らたよさん、作文の提出ありがとうございます。

まず、作文全体を通して、現代社会における競争の価値とその必要性について、非常に深く考察されている点が印象的です。特に、医療(いりょう)現場を例に挙げて、競争がどのように肯定(こうてい)的な効果をもたらすかを具体的に説明している部分は、読者に対して説得力を持って伝えることができています。また、教育や職場での健全な競争を通じて、個々の能力向上と全体のレベルアップを促す(うながす)提案は、非常に実践(じっせん)的で建設的な解決策として評価できます。

原因や対策がよく書けています。教育現場での競争回避(かいひ)傾向(けいこう)とその弊害(へいがい)を明確に指摘(してき)し、それに対する具体的な対策を提案する形で論旨(ろんし)が展開されており、問題の原因から解決策までをしっかりと繋げて書くことができています。さらに、競争を通じて個人が成長することの重要性を、動物の例を引用して説明することで、読者が親しみやすい比喩(ひゆ)を用いています。

予測問題の主題がよく書けています。競争の欠如(けつじょ)が将来的に個人や社会にどのような影響(えいきょう)及ぼす(およぼす)可能性があるか、その深刻な問題を見据え(みすえ)た上での提案がなされている点も評価できます。

全体として、論理的な流れと説得力のある内容で、読む者に対して深い洞察(どうさつ)を提供しています。引き続き、多角的な視点から物事を捉え(とらえ)、論理的に考察する力をさらに磨い(みがい)ていってください。

内容◎ 構成○ 題材◎ 表現◎ 主題◎ 表記◎

字数/基準字数:1032字/800字
思考点:69点
知識点:97点
表現点:89点
経験点:86点
総合点:85点
均衡(きんこう)点:0点

 


■思考語彙 17種 20個 (種類率85%) 69点
n確か,、確か,。しかし,。たとえば,。だからこそ,。例えば,。同様,ことこそ,すれば,だろう,できるはず,でこそ,と考える,れざる,取り戻すべき,落とすため,高めるため,

■知識語彙 86種 124個 (種類率69%) 97点
一律,一方,一緒,仲間,低下,体質,価値,信頼,個別,個性,健全,傾向,全体,全員,公平,公正,切磋琢磨,刺激,努力,動物,医師,医療,原因,否定,問題,失敗,安定,対応,尊重,平等,強調,必要,患者,意味,意欲,意見,意識,懸念,成果,成長,技術,挑戦,排除,改善,教育,文化,日本,最新,最適,本当,本来,機会,治療,活力,減少,状況,現代,現場,理由,環境,症状,発表,目標,知識,研鑽,社会,競争,精神,結果,職場,自分,舞台,若者,訓練,評価,負荷,責任,運動会,過剰,過度,適切,適度,野生,順位,風潮,高度,

■表現語彙 134種 197個 (種類率68%) 89点
n確か,、確か,。同様,こと,さ,しなやか,そこ,そのもの,それぞれ,たち,できるはず,みんな,もと,もの,よう,ケース,ゴール,ストレス,チャンス,チーム,プレッシャー,レベル,一,一律,一方,一緒,中,人,仲間,会,低下,体質,価値,信頼,個々,個別,個性,健全,傾向,全て,全体,全員,公平,公正,内,切磋琢磨,刺激,前向き,力,努力,動物,医師,医療,原因,否定,命,問題,声,失敗,子ども,安定,対応,尊重,平等,広がり,底上げ,強調,心,必要,患者,意味,意欲,意見,意識,懸念,成果,成長,技術,挑戦,排除,改善,教育,文化,日々,日本,最新,最適,本当,本来,機会,治療,法,活力,減少,状況,現代,現場,理由,環境,症状,発表,的,目標,知識,研鑽,社会,私,競争,精神,結果,耳,職場,自分,舞台,若者,落とすため,観,訓練,評価,誰,負荷,責任,足並み,運動会,過剰,過度,適切,適度,野生,面,順位,風潮,高めるため,高度,

■経験語彙 45種 58個 (種類率78%) 86点
いける,しまう,つける,つながる,できる,と考える,られる,れる,与える,傾ける,取り戻す,受ける,合う,向ける,壊す,学べる,守る,引き出す,強まる,応じる,戻る,持つ,持てる,揃える,整える,施す,比べる,生きる,生む,競い合う,育てる,育む,落とす,見える,見せる,見失う,負ける,蹴る,追い詰める,選ぶ,避ける,重ねる,限る,預かる,高める,

■総合点 85点

■均衡点 0点
 

適度な競走
   社 らたよ(ratayo)  2025年7月2日

 現代の日本社会では、みんなで仲良く、人と比べない教育といった価値観が広がりを見せ、特に教育現場では、競争を避ける風潮が強まっている。運動会での全員一緒のゴールや、順位をつけない発表会など、子どもたちが競い合う機会そのものが減少している。こうした傾向は、確かに子どもたちの精神的な安定を守る一面を持つが、その一方で、努力する理由が見えにくいことや目標が持てないといった声も少なくなく、結果として、全体としての意欲やレベルの低下が懸念される。健全な競争までが否定され、努力の意味が見失われつつあることが問題だ。

この問題の原因は、平等や個性の尊重といった価値観が過剰に強調され、本来必要であった適度な競争まで排除されてしまったことにある。たとえば医療の現場では、全ての患者に同じ治療を施すことが平等であるとは限らない。患者の症状や体質に応じて最適な治療法を選ぶことこそが本当の意味での個別対応であり、公正である。同様に社会においても、一律に足並みを揃えることが本当の平等ではなく、それぞれの努力や成果に応じて適切な評価やチャンスを与えることが、公平で活力ある社会につながるのであると考える。

では、こうした状況を改善するにはどうすればよいのだろうか。例えば医療の現場に見られるよき競争というものがある。医師たちは、患者の命を預かるという責任のもと、最新の知識や高度な技術を日々研鑽し合い、チーム内でも互いに刺激を受けながら成長している。そこには、仲間としての信頼と同時に、技術で負けたくないという健全な競争意識がある。同じように、教育や職場でも、目標に向けて努力を重ね、互いに切磋琢磨できる環境を整えることで、個々の力を引き出し、全体のレベルを底上げすることができるはずだと考える。

確かに、競争はストレスを生み、人を追い詰めるもいう意見にも耳を傾ける必要がある。さらに過度なプレッシャーが心を壊すケースもあるだろう。しかし、訓練されずに育てられた動物は、野生に戻っても生きていけないというように、人は適度な負荷の中でこそ、強さとしなやかさを育むことができる。競争とは、誰かを蹴落とすためではなく、自分を高めるための舞台である。だからこそ私たちは、子どもたちや若者が挑戦し、失敗し、そこから学べるような前向きな競争の文化を再び取り戻すべきなのではないだろうか。このように健全な競争までが否定され、努力の意味が見失われつつあることが問題である。