【段落ごとの講評】

●第1段落:「幅広い(はばひろい)教養を身につけたい」という主張が明確で、読後に印象が残ります。
●第2段落:フィギュアスケートとバレエという具体例が非常に効果的です。「一見関係のないものが、視野を広げてくれる」という説得力ある論点になっており、実体験が文章に深みを与え(あたえ)ています。心情の変化や成長もよく描か(えがか)れています。
●第3段落:テスト中心の教育への疑問から、自分で考える力・感じる力の育成が大切という提案にしっかりつながっていて、構成力があります。教科ごとの具体例(歴史・理科・数学)も豊富で、説得力がありました。
●第4段落:名言を引用してまとめに入り、主張の再確認がされています。最後の「人と深い話ができるようになる」という視点が新鮮(しんせん)で、教養を身につける目的を広く捉え(とらえ)られている点がとても良いです。

【特に優れていた点】
冒頭(ぼうとう)の社会的な問題意識の提示と主張が明確で深い
・フィギュアスケートとバレエの体験談に「感情の動き」や「成果」があり読みごたえがある
・教育に対する自分なりの提案に具体性があり、自分の言葉でしっかりと論じている
・結論が名言と自分の未来の展望に結びついていて印象に残る

【考えを深めるための質問】
・今後、どのような方法で幅広い(はばひろい)教養を身につけていきたいですか?たとえば「本を読む」「社会問題にふれる」「海外の文化に触れる(ふれる)」など、自分に合った手段があればぜひ教えてください。

【より字数を増やすための工夫】
・バレエとの出会いの部分に「初めてのレッスンの印象」「うまくいかず悔しかっ(くやしかっ)たこと」「続けることで得られた気づき」など、気持ちの移り変わりをもう少し詳しく(くわしく)描い(えがい)てみましょう。
・教育改革の段落では、「どんな授業があったらよいか」「理想の授業風景」などあなた自身が考える具体的なアイディアを加えると、ぐっと魅力(みりょく)的になります。
・最後のまとめに、「将来なりたい職業」や「どんな大人になりたいか」を加えると、教養を学ぶ意義の広がりがさらに見えてきます。
 


■思考語彙 22種 26個 (種類率85%) 82点
nたとえば, 確か,、第,。しかし,。たとえば,。だから,「どうして,「考える,あるかも,すれば,そのため,だろう,でしょう,と思う,どう考える,に思える,の第,みると,を考える,取るため,問題に対して,深く考える,

■知識語彙 65種 96個 (種類率68%) 82点
一考,一般,一見,丁寧,中心,事柄,人間,以外,以降,先生,全体,公式,出来事,分別,分野,勉強,半信半疑,名言,問題,基盤,大事,大会,大切,学校,安定,専念,専門,展開,常識,年号,得意,思慮,意見,技術,教育,教養,数学,方法,最初,歴史,毎日,注目,演技,無知,無駄,物事,現代,理科,理解,知識,社会,空虚,練習,背景,自分,興味,英知,英雄,表現,視野,言論,追求,関係,関心,音楽,

■表現語彙 116種 194個 (種類率60%) 80点
 確か,がち,きっかけ,こと,さ,さまざま,そう,そのため,そのもの,それ,たち,とき,もの,よう,ジャンプ,スケート,スピン,テスト,バレエ,フィギュア,レッスン,一,一つ,一考,一般,一見,丁寧,中心,事柄,二,人,人々,人間,今,仕組み,以外,以降,体,何,使い方,先生,全体,公式,出来事,分別,分野,力,勉強,動き,半信半疑,取るため,名言,問題,基盤,外,大事,大会,大切,好き,学校,安定,家,専念,専門,展開,常識,年号,得意,思慮,意見,感,技術,損,教育,教養,数学,方,方法,最初,歴史,毎日,気,気持ち,注目,演技,点,無知,無駄,物事,現代,理科,理解,的,目,知,知識,社会,私,空虚,練習,罪,考え方,背景,自分,興味,英知,英雄,表現,視野,言論,話,身,追求,関係,関心,音楽,

■経験語彙 47種 62個 (種類率76%) 89点
「考える,うなずく,しまう,しれる,すすめる,せる,つける,つながる,できる,と思う,どう考える,に思える,もらえる,やる,られる,を考える,上がる,伝わる,伴う,使う,促す,出る,取る,受ける,向き合う,向ける,増す,変わる,学ぶ,広げる,役に立つ,役立つ,感じる,打ち込む,持つ,気づく,深く考える,深める,着ける,終わる,育てる,見せる,覚える,詰め込む,起きる,通じる,違う,

■総合点 90点

■均衡点 7点
 

幅広く
   中3 あうえあ(auea)  2025年6月3日

 代では学術研究の場においてだけでなく、企業活動の場においてもまた専門化がすすんでいます。それぞれの場で陣頭にたって仕事を押し進めているのは専門家たちです。現代は、まさに専門家たちの時代であるというべきかもしれません。それだけにまた現代は「専門バカ」たちの時代となる危険性もおおいに孕んでいるのです。

 ただの専門家というのは、いわば塀に囲まれた住居の中だけで外からの情報を得ることもなく、生活している人みたいなものです。塀の中のことは四六時中よく見て廻(まわ)っているのですが、塀の外はなにも見えないし、かといって外へ出かけていく余裕もないのです。専門家は自分の専門とする事柄についてはよく知っていても、ただそれだけだったらほとんどすべての事柄については無知だということになります。

ところが、自分の専門外の事柄についてある程度理解することができ、思慮分別を伴った言論を展開できる人たちがいるのです。その言論は当の専門家をもうなずかせたり、一考を促したりすることがあるのです。そういった言論の基盤となるのは、何なのでしょうか。それはもはや専門的な知識や技術ではなく、常識や一般的教養なのです。

私は専門的な知識だけではなく幅広い教養を身に着けた人間になりたい。

そのための第一の方法としては、自分が興味のない、好きな分野以外のことや、一見無駄に思えるようなことにも目を向けてみることである。

たとえば、私はずっとフィギュアスケートに打ち込んできて、毎日練習と大会で忙しくしていた。でもあるとき、先生にすすめられてバレエのレッスンを受けることになった。最初は「今さらバレエ?」と半信半疑だったが、実際にやってみると、体の使い方や動きの丁寧さが全然違い、スケートにもとても役立った。ジャンプやスピンの安定感が増しただけでなく、演技全体の表現力が上がり、「気持ちが伝わるようになった」と言ってもらえるようになった。それ以降、自分の演技をどう見せるか、音楽とどう向き合うかを考えるようになり、スケートに対する向き合い方が少し変わった気がする。一見関係なさそうなことでも、視野を広げることで、好きなことをより深めるきっかけになるのだと思う。

 また、第二の方法としては、学校などでも知識をただ詰め込むだけの教育ではなく、幅広い教養を身につけられるようにすることが大切だと思う。今の教育では、テストで点を取るための勉強が中心になりがちで、「覚えて終わり」になってしまうことも多い。でも、社会に出て役に立つのは、知識そのものよりも、それをどう使うか、自分でどう考えるかという力だと思う。たとえば、歴史をただ年号で覚えるのではなく、そこで起きた出来事の背景や人々の考え方に注目すれば、現代の問題にも通じる気づきがあるかもしれない。理科や数学でも、公式を覚えるだけでなく、「どうしてこうなるのか」といった仕組みを理解することが、物事を深く考える力につながる。そうした幅広い教養があることで、自分の専門や得意なことだけでなく、社会のさまざまな問題に対しても関心を持ったり、自分の意見を持ったりできるようになる。だから、学校でももっと「考える力」や「感じる力」を育てるような幅広い教育が大切だと思う。

 確かに一つのことに専念し深く追求していくことは大事だ。しかし「無知は罪なり、知は空虚なり英知持つもの英雄なり」という名言があるように私は専門的な知識だけではなく、幅広い教養を身に着けていきたいと思っている。幅広い知識を持つことに損はないだろう。人と話をするときにもっと深い話をできるようにもなる。これから私はもっと色んな知識を学んでいきたい。