私の家族
   小6 あこまき(akomaki)  2025年8月1日

「腹減った」

「疲れた」

イライラしている声が家中に響き渡った。

 父と弟はお腹が空いているとイライラして、とても口が悪くなったりぐだぐだしたりしてしまう。ある日父は私と弟が車で熱唱をしていると

「静かにしろ」

と大声で言った。普段の父は私たちが歌っていると一緒に歌ってくれる。なぜだと思い、私の祖母に聞いた。祖母によると父は昔からお腹が減るとそうなるそうだ。確かにその時は午後2時をまわっているのにも関わらず、ご飯を食べていなかった。

弟も父と同じだ。私は弟を連れて電車旅へ行ったことがある。しかし、途中でもう嫌だとぐずぐずしていた。座り込んでしまったりなのでクッキーを食べさせた。すると

「早く次の駅に行こうよ」

とせかしており、とてもやる気に満ち溢れていた。父と弟は性格まで似ていると思った。

 私は漢字の勉強をいつもなんとなく適当にこなしている。わからない漢字はそのままにして丸つけもあまりしない。とてもめんどくさくて最初は頑張ろうと思っていてもすぐに気力がなくなる。

母はお菓子を作る時にいつも失敗をしている。一緒にやってみると材料は一緒だが、レシピと分量が全く違うのである。一つ一つ量がバラバラなのだ。例えば小麦粉の量がレシピだと100gなのだが、母は60gぐらいでやり適当に作っている。母は毎回なぜだろうと言っているが、レシピ通りにやればいいだけのことだと思う。そこから私は母に似たのかなと思った。父や弟、私や母はおたがい似通っていると思う。似通っているとは瓜二つということわざとは違い、全てがクローンのように同じなのではなく一部がとても似ていると言う意味だ。

 家族とはお互い似た物同士なのである。

しかし、似た物同士だが似た物ではないと思う。私がオシャレをしていると母が

「誰も見ていないしどうせ崩れるし大丈夫よ。」

と私のオシャレを否定してくる。おしゃれは大切なのにといつも母に言い返している。また、私が大好きなお笑い番組を弟と一緒に見ていると父がやってきてビール片手に

「これはそんな面白くないから、ちょうどすごい選手の出ている野球にしようよ。」

とリモコンをとってテレビを変えてしまう。私と弟は野球がそんな好きではなく、渋々すごいねと言いながら父と一緒に見ていた。

 家族は一人一人の好きなものや感じ方、価値観は全然違うのだ。

今も隣の部屋で父と弟がテレビの番組の取り合いをして、母にこっ酷く叱られている。