贈り物とは
   小6 あおやゆ(aoyayu)  2025年7月4日

 「わあ!ミニランドセルだ!」

私の学校では6年生が1年生に見にランドセルをプレゼントする。私の学校のランドセルは特徴的で黄色と茶色のオリジナリティー溢れるランドセルだ。他に背負っている人があまりいないためか、そのランドセルには愛着がとても湧く。小さな体に大きなランドセルを背負ってくる1年生にとってランドセルはとても存在感がある。その大きなランドセルのミニを上級生が協力して作るのだ。2〜6年生全員で作るものは決まっていて、ランドセルの中に算数国語の教科書、下敷き、筆箱とその一つ一つにそれぞれにメッセージを書いて入れる。今でも大切にしまってあるミニランドセルは一生物だと思うくらいに素敵な贈り物だ。作るときは顔も性格も好きなことも嫌いなこともわからない年下の1年生に向けてどんな言葉を書いたらいいのかにとても迷ったし、1年生が読めない漢字にふりがなをふるのは、手間もかかるけれど自分が1年生の時に上級生はこんなことをしてくれたんだと懐かしいような振り返るような不思議な気持ちになる。ランドセルの蓋を開けた時に目に入ってくる上級生の大人っぽい字に驚いた。初めて教室に入って机を見た時に自分の背負っているランドセルが置いてあったら今でもびっくりすると思う。私の小学校生活最高にして最初の贈り物はおそらくこのミニランドセルだろう。

私の友達の嬉しかった贈り物は「葉書」だそうだ。お父さんが転勤族で海外に行ってしまった仲の良かった友達の葉書が届いたときは仰天したそうだ。もう会えないと思っていた友達からもらった懐かしい字が心に温かいものが流れるようでとても嬉しかったと話している。贈り物の違う意味でも考えさせられる作品といえば向田邦子さんの「字のないハガキ」。こちらは戦争で疎開する邦子さんの妹和子さんお話で、父が持たせたハガキに元気なときは丸を書けとと言われて疎開に行くという内容だ。租界といっても当時はとても状況が悪く、ご飯も満足に食べられない状況に行かせるのが心配で心配でたまらなかった親心が見えるお話だ。贈り物の中で葉書や手紙といった類のものは相手に「安心」を贈るものではないかと思った。

他にも贈り物のお話といえばo,ヘンリーの「賢者の贈り物」という本がある。ジェイムズとデラという夫婦がクリスマスに少ないお金で相手に贈り物をしようとするがお金が足りないので自分の大切なものを売って相手に贈り物をするという話だ。このとき、デラは自分の美しい紙を売ってジェイムズの金の時計につける鎖を買ったが、ジェイムズは大切な金の時計を売ってデラの髪をすくための鼈甲の串を買う。結果、お互いの贈り物は意味のないものになってしまったが心のこもった贈り物に二人は幸せだったという話だ。そもそも贈り物とはどのようなものだったかを考えさせられる作品だと思った。

贈り物とは人間にとって人に送るものだから贈るものの価値ではなく心がどれだけこもっているかが大切なのだと思った。お金で買えないものこそが一番価値のあるものだと思う。私は人に感動してもらえるような贈り物を送れるような人になりたい。そのためには本を読んで人の心を慮ることができるようにならないといけないと感じた。