<<え2018/432pみ>>
 「ら抜き(ぬき)言葉への過剰(かじょう)な注目」というのは、よく調べたね。
 日本人は真面目な人が多いから、正しさをほかの人に強制することがある。
 昔話の桃太郎(ももたろう)は、いい引用。
 LINEのデータも、よく調べた。こういう数字は覚えておくといいよ。
 結びは自分の問題に結びつけてよく考えた。

すみひなさん、作文を拝読しました。多角的な視点で言語の変遷(へんせん)について考察しており、非常に考えさせられる内容でした。

まず、言語の変化とそれぞれの世代や立場からの見方をうまく描き出し(えがきだし)ています。特に、公的な立場と一般(いっぱん)の人々の価値観の違い(ちがい)を取り上げることで、議論の(はば)が広がっている点が印象的です。また、昔話の「桃太郎(ももたろう)」を引用して、古いものの価値を説明する部分では、昔話の実例が適切に用いられています。これにより、言葉だけでなく文化全体の重要性が際立っています。

さらに、新しい言語や技術の進化を取り入れた生活の変化を具体的な例(スマホやLINEの普及(ふきゅう))を通じて説明しており、読者にとって親しみやすく理解しやすいです。体験実例もよく書けており、祖母のエピソードは特に共感を呼びやすい内容です。

文章のまとめでは、新旧の言語が持つそれぞれの必要性と、時代に適応する重要性を総合化の主題としてうまく表現しています。「脱皮(だっぴ)できないヘビは滅びる(ほろびる)」という名言を引用し、その意義を自身の考えと結びつけることで、説得力を持たせています。

以上の点から、すみひなさんの作文は、内容の豊かさと表現の巧み(たくみ)さが光る素晴らしいものでした。引き続き、多面的な視点から物事を捉える(とらえる)力を伸ばし(のばし)続けてください。

項目(こうもく)評価:
-複数の意見がよく書けています。
-総合化の主題がよく書けています。
-体験実例がよく書けています。
-昔話の実例がよく書けています。
-名言がよく書けています。

内容★ 構成◎ 題材◎ 表現◎ 主題◎ 表記◎

字数/基準字数:1247字/800字
思考点:79点
知識点:87点
表現点:84点
経験点:80点
総合点:89点
均衡(きんこう)点:7点

 


■思考語彙 21種 25個 (種類率84%) 79点
 しかし, 一方, 確か,。しかし,。例えば,いると,しよう,するため,すると,せざる,だろう,できるので,と思う,と考える,なければ,に思う,は思う,使えば,分からざる,時代によって,来るかも,

■知識語彙 71種 97個 (種類率73%) 87点
一朝一夕,一番,一般,不満,世紀,世間,人間,価値,公的,写真,分野,利用,名言,否定,団子,国際,地域,場面,変化,大切,姿勢,存在,宝物,審議,対立,将来,必要,意味,技術,敬語,文化,文章,方法,方言,日本,日本語,昔話,時代,普及,本当,本来,枝葉,根本,格好,桃太郎,流行,現代,理解,環境,疑問,目安,知恵,社会,祖母,立場,脱皮,自分,自然,自身,若者,表現,言葉,言語,認識,議論,退治,適応,部分,開始,集中,高齢,

■表現語彙 124種 199個 (種類率62%) 84点
 確か,いくら,おじいさん,おばあさん,こと,これ,するため,それ,たち,とき,どちら,もの,よう,ら,わけ,グループ,サービス,スマ,ヘビ,ホ,モノ,一,一朝一夕,一番,一般,万,不満,世紀,世間,人,人間,今,会,何,使い方,価値,億,公的,写真,分野,利用,前,力,化,名言,否定,団子,国際,地域,場面,変化,大切,姿勢,存在,宝物,審議,対立,将来,年,幹,度,当たり前,必要,意味,技術,抜き,敬語,数,文化,文章,方,方法,方言,日本,日本語,昔,昔話,時,時代,普及,本当,本来,枝葉,根本,格好,桃太郎,様々,気,流行,現代,理解,環境,疑問,的,目安,知恵,社会,祖母,私,立場,考え方,者,脱皮,自分,自然,自身,若者,表現,親,観,言葉,言語,認識,議論,退治,違い,適応,部分,鍵,開始,間,集中,高齢,鬼,

■経験語彙 41種 61個 (種類率67%) 80点
しまう,しれる,すぎる,せる,ついていける,つながる,できあがる,できる,と思う,と考える,に思う,はいる,は思う,ひっくり返る,られる,れる,わかる,わたる,伝える,使う,出る,分かる,分け与える,受け止める,受け継ぐ,合う,変わる,守る,当てはまる,応じる,持つ,滅びる,生きる,生まれる,生み出す,知る,示す,聞く,見かける,超える,送る,

■総合点 89点

■均衡点 7点
 

新しい日本の言葉
   中2 すみひな(sumihina)  2025年8月1日

 最近、私は国語の問題集を解いた際に「ら抜き言葉」への過剰な注目に対し、国語審議会の委員たちが不満を示している、という文章があったのを見かけた。本来の議論は敬語や方言、国際化など様々な分野にわたるが、世間の受け止め方は「ら抜き言葉」に集中しすぎているというのだ。そもそも、若者の言葉の変化や地域による言葉の違いがある。また、言葉の変化をどう受け止めるかについて、一般の人と公的な立場の人の考え方には違いがあり、価値観の対立も多く見られる。審議会はあくまで目安を示す存在だと考えた方が良いと私は思う。

 しかし、古いものも大切だという考え方がある。いくら時代が変わるといっても、言葉の根本的な意味や使い方がひっくり返るように変わってしまうわけではない。文化だって一朝一夕にできあがるわけではない。現代では、古いものは「使いやすいが格好が悪いもの」新しいものは「使いにくいがかっこいいもの」として若者たちの間で認識されている。昔話の「桃太郎」ではおじいさんとおばあさんが昔からの知恵や宝物(きび団子)を分け与え、それが鬼退治をするための鍵につながる場面がある。このようなことが、古くから受け継がれたものの価値を示しているのだろう。古くても、良いものは守っていかなければならない。

 一方、新しい言語やモノが出てくるのは当たり前のことだという考え方もある。私たちが今生きている21世紀は、新しい技術や文化がどんどん生まれている。すると、それに合った言葉やモノも自然に生まれてくるのだ。例えば、スマホは今から10年ほど前に日本に普及したものだが、「スクショ」「グループ」などの言葉は高齢者の方が聞いてもほとんどわからないものがある。私の祖母は、LINEで写真を送る方法が分からず、私の親に聞いていたことが何度かあった。また、LINEはサービスを開始してからわずか2年で利用者数が2000万人を超え、今では1億人が利用していることがわかっている。時代は新しいものを生み出していく。それに適応する力がなければ一人になってしまうだろう。「流行」を気にしないという人がいるが、それは本当にできるのかと疑問に思ってしまう。

 確かに、新しい言語は時代によって変わるものを表現するために必要であり、古い言語はこれまでの文化を伝えていくことができるので必要だ。しかし、一番大切なのは、どちらを使えばよいかということではなく、本当の正しい日本語の使い方を知ることだ。時代が変わっていっても、言語において変わるのは枝葉の部分であり、幹は変わっていない。そうはいっても私自身は「脱皮できないヘビは滅びる」という名言があるように、これは人間や社会にも当てはまり、時代や環境に応じて自分を変化させることが必要だということを示していると私は思う。私自身も、将来新しい言葉についていけない時が来るかもしれない。そのとき、若い人の言葉を否定せず、理解しようとする姿勢を持ちたいと思っている。