(清書)葉を失った木々が教えてくれたこと
中1 ジュンノスケ(akasiyu)
2025年6月4日
近年、日本産トキの絶滅が報じられ、多くの動植物が絶滅の危機に瀕する中で、人々の保護活動は「人間の良識」と称される。しかし、その一方で、自然破壊が進む現状に目を向けると、絶滅寸前まで放置した上での保護努力には矛盾や虚しさを感じる。環境省のレッドデータブックには、絶滅危惧種が3772種も記載されており、イリオモテヤマネコやホタル、在来水生昆虫など生き物の激減が深刻化している。自然保護においては、絶滅の前に行動を起こすことが本来あるべき姿だという主張である。アメリカは国立公園制度を早期に導入した自然保護の先進国だが、それは同時に早くから自然破壊が進んでいたことの裏返しともいえる。
私は、この文章を読んで非常に納得した。なぜなら、一度失われた生物はもう戻ってこないから守らなくてはならないなと思ったからだ。近頃、私の最寄り駅では駅の改築工事をしている。その際に邪魔になったのだろうか、バスロータリーに植えられていた木々がつぎつぎと切り倒されている。近年目立ってきた地球温暖化の抑制に一役買っている植物を伐採してしまうのは非常にもったいないなと思う。せめて移植などをしてその木を移し替えるなどをすればいいのにと思った。また、木を切られているところを見ていると葉をすべてなくしてから伐採されている。葉がなくなって寂しい木が視界に入ると作業をしているわけでもないのに、こちらの心が痛む。今ここにある動植物を大事にしてもらいたいところだ。
今僕の最寄り駅で起きた出来事だけでは地球にはそれほどの大きな被害はない。しかし、地球規模で見てみると、熱帯雨林がなくなっていき、砂漠化が進み、地球の平均気温がどんどん上がっている。こうなると、塵も積もれば山となるで、地球温暖化が、どんどん進む。近頃の人々は「暑い、暑い」と言っているがその根本的理由は、森林を伐採し、焼畑を繰り返し、石油石炭を燃やして電力を賄い、自動車を使って、排気ガス、温室効果ガスを排出している人間が原因ではないだろうか。地球の平均気温は、産業革命前(1850〜1900年頃)と比べて約1.55℃上昇している。これは2024年のデータに基づくもので、観測史上初めて「1.5℃の壁」を単年で超えた年となった。この「1.5℃」という数字は、パリ協定で掲げられた重要な目標であり、それを超えると気候変動の影響がより深刻になるとされている。この影響で2018年の西日本豪雨レベルの豪雨の発生率は約3.3倍に増加した。ヨーロッパでも2022年の熱波の影響で数千人が熱中症で死亡している。私たちはそれでいいのだろうか。それを望んでいたのだろうか。地球温暖化、砂漠化、海面上昇が続けば地球で絶滅する動物が生まれる。特に平均気温の上昇の影響を強く受ける寒い地域で暮らす動物たちだ。
「進化をしてもらって今を生き延びればいいじゃないか」ということをいう人がいるが、進化はそんな早いスピードできるものではない。こうして一種類の生き物が絶滅するとその生き物を捕食していた生き物は餌が減り個体数を減らす可能性がある。その生き物に捕食されていた生き物は、天敵がいなくなって数を増やして、問題になるだろう。こうして生物ピラミッドが壊れていくのだ。具体例として、ブラックバスが挙げられる。この問題は人間がブラックバスを食用や、釣りの対象として日本に持ち込んだことが始まりだ。ブラックバスは非常に食欲旺盛で、小魚、エビ、カエル、水生昆虫などを手当たり次第に捕食する。そのため、多くの生き物が絶滅の危機に瀕することになった。また一度に数千から数万個の卵を産み、オスが稚魚を守るため生存率が高く、日本の水辺にはブラックバスを捕食する天敵がほとんどいないため、個体数の自然な抑制が効かず、在来種との競争に勝ってしまい、日本で、爆発的に数を増やしている。実際に、琵琶湖でもブラックバスが増えてアユや、琵琶マスなどの在来種の数が減っている。各地で水抜きなどの駆除活動が行われているが、ブラックバスの繁殖力と環境適応力の高さから完全な駆除は難しいのが現状だ。また、護岸工事などによる水辺環境の人工化も在来種の生息をさらに困難にしている。このように、ブラックバスは単なる“外来魚”ではなく、生物ピラミッドのバランスを根底から崩す存在となっているのだ。
このような出来事が寒い地域だけではなく世界各地で発生すれば地球環境は壊滅して人間は手に負えなくなるだろう。きづいたころには「時すでに遅し」だ。
寒ければ服を重ね着すればよいが暑くなると脱ぐ量には限度がある。もしかしたら人間の絶滅する原因は熱中症なのかもしれない。そんな人間が取り組むべき最大の自然保護は地球温暖化の抑制だと私は思う。そうすれば、人間は住みやすくなり、絶滅する可能性のある動植物を減らすことができるのだから。もちろん、絶滅しそうな動物の保護をするのは大事だが地球温暖化で、絶滅する生き物が増えてしまったら本末転倒である。
人間にとって自然とはまさに、心の宝物であり、遠い昔のご先祖様だと僕は感じる。
なぜなら人間は長い間自然と、供に暮らしてきて、自然の中に生まれたからだ。そんな人間は、脳の発達で自然を忘れて、自分たちの発展に夢中になった。ほんの百年の間に人間によってドードーなどの多くの生き物が絶滅していった。その絶滅しかけた生き物のうちの一握りだけが人間の保護を受けているのは少し納得がいかない。しかし、私たちに生物保護をするのは難しいだろう。そんな中でも地球温暖化を抑えることはできる。自家用車の使用を抑えて公共交通機関を利用する。出かける前にエアコンなどの電気機器の電源を切る。レベルを一つ上げるならば、緑のカーテンなどの植物を植えて、育てることなど、私たちにできることはたくさんありそうだ。自分一人が抑えた地球温暖化はそれほど大きなものではないだろう。しかし、先にも述べた通り、塵も積もれば山となるで、多くの人が地球温暖化を抑えることで、私たちのためにもほかの生物のためにもなるのだ。
さぁ始めよう。環境保護の第一歩を。