字数:1403字/500字
思考点:67点
知識(ちしき)点:56点
表現(ひょうげん)点:62点
経験(けいけん)点:69点
総合(そうごう)点:68点
均衡(きんこう)点:5点

 


■思考語彙 16種 26個 (種類率62%) 67点
。しかし,いえば,いるから,いるらしい,すると,たから,だろう,と思う,はきっと,みよう,信じれば,先入観かも,入れると,面白いから,食べると,?きっと,

■知識語彙 28種 40個 (種類率70%) 56点
不思議,乳製品,先入観,先生,全員,加工,友達,問題,大切,学校,年生,後悔,情報,感動,挑戦,暗示,栄養士,状態,生活,番組,知識,管理,給食,絶対,自分,西山,要因,質問,

■表現語彙 75種 120個 (種類率63%) 62点
うわさ,こと,これ,これら,ご飯,さっき,さん,それ,とき,ほう,みんな,もの,よう,ん,インターネット,カレーライス,コク,ショック,チーズ,デマ,ドーナツ,ニュース,ハヤシライス,ミスター,一,一つ,上,不思議,中,乳製品,人,今,他,例,先入観,先生,全員,六,初め,前,加工,友達,口,味,問題,嘘,大切,好き,好み,学校,年生,後悔,情報,感動,挑戦,方,日,暗示,本,栄養士,物,状態,生活,番組,知識,私,管理,組,給食,絶対,自分,西山,要因,話,質問,

■経験語彙 33種 61個 (種類率54%) 69点
いける,おきる,しまう,しれる,すぎる,とらわれる,と思う,はねる,られる,れる,似る,作る,作れる,信じる,働く,入る,入れる,出る,分かる,受ける,変わる,忘れる,感じる,書く,気が付く,流す,流れる,続ける,聞く,読む,進む,違う,食べる,

■総合点 68点

■均衡点 5点
 

知識と先入観
   小5 わかば(akahime)  2025年6月3日

 先日のラジオで、アオマツムシは明治時代に中国から渡ってきた帰化昆虫で、づも声がうるさすぎて味気ないというような話をしていた。それ以来、今まで少し声の大きなコオロギだなということぐらいしか考えず、むしろ秋を感じさせる虫の声として楽しく聞いてきたその声が、急にうるさく感じられるようになってしまっている。つまり、知識は現実の見え方や感じ方を、変えてしまう力を持っているのだ。

 「ぜったいおいしくないって」

今、私はミスタードーナツにきている。遅めのお昼だ。父と母が、私がチーズが嫌いだと分かっているのに自分が食べているエビグラタンパイを進めてくる。

「お昼なんだから、セイボリー系も食べたいでしょ。」

そうお母さんが言った。確かにその通りだ。私が注文したのは全て甘いものだったから、お惣菜的なものも少し食べたくなっていた。だから、私は恐る恐るエビグラタンパイを口に運んだ。

「・・・・・・!」

とっても美味しい。ついつい食べ続けてしまった。そして、感動した。もし、チーズが入っているからおいしくないという先入観にとらわれていたら、食べられなかったことに気が付き、挑戦してよかったと思った。チーズといえば、これと全く違う話がある。給食で、ハヤシライスが出たときのことだ。私は学校の給食ではカレーライスよりハヤシライスの方が好みである。とてもコクがあって、ご飯が進むのだ。その日、私もハヤシライスを作りたくなって、管理栄養士さんに聞いてみた。

「どうしたらこんなに美味しく作れるんですか?」

「それはね、チーズが入っているからよ。乳製品を入れるとコクが出るの。」

私は質問をしたことを後悔した。しかし、味は変わらないなら、、、と思いながらもう一口食べた。すると、ハッキリとチーズの味を感じたのだ。まるで今さっきとは違うものを食べているようだった。でも、他の日にそのことを忘れてしまった状態で食べると、やはりとてもおいしいと感じる。これらの不思議なことがおきた要因はきっと先入観だ。これは絶対美味しくないという暗示が働いているのだ。ミスタードーナツでの例は、初め美味しくないと思っていたが、それが美味しいと感じたから、とてつもなく感動するほど美味しく感じているのだ。ハヤシライスでは、とても美味しいと感じたのに、チーズが入っていたことにショックを受け、おいしくないという先入観が働いたのだ。

 元4‐3組の西山先生はみんな(私の友達全員)から怖いと思われている。でも、私はだいぶ優しいし、面白いから好きなほうだ。それなのになんで怖いと思われているのだろうか?きっとそれは、西山先生は怖いという、うわさが流れているからだろう。一から六年生の全員にその情報は流れているらしい。それはデマのなのにみんな信じてしまっている。そういえば、インターネットに似ていると思った。インターネットでは加工が問題になっている。一つの情報を信じすぎるのはいけない。この前読んだ本に、自分の好きなニュース番組が言っていることを信じればよいと書いてあった。それを見て、インターネット上でも、学校生活の中でも、流されようにすることが大切だと思った。

 人は知識と先入観で物を感じるけれど、嘘の知識や先入観かもしれないということが分かった。

「ちょっと食べてみようかな。」