嬉しかったプレゼント
   小6 あおやゆ(aoyayu)  2025年7月1日

 「わあ!ミニランドセルだ!」

私の学校では6年生が1年生にミニランドセルをプレゼントする。私の学校のランドセルは特徴的で黄色と茶色のランドセルだ。小さな体に大きなランドセルを背負ってくる1年生にとってランドセルはとても存在感がある。その大きなランドセルを紙で工作して作るのだ。2〜6年生全員で作るものは決まっていて、ランドセルの中の算数教科書、国語教科書、下敷き、筆箱と小さな紙にメッセージを書いて入れる。今でも私は持っているが一生物だなと思った。お姉様の一生懸命描いた小さな紙に小さな字が書いてあってとても感動した。初めて教室に入って机を見た時に自分の背負っているものと同じランドセルが置いてあったら今でもびっくりすると思う。私の小学校生活最高の贈り物は多分好みにランドセルだろう。

私の友達の嬉しかった贈り物は「葉書」だそうだ。お父さんが転勤族で海外に行ってしまった仲の良かった友達のハガキが届いた時は仰天したそうだ。もう会えないと思っていた友達からもらった懐かしい字体が心に染み込んだと話していた。葉書といえば向田邦子さんの「字のないハガキ」。こちらは戦争で疎開する時に元気な時は丸をかけと、父から渡された葉書を持って疎開に行く邦子さんの妹のお話だ。贈り物中でハガキや手紙といった類のものは相手に「安心」を贈るものではないかと思った。

本ではO・ヘンリーの「賢者の贈り物」という本がある。ジェイムズとデラという夫婦がクリスマスに少ないお金で相手に贈り物をしようとするがお金が足りないので自分の大切なものを売って相手に贈り物をするという話だ。この時、デラは自分の美しい髪を売ってジェイムズの金の時計につける鎖を買ったが、ジェイムズは大切な金の時計を売ってデラの髪をすくための鼈甲の櫛を買う。結果、お互いの贈り物は意味のないものになってしまったが心のこもった贈り物に二人は幸せにだったという話だ。そもそも贈り物とは何のためだったのかを考えさせられる作品だと思った。

贈り物は人間にとって人に「贈る」ものだから贈るものの価値ではなくて心がどれだけこもっているかが大切なのだと思った。お金で買えないものこそが一番価値があるものだと思う。