お米は大事
   小6 あきあは(akiaha)  2025年7月4日

 ケーキミックスをアメリカ国内で売り尽くすと、ヨーロッパやオーストラリアにも進出した。どこでも大当たりだった。そして次の有望な市場として日本に目が向けられた。調査してみると和菓子が衰え、洋菓子に人気が集まっていた。ただしその頃の日本にはオーブンを持っている家庭がほとんどなく、そこに従来のホットケーキミックスを持ち込むわけにはいかなかった。だから、電気釜でも作れるように改良したホットケーキミックスを作った。そしてそのホットケーキミックスを自信満々で日本市場に持ち込んだ。かなりの宣伝費をかけて売り出すと同じような製品を開発する会社が現れ、成功は間違いないように思われたが、日本でのケーキミックスは完全な失敗で全然売れなかった。そして「私」に原因調査の依頼があった。だから主婦を集めて雑談形式で話を進めてもらった。最初ケーキミックスを使ったことのない人たちは、「面白そうね。」などと言っていたし、使用経験者もよくできているなど好意的な意見を言っていた。しかし話が進むうちに「でもあれは、バニラやチョコレートが入っているのよね。」という発言があった。これをきっかけに、一挙に、売れない理由が解明された。日本の食文化で、米は本当に大切だ。ライスカルチャーと言われる日本文化の中で米は純粋の象徴なのである。そのご飯を炊くのと同じ器でケーキを作るとバニラやチョコレートにご飯が汚染されてしまうのではないか。日本の主婦が引っかかったのはそこである。「電気釜をよく洗えば大丈夫だ。」というのは非常に浅はかな考えで、答えになっていない。

 僕はお米はとても大切だと思ったことが二つある。一つは夕食の時だ。その日の夕食はビーフストロガノフだった。ビーフストロガノフを食べ終わって、食器を流しに置いてソファに行こうとするとお父さんがやってきた。そしてぼくのお皿を見て言った。「お米まだ残ってるよ。石鹸まだつけてないし食べちゃえ」しかし、別の日にパンをこぼした皿を流しに置いてもなにもいわれなかった。だから僕は、日本人にとってお米は大切なんだなと思った。そして、数日後また夕飯を食べている時に、「このおかずおいしくない」というとお母さんはこれはお米と一緒に食べるように味付けされているものだと言った。他にも唐揚げなど日本の食べ物をお米と食べる味付けになっているものが多いそうだ。確かにお米と食べると美味しかった。僕はお米は、日本食生活に欠かせないものだと考えた。

 お母さんの両親、僕の祖父母はお米を作ってくれている。そして家のお米がなくなるたびに育ててくれたお米を送ってくれる。お米を作るとき、全て手作業でやると流石に手間がかかるので機械を使って耕した。トラクターで耕したり、コンバインで収穫したり。機械は確かに便利で時間も短縮される。でもお金がかかる。例えば先ほど出てきたコンバイン。あれでも二百万円以上だ。それにコンバインなどを置く場所が必要だ。機械が作業できないほどのスペースの田んぼは家族総出で手作業でやる。ただ今は歳を取ったため、農協に任せている作業があるそうだ。でもお米づくりは大変だ。

 日本人にとってお米とは文化的にも食生活にも欠かせないものだ。だから例え作る、育てるのが大変でも育て続けて今に受け継いでいる。