古いものと新しいもの
中2 あえさし(aesasi)
2025年8月1日
「食べられる」か「食べれる」か。今ら抜き言葉に関心が集まっている。言葉というものは変化していくもの、流れにまかせれば自然に淘汰されるだろう。時代の変わり目で私たちの言葉をどうしていくか、各自が考えていく必要があるということだ。その原点に戻って幅広い分野で議論を重ねることにしよう。
新しいものが出てくるのは当然だ。時代は常に変化し、それに応じて人々の考え方や生活も変わっていく。その変化をよく表しているのが「新語」である。たとえば最近よく耳にする「タイパ」という言葉がある。これは「タイムパフォーマンス」の略で、短い時間で効率よく成果を得ることを意味している。動画を1.5倍速で見たり、要点だけをまとめた記事で情報を得たりする行動がその具体例だ。こうした考え方は特に若者の間で広がっており、今では生活の一部となっている。しかし、新語の誕生は新しい価値観を示す一方で、新たな問題も引き起こしている。「タイパ」を重視するあまり、内容を深く理解する前に結果を急ぎ、本質を見落としてしまうことがあるのだ。また、新語が世代によって共有されないことで、コミュニケーションのすれ違いが起きることもある。年配の人が「タイパって何?」と聞いても、若者が当然のように使っていると会話が噛み合わず、互いに戸惑ってしまう。このように、新しい言葉の誕生は社会の変化を映す鏡であり、新しいものが生まれるのは自然な流れである。しかし同時に、新しいものが生まれるということは、新しい問題も生まれるということでもある。私たちは新語を受け入れる柔軟さだけでなく、それによって生まれる影響や課題にも目を向ける必要がある。新しいものに価値を見出すと同時に、変化に伴う責任も考えなければならない。
しかし、その反面古いものも大切だ。たとえば、近年アナログレコードが再び注目を集めている。デジタル音楽が主流となり、スマートフォン一つで何千曲も聴ける時代になったにもかかわらず、若者の間でもレコードの音の温かみや、ジャケットのデザイン、針を落とすという手間を含めた「体験」が価値あるものとして見直されているのだ。新しいものが登場すれば古いものが消えていくように思われがちだが、実際にはそうではない。新しさが一時的な流行である場合もあるのに対して、古いものには長い時間をかけて評価されてきた本物の良さがある。その良さは時代が変わっても残り続け、人々の心に響き続ける。アナログレコードの再評価は、まさにその証明である。つまり、新しいものが次々と登場する現代においても、古いものの中には時代を超えて価値を保ち続けるものがあるのだ。新しさだけに目を向けるのではなく、古いものの中にある深い魅力や確かな品質にも目を向けるべきである。良いものはたとえ古くても、必ず何らかの形で残されていくのだ。
確かに新しいものも古いものにも大切にしていくべきだ。しかし「どんな道具を手にしても、大切なのはどこへ向かっているかだ」とスティーブし・ジョブズが言ったようにそれらを目的や状況に応じていかに有効に使いこなせるかと言うことだ。