毎日のように食べている米は【先人たちの知恵(ちえ)や工夫、歴史によって支えられていることを、もっと意識する必要があると思う】という主題にした意見について「先人たちの知恵(ちえ)や工夫」の実例、歴史を詳細(しょうさい)に述べて説得力を示しました。「おにぎり」の具材の話題は、米がどんな食材にも合うことも主食の所以ですね。「石高」というお米の経済(けいざい)価値(かち)など、冒頭(ぼうとう)の主題を実例で示したうえで力強い結び★一般(いっぱん)化の主題 が書けました。
<<えa/513み>>「母の話にあった文化に根ざした拒否(きょひ)感」の実例は、推敲(すいこう)しているうちに省かれたかな? 「ホットケーキミックスにまつわる文化に根差した拒否(きょひ)感」ということですね。

米の歴史を詳細(しょうさい)に述べることで、その文化的な背景(はいけい)と現代の価値(かち)を深く理解する手助けをしています。特に、江戸(えど)時代の食文化やおにぎりの具に関する説明は、具体的な事例を通じて日本の米文化をよりリアルに感じさせます。

祖母の田んぼとの個人的な経験を取り入れた部分は、文化的な背景(はいけい)だけでなく、個人的なつながりもよくあらわしました。さらに、米という食材が単なる食べ物ではなく、生き方や文化を象徴(しょうちょう)していることを、「人間にとって」という表現を用いて一般(いっぱん)化する主題がよく書けています。

結びの部分で、序章で触れ(ふれ)たホットケーキミックスの話題に戻る(もどる)ことなく、米の文化的価値(かち)を強調し続けるのは、作文全体の一貫(いっかん)性を保ちつつ、強いメッセージを残しています。全体として、よしたかさんの作文は、情報が豊富で読みやすく、教育的な洞察(どうさつ)に富んでいます。大変素晴らしい作文です。

項目(こうもく)評価】
-たとえがうまく使われています
-前の話聞いた話がよく書けています
-一般(いっぱん)化の主題がよく書けています

内容◎ 構成◎ 題材◎ 表現◎ 主題◎ 表記◎

字数/基準字数:1258字/800字
思考点:67点
知識点:84点
表現点:92点
経験点:85点
総合点:82点
均衡(きんこう)点:1点

 


■思考語彙 16種 20個 (種類率80%) 67点
nなぜ,、だからこそ,、例えば,、単なる,。たぶん,がもちろん,が単に,だろう,と思う,ないと,のかも,のため,人間にとって,作ると,日本人にとって,歴史によって,

■知識語彙 67種 95個 (種類率71%) 84点
中心,中期,主流,主食,人間,代表,以上,以降,伝統,価値,先人,収穫,問題,変化,大体,大名,存在,安価,定着,実家,工夫,市場,市販,年貢,庶民,弁当,弥生,必要,意外,意識,懸念,成長,手間,拒否,文化,日本,日本人,昆布,時代,栽培,武士,歴史,民族,水稲,汚染,江戸,特別,玄米,町民,白米,知恵,石高,社会,祖母,精米,経験,結果,縄文,腐敗,豊富,通貨,都市,防止,防腐,領地,高級,黄金,

■表現語彙 141種 218個 (種類率65%) 92点
おにぎり,かなり,こと,ごはん,ご飯,そこ,そのもの,そもそも,それ,たち,たび,とき,のため,ぴったり,まわり,もの,よう,カルチャー,ケーキ,コンビニ,チョコレート,バニラ,マヨネーズ,ライス,一,一つ,上,世,中,中心,中期,主流,主食,人間,今,代表,以上,以降,伝統,価値,僕,先人,具,前,収穫,口,味,味つけ,味わい,品,問題,器,塩,変化,夏,多く,大体,大名,好き,存在,安価,定着,実家,工夫,市場,市販,年,年貢,庶民,弁当,弥生,当たり前,後,必要,意外,意識,感,懸念,成長,手,手間,拒否,文化,方,日々,日の丸,日本,日本人,昆布,昔,春,時代,材,株,栽培,梅干し,武士,歴史,母,民族,水稲,汚染,江戸,泥まみれ,流れ,物,特別,玄米,生き方,田んぼ,田植え,町民,白米,的,知恵,石高,社会,祖母,秋,稲,等,米,粒,精米,経験,結果,縄文,腐敗,話,豊富,通貨,都市,酸,重み,量,防止,防腐,領地,食,高級,黄金,

■経験語彙 44種 62個 (種類率71%) 85点
いける,おる,かかる,させる,しまう,しれる,たく,つける,できる,とれる,と思う,にぎる,られる,れる,わかる,作る,使う,入る,出す,動かす,合う,含む,増える,売る,始まる,守る,引き上げる,役立つ,感じる,打つ,支える,根ざす,深める,知る,終わる,続ける,育つ,色づく,表す,触れる,計る,買える,遊ぶ,食べる,

■総合点 82点

■均衡点 1点
 

日本米
   小6 よしたか(yositaka)  2025年7月2日

 欧米で大ヒットしたホットケーキミックスは、電気釜で作れるように改良し日本市場に進出したが完全な失敗に終わった。理由はライス・カルチャー(お米の文化)といわれる日本文化の中で、ごはんをたくのと同じ器でケーキを作ると、バニラやチョコレートに汚染されてしまうのではないか―という懸念とわかり、問題がそこまで民族的な伝統に根ざしている以上、手の打ちようがないと日本市場から引き上げる結果となった。

僕は米が好きだ。たぶん、日本人の多くがそうだろう。だが、米が単に「おいしい」だけでなく、先人たちの知恵や工夫、歴史によって支えられていることを、もっと意識する必要があると思う。

そもそも、今の市販で売られているものは大体白米だが、昔は精米しないといけない白米はかなりの高級品で、江戸時代になってからようやく町民たちが食べれるようになってきた。そこからどんどん食べ方は増えていく。

なぜ、おにぎりの具は梅干しが代表的か知っているだろうか?

コンビニ等で豊富に売られているおにぎりの具材、例えば、タラコは江戸時代には

手に入りにくかった。昆布は高級品で庶民は買えなかった。

ツナマヨはマヨネーズがもちろん無い。

そんな具材の中から、手に入りやすく、安価で、ご飯と合う物。それが梅干しだったのだ。また、梅干しに含まれるクエン酸が、まわりのご飯の腐敗防止に役立つことを、

経験上知っていたのかもしれない。そして、昔から「日の丸弁当」というのは世に出され続けており、やはり梅干しは日本を表すのにぴったりだったのではないかと思う。

日本での米の歴史は縄文時代の終わりに始まり、弥生時代に水稲栽培が定着した。やがて米は年貢や通貨として使われ、江戸時代には「石高」で領地の価値が計られるようになった。武士も大名も、米を中心に社会を動かしていたのだ。食としての米も変化してきた。今は当たり前のように白米を食べているが、かつては玄米が主流だった。白米は精米に手間がかかり、高級品だった。都市の町民が白米を口にできるようになったのは江戸中期以降だ。

祖母の実家の前には田んぼがあった。春に田植えをし、夏に青々と育ち、秋には黄金に色づき、収穫後の田んぼで泥まみれになって遊んだ。祖母はその一年の流れをずっと見てきた。一株の稲からとれる米の量は意外なほど少なく、だからこそ、一粒の米の重みがよくわかったのだろう。

おにぎりをにぎるときに手に塩をつけるのもまた、味つけと防腐のための知恵だ。少ない塩でしっかり味を感じさせることができる。こうした工夫の一つ一つが、米を守り、味わいを深めてきた。

僕たちが日々口にしている米は、単なる主食ではない。祖母の田んぼで見た稲の成長、そして母の話にあった文化に根ざした拒否感に触れるたびに、米は日本人にとって特別な存在なのだと感じる。

米とは、人間にとって「食」であると同時に、「歴史」であり、「文化」であり、「生き方」そのものなのだ。