あきひろさん、素晴らしい(すばらしい)作文をありがとうございます。
作文のはじめに、メダカとの不思議な会話から物語が始まるというアプローチは、読者の興味(きょうみ)を引くのに非常(ひじょう)効果(こうか)的でした。
また、メダカとの日常(にちじょう)の交流を描く(えがく)ことで、あなたとメダカとの特別な関係が感じられるようになっています。

動物との交流を通じて、責任(せきにん)感や愛情(あいじょう)を学ぶというテーマが、宇都宮(うつのみや)動物園でのライオンとのエピソードによってさらに深まりました。
あきひろさんが動物園で体験したことから得た教訓は、動物と人との関係についての理解(りかい)を深めるのに役立っており、読者にもその大切さを伝えることができています。

また、文章全体を通じて、家族との体験や過去(かこ)の出来事を織り(おり)交ぜることで、話がより立体的に展開(てんかい)しており、感情(かんじょう)移入(いにゅう)しやすいです。
たとえば、「ありがとう!」と笑顔で言っているように感じたメダカの描写(びょうしゃ)は、動物たちの感謝(かんしゃ)の気持ちを表現(ひょうげん)するために上手に使われています。

最後に、初めに登場した「アッキーこっちへ来て」というフレーズを結びにも使うことで、文章に美しいリズムと結束をもたらしています。
このように、作文全体にわたって一貫(いっかん)(せい)と深みが感じられるため、大変読み応え(よみごたえ)のある作品になっています。

#項目(こうもく)評価(ひょうか):
-前に聞いた話がよく書けています
-たとえがうまく使われています
-書き出しの結びがよく書けています
 

森リン評価 アッキーこっちへ来て ni 07月1週 あきひろ
字数/基準字数:
1005字/700字
思考点:41点
知識点:64点
表現点:73点
経験点:83点
総合点:57点
均衡点:-6点
●語彙学年表
 小1小2小3小4小5小6中1中2中3高1高2高3  
思考点
知識点
表現点
経験点
総合点
1200字換算
 
思考点:51点
知識点:74点
表現点:84点
経験点:92点
総合点:75点
均衡点:-6点
●換算語彙学年表
 小1小2小3小4小5小6中1中2中3高1高2高3  
思考点
知識点
表現点
経験点
総合点
●語彙の説明
語彙種類個数種類率点数説明
思考語彙6種6個100%41点考える言葉です。
理由、方法、原因などの説明の語彙。
多すぎると、説明の多い硬い文章になる可能性があります。
知識語彙39種51個76%64点難しい言葉です。
社会的な例や調べた例の語彙。
多すぎると、難しい言葉の多い重い文章になる可能性があります。
表現語彙99種162個61%73点豊かな言葉です。
話題の幅が広い語彙。
多すぎると、散漫な文章になる可能性があります。
経験語彙43種53個81%83点詳しい言葉です。
身近な例や経験した例の語彙。
多すぎると、身近な話の多い狭い文章になる可能性があります。
種類率は、60%以上が目標。70%以上の場合は多様な語彙が使われています。
1005字
 41点
 64点
 73点
 83点
字数 思考語彙 知識語彙 表現語彙 経験語彙

 


■思考語彙 10種 13個 (種類率77%) 51点
いるかも,からこそ,だから,つくと,と思う,なると,に思える,ますから,またごう,入れると,

■知識語彙 30種 36個 (種類率83%) 58点
一緒,事件,以上,会話,体験,使命,元気,分間,動物,参加,友達,大切,存在,宇都宮,安心,家族,必要,愛情,時間,最後,本気,水槽,水面,無事,猛獣,相手,自分,親友,責任,飼育,

■表現語彙 83種 135個 (種類率61%) 66点
あと,おしっこ,きれい,こっち,こと,さん,そ,そば,それ,たち,だれ,とき,にこにこ,はじめ,びっくり,ぼく,よう,ん,コーナー,ツアー,ドキドキ,メダカ,ライオン,一緒,中休み,事件,人,以上,仲,会話,体験,使命,元気,分,分間,動物,参加,友達,命,員,園,変,大切,姉,子,存在,宇都宮,安心,家族,幼なじみ,心,必要,愛情,手,数,日,昔,昼休み,時間,最後,本気,柵,次,気,気持ち,水,水槽,水面,無事,猛獣,番,相手,肉,背,自分,親友,話,責任,近く,頭,飼育,餌,髪の毛,

■経験語彙 41種 55個 (種類率75%) 80点
あげる,おさえる,かける,かよう,くださる,くれる,こたえる,こめる,しまう,しゃべる,しれる,せる,そそぐ,つく,つづける,できる,と思う,に思える,はずむ,またぐ,よろこぶ,られる,れる,入れる,出す,分かる,吐き出す,向き合う,向ける,寄る,持つ,泳ぐ,癒す,終わる,聞く,育てる,話す,話せる,集まる,食べる,飼う,

■総合点 62点

■均衡点 -1点
 

アッキーこっちへ来て
   小5 あきひろ(asiguru)  2025年7月1日

 「アッキー、こっちへ来て。」

 そんな小さな声が、ふと聞こえた気がした。もちろん、教室には誰もいない。だけどぼくにはわかっていた。それは、教室で飼っているメダカと水槽が、ぼくに話しかけてきた声だった。

その日は、ぼくが水槽の掃除当番だった。だから、朝早く学校に行って、水槽のそばで準備をしていたときだった。メダカたちが

「来てくれてうれしい」

と言ってくれているように思えた。ぼくは心をこめて水槽をきれいにし、新しい水をそっとそそいだ。餌を入れると、メダカたちはいっせいに水面に集まり、

「ありがとう!」

と、元気に泳いでこたえてくれた。

 

 ぼくは、本当にメダカと会話ができるような気がする。中休みや昼休みのはじめの数分間、ぼくはメダカといろんなことを話す。友達からは「変だな」と思われているかもしれないけれど、気にしない。メダカたちは、ぼくの話をちゃんと聞いてくれて、うれしいことがあった日も、つらいことがあった日も、いつもそばにいてくれる。

とくに餌をあげる時間になると、メダカたちは大よろこびで、水面の近くまで来てしゃべりかけてくる。あまりに話がはずんで、つい3分以上しゃべってしまうこともあるけれど、それだけぼくたちは仲がいい。気がつくと、メダカはまるで昔からの幼なじみで、大切な親友のような存在だと思った。

 ぼくは家族と一緒に宇都宮動物園の「猛獣ツアー」に参加した。ライオンに肉をあげる体験コーナーでは、ぼくも姉もドキドキしていた。姉が無事に終わって、次はぼくの番。飼育員さんがにこにこしながら、

「このくらいの子だったら1頭でペロッと食べちゃいますよ。あ、でも髪の毛はちゃんと吐き出しますから安心してくださいね」

と言った。そのときは少しこわかったけれど、無事に肉をあげられてホッとした。

ところが事件はそのあとだった。ぼくが背を向けて柵をまたごうとしたとき、ライオンがおしっこをしたのだ。でも、なんと飼育員さんがすぐに手を出して、それを自分の手でおさえたのだった。びっくりしたけれど、同時に

「この人は、命と本気で向き合っているんだ」

と思った。

 動物を飼うということは、ただ楽しかったり癒されたりするだけではなく、その命としっかり向き合い、最後まで責任を持って育てるという、深い使命があるということだ。相手が話せない命だからこそ、気持ちに寄りそって愛情をそそぎ、大切にしつづけることが必要なのだと思う。

これからも、ぼくはメダカと心をかよわせながら、その小さな命を、だれよりも大切に育てていくということが分かった。

「アッキーこっちへ来て」