とやさくさん、今回の作文では、手助けの重要性とそのふさわしい場面について、ご自身の経験を通じて考察していますね。
まず、序章で具体的なエピソードを交えて話題に入る方法が効果的でした。
老夫婦への道案内という実際の体験から読者の興味を引きつけることに成功しています。

続いて、文化祭の準備での体験を通じて、手助けのポジティブな側面を浮かび上がら(うかびあがら)せた点が印象的です。
具体的なシチュエーションの説明があり、その中で祖母の助けを借りた結果、どのように問題が解決されたのかが明確に記されているため、説得力があります。

また、手助けが逆効果になる例として、小学生時代の絵の具のエピソードを挙げ、手助けが時には迷惑(めいわく)になり得るという反対意見も織り交ぜることで、論点を多角的に考察している点も評価できます。

最後に、老子の名言を引用して自己の意見を補強し、さらに高い次元での考察へと結びつけている部分は非常に洗練されています。
手助けする際の心構えや相手への思いやりに焦点(しょうてん)を当てることで、複雑な問題に対してもバランスの取れた見解を示しています。

項目(こうもく)評価:
-複数の意見がよく書けています。
-総合化の主題がよく書けています。
-名言がよく書けています。
-体験実例がよく書けています。

内容  構成  題材  表現  主題  表記 

字数/基準字数:981字/800字
思考点:77点
知識点:78点
表現点:78点
経験点:80点
総合点:87点
均衡(きんこう)点:9点

 


■思考語彙 20種 25個 (種類率80%) 77点
 一方, 確か,。しかし,あるから,あるため,あるので,あろう,いれば,かけざる,すると,たから,たので,と思う,と考える,ないから,なければ,のため,は考える,手助けによって,相手にとって,

■知識語彙 59種 85個 (種類率69%) 78点
一生懸命,一緒,不可能,両立,予測,仕事,以上,位置,作品,修正,先生,出来事,利用,制作,友人,名言,図工,場所,大切,大量,夫婦,学校,完成,宿題,小学生,年生,心理,必要,意欲,担当,授業,文化,時間,有効,木材,本番,正解,毎日,洋裁,活動,活用,準備,無事,状態,登校,相手,祖母,立場,結果,練習,美術,老子,自分,行動,衣装,迷惑,途中,道順,高校,

■表現語彙 110種 184個 (種類率60%) 78点
 確か,あるため,きれい,こと,すべて,とき,のため,まま,やる気,よう,クラス,コーヒー,ショップ,ムラ,一,一生懸命,一緒,上,不可能,両立,中,予測,五,人,仕事,以上,位置,何,作品,修正,先生,出来事,利用,制作,前,助け,友人,名言,回,図工,場所,塗り,夏休み,大切,大量,夫婦,嫌い,学校,完成,宿題,小学生,年生,店,彼ら,心理,必要,急,意欲,手,手助け,担当,授業,文化,断り,方,日,時間,有効,木材,本番,正解,毎日,気持ち,洋裁,活動,活用,準備,無事,物,状態,班,登校,相手,祖母,祭,私,空回り,立場,筆,結果,絵の具,練習,美術,老子,自分,色,行動,衣装,近く,迷惑,途中,週,道,道順,部,際,面,駅,高校,魚,

■経験語彙 41種 59個 (種類率69%) 80点
いける,かける,かぶせる,しまう,せる,そぐ,たつ,できる,と思う,と考える,なくなる,は考える,もらう,やる,られる,れる,与える,伝える,出来上がる,分かる,助ける,及ぶ,取る,叶う,塗る,塗れる,尋ねる,思いやる,手伝う,持つ,教える,明ける,歩く,済む,知る,終わる,落とす,行う,通う,進める,遅れる,

■総合点 87点

■均衡点 9点
 

手助けはよいか
   高2 とやさく(toyasaku)  2025年7月1日

 登校中に、私が利用する駅の近くで老夫婦にコーヒーショップの場所を尋ねられたことがある。私はその店に一回行ったことがあるので、道順を快く教えることができた。そして、店の場所が分かりづらい位置にあることは知っていたので、途中まで一緒に彼らと歩いて道を教え、手助けをした。

 手助けは良いと私は考える。なぜなら、時間を有効活用することができたからだ。高校一年生の夏休みに行われた文化祭準備で私は衣装制作の担当になった。制作班の活動が遅れたこともあり、すべて完成することが難しいほど大量な衣装制作の仕事が与えられてしまった。私は毎日宿題を進めなければならない、そして週五日以上ある部活動で練習をしたい気持ちがある。このままでは衣装を文化祭本番までに終わらせることが不可能であるため、洋裁学校に通っていた祖母の手伝ってもらった。無事、夏休みが明ける前に衣装は完成し、クラスに迷惑をかけずに済めた。祖母の助けがなければ、衣装が出来上がるどころか、私の宿題が終わらなかったであろう。このように、手助けによって私はやらなければいけないこととやりたいことの両立が叶った。

 一方で、手助けが必要ないこともある。なぜなら、よかれと思って助けたが、相手にとっては迷惑なときもあるからだ。私が小学生のとき、図工の授業で木材の作品に絵の具で色塗りをしている際、先生が急に私の筆を上からかぶせるように持ち、私の作品に色を塗った。先生はこうすると色ムラなくきれいに塗れてよい、と私に伝えたが、私が一生懸命手をかけていた物に断りなく修正をかけられてとても迷惑だった。このような空回りになる手助けをされた私の友人は、この出来事で意欲がなくなり美術が嫌いになってしまった。手助けが迷惑になり、助けた相手のやる気をそぎ落としてしまうこともある。

 確かに手助けには良い面も悪い面もある。しかし、手助けには相手を思いやって行動することが大切であると私は考える。「人に魚を与えることは、魚の取り方を教えるのに及ばない」という老子の名言があるように、相手の立場にたって、どういう心理状態か、相手にとって必要な自分の行動は何か予測しなければならないからだ。予測した結果、手助けをするにしてもしないことにしても、相手のために思いやることができていれば、その行動は正解なのではないかと考える。