自分の経験をもとに教育のあり方にまで視点を広げていて、とても深い内容でした。文章に強い意志を感じました。

<<え2025/9pみ>>

【総評】
 苦手な分野を克服(こくふく)しようとする経験から、「得意な分野を伸ばす(のばす)べきだ」という主張へ展開する構成がしっかりしており、説得力がありました。個人の体験、学習の効率、教育制度の課題といった多角的な観点から論じており、読者に新たな視点を提示する意見文として非常に完成度が高いです。比喩(ひゆ)や具体例も的確で、「風」や「追い風」といった表現により、文全体の一貫(いっかん)したテーマが力強く伝わります。

【段落ごとの講評】
第1段落:自分の受験勉強の経験を振り返り(ふりかえり)ながら、「効率性」と「学びの本質」の間の葛藤(かっとう)描い(えがい)ており、読者の共感を呼ぶ導入になっています。問題提起が自然な形でなされており、読み手をひきつけます。

第2段落:好きなことへの没頭(ぼっとう)の様子が具体的に語られ、「得意なことが(しん)になる」という主張にしっかりつながっています。具体例(軍艦(ぐんかん)やウェブ検索(けんさく))も生き生きとしていて、説得力を増しています。

第3段落:日本の教育制度への批判を交えながら、「減点方式が才能を潰す(つぶす)」という主張が明確に表れています。推薦(すいせん)入試や一般(いっぱん)入試の現状を踏まえ(ふまえ)た議論には現実感があり、教育制度全体を考える視点が育っていることが伝わってきます。

第4段落:結びとして、「追い風」という印象的な比喩(ひゆ)を使った自作名言で、主張を力強く再確認しています。「やらされる学び」への警鐘(けいしょう)含ま(ふくま)れており、意見に深みがあります。

【特に優れていた点】
・個人の経験から社会全体の教育の課題に展開する構成力
・「減点方式」や「追い風」といった具体的かつ比喩(ひゆ)的な表現力
推薦(すいせん)一般(いっぱん)入試制度への理解に基づいたリアルな視点
・主張が一貫(いっかん)しており、言葉に自信と説得力がある

【考えを深めるための質問】
 得意な分野を伸ばす(のばす)教育にするためには、学校の授業や試験はどう変わるべきだと思いますか?
 


■思考語彙 19種 24個 (種類率79%) 74点
n確か, 第,しまうと,せざる,そして同様,たので,だから,だと,だろう,と思う,なければ,は第,改めるべき,見つけると,言えば,追い風によって,関わらざる,.しかし,.なぜ,

■知識語彙 58種 97個 (種類率60%) 78点
一般,世界,主眼,事態,人材,人生,体制,体験,作業,入試,分野,効率,勉強,受験,合格,問題,大戦,天才,学校,学習,定期,形態,得意,必要,成績,抜群,推薦,攻略,放置,教科,教育,数学,方式,方法,日本,最近,本末転倒,本来,条件,武器,水準,減点,満点,熱中,生活,発展,目的,科目,継続,自分,自身,苦手,設定,試験,軍艦,追求,部分,関連,

■表現語彙 94種 166個 (種類率57%) 71点
n確か,あれ,うち,こと,すり,そこ,そして同様,たち,とき,ところ,よう,スイッチ,テスト,一,一般,世界,主眼,事態,二,人材,人生,体制,体験,作業,入試,分野,効率,勉強,受験,合格,問題,大戦,天才,好き,学校,学習,定期,差,形態,後,得意,必要,性,成績,抜群,推薦,攻略,放置,教科,教育,数学,方,方式,方法,日本,最近,期,本,本末転倒,本来,条件,様々,次,武器,気,水準,減点,満点,点,熱中,生活,発展,的,目的,私,科目,継続,自ら,自分,自身,色々,芯,芽,苦手,設定,試験,軍艦,追い風,追求,部分,量,関連,風,飽き,

■経験語彙 35種 51個 (種類率69%) 71点
いける,しまう,できる,と思う,なくなる,はまる,やらす,やる,られる,れる,伸ばす,入る,取り組む,取る,合わせる,増える,尖る,引く,拾う,持つ,摘み取る,改める,替わる,減らす,満たす,潰す,生まれる,秀でる,終わる,置く,見つける,覚える,読む,進む,関わる,

■総合点 80点

■均衡点 7点
 

得意なこと
   高1 あうては(auteha)  2025年7月1日

私は受験勉強をしているときに、覚えていないところを潰していく作業に主眼を置いていた.そして同様に、私は受験勉強のスイッチが入ったのが遅かったので得意な科目はあまり勉強せず、もっぱら苦手だった数学をやっていた.なぜならテストで点を取るという点においては苦手な部分を攻略していった方が効率的だからだ.85点を95点にするのと30点を40点にするのでは同じ10点であっても必要な勉強量には大きな差がある.しかし、私は実際には得意な分野を伸ばしていく方が良いと思う.

 第一の方法は得意だったり好きだったりな分野を見つけることだ.色々な体験をしてみたり様々な分野に関する本を読んでみたりして、自分がはまることを見つけていく。私も、最近は第二次世界大戦期の軍艦が好きなのだが、本当に好きなことをやっているうちは全然飽きがこない.関連するウェブページなどはずっと読んでいられる.また、熱中できることを見つけると自分自身に芯が生まれ、生活が楽しくなる.

 第二の方法は、日本の減点方式の教育体制を改めるべきだ.最近では自分の得意ことを武器に受験する推薦入試も増えてきたが、あれも学校の成績がある程度の水準を満たしていることが条件になっていることがほとんどだ.ましてや一般受験ではどの教科も満遍なくできて、かつ武器となる得意な教科を持たないと合格するのは難しい.入試、定期試験に関わらず予め満点が設定されていてそこからできなかった問題の量に合わせて点が引かれていくのだから、どうしても苦手なところを減らしていく勉強をしなければならない.しかし、そのような形態だと、一分野に抜群に秀でた天才の芽を摘み取ってしまったり、尖った人材が拾われなかったりする.また、苦手科目の勉強の目的が試験で点を取るということになってしまうと、試験が終わった後はもう学習を継続しないということになり、発展性がなくなる.

確かに、苦手科目を放置するのも良くない.しかし、得意という風は人生の追い風によって私たちはより遠くまで進んでいける。自ら進んで取り組んでいけるような分野でなければたとえやらされたとしても本来の目的とはすり替わってしまう気がする.学校で言えば、勉強の目的が試験で良い点を取ることという本末転倒な事態になってしまったりだ.私たちは得意な分野を追求する方が良いだろう.