あえさたさん、作文の提出ありがとうございます。

まず、作文の導入部である朝の情景が非常に具体的で、読者にも視覚(しかく)的にイメージしやすく記述されています。また、家族の日常が丁寧(ていねい)描か(えがか)れており、それぞれのキャラクターが生き生きとしています。特に、家族の性格や日々の行動が、あえさたさんの観察眼の鋭さ(するどさ)を感じさせます。文中に「まるで一つのリズムのように」という表現が使われており、たとえがうまく使われています。

さらに、過去の家族に関するエピソードが織り交ぜられており、文章に深みと多層(たそう)性が加わっています。前の話聞いた話がよく書けています。そして、一般(いっぱん)化の主題「人間にとって家族とは」という部分もしっかりと書かれており、作文の主題を明確にしています。結びの部分で、導入部で触れ(ふれ)たキーワードを再度取り入れることで、全体のまとまりが良くなっています。書き出しの結びがよく書けています。

全体を通して、家族の大切さや、それぞれの個性が認め(みとめ)られ、尊重(そんちょう)される様子が感じられる素晴らしい作文です。これからも、あえさたさんの豊かな観察から生まれる表現に期待しています。

項目(こうもく)評価】
-たとえがうまく使われています。
-前の話聞いた話がよく書けています。
-一般(いっぱん)化の主題がよく書けています。
-書き出しの結びがよく書けています。
 

森リン評価 一生懸命な家族 hi 08月1週 あえさた
字数/基準字数:
1444字/800字
思考点:74点
知識点:65点
表現点:72点
経験点:91点
総合点:75点
均衡点:0点
●語彙学年表
 小1小2小3小4小5小6中1中2中3高1高2高3  
思考点
知識点
表現点
経験点
総合点
1200字換算
 
思考点:点
知識点:点
表現点:点
経験点:点
総合点:点
均衡点:0点
●換算語彙学年表
 小1小2小3小4小5小6中1中2中3高1高2高3  
思考点
知識点
表現点
経験点
総合点
●語彙の説明
語彙種類個数種類率点数説明
思考語彙19種27個70%74点考える言葉です。
理由、方法、原因などの説明の語彙。
多すぎると、説明の多い硬い文章になる可能性があります。
知識語彙40種62個65%65点難しい言葉です。
社会的な例や調べた例の語彙。
多すぎると、難しい言葉の多い重い文章になる可能性があります。
表現語彙98種172個57%72点豊かな言葉です。
話題の幅が広い語彙。
多すぎると、散漫な文章になる可能性があります。
経験語彙48種65個74%91点詳しい言葉です。
身近な例や経験した例の語彙。
多すぎると、身近な話の多い狭い文章になる可能性があります。
種類率は、60%以上が目標。70%以上の場合は多様な語彙が使われています。
1444字
 74点
 65点
 72点
 91点
字数 思考語彙 知識語彙 表現語彙 経験語彙

 


■思考語彙 19種 27個 (種類率70%) 74点
 一方,。だから,。考える,あれば,いうと,いると,くれるから,つくと,と思う,なので,なると,のかも,ふと考える,みると,人間にとって,家族に対して,抜かざる,自分に対して,自分らしい,

■知識語彙 40種 62個 (種類率65%) 65点
一生懸命,不思議,世話,人間,今日,仕事,休日,体現,何事,全員,勉強,唯一,地域,大事,失敗,存在,学校,完成,家事,家族,宿題,役割,性格,掃除,文句,料理,時間,最近,正直,毎日,決意,洗濯,無二,熟語,社会,自分,自然体,課題,足音,辞書,

■表現語彙 98種 172個 (種類率57%) 72点
あたり,あたりまえ,うち,お茶,こと,この世,せっかち,そう,それ,それら,たち,たま,つもり,ていねい,ところ,どこ,どちら,どれ,まじめ,みんな,やり方,よう,ん,スピード,タイプ,テスト,トースター,トースト,ボランティア,リズム,一つ,一生懸命,不思議,世話,人,人間,今日,仕事,休日,体現,何事,僕,兄,全員,前,勉強,口,唯一,四,地域,報,大事,失敗,姿,字,存在,学校,完成,家,家事,家族,宿題,席,役割,性格,我が家,手,手入れ,掃除,文句,料理,時間,最近,朝,次,正直,母,毎日,気,決意,洗濯,無二,熟語,父,生き物,畑,皿,社会,私,自分,自然体,血,課題,負けずぎらい,足音,辞書,音,顔,

■経験語彙 48種 65個 (種類率74%) 91点
。考える,いける,いやがる,かかる,かける,がる,がんばる,くれる,こなす,しまう,しれる,せる,ちがう,つく,てる,と思う,のせる,ふと考える,ほほえむ,やる,られる,れる,並ぶ,仕上げる,似る,出る,動く,包む,受け入れる,向き合う,引く,急ぐ,感じる,抜く,暮らす,気づく,焦る,片づける,生きる,終わる,落ち着く,見える,見せる,見つける,重なり合う,頑張る,飲む,飼う,

■総合点 75点

■均衡点 0点
 

一生懸命な家族
   小6 あえさた(aesata)  2025年8月1日

「チーン。」

その音がした瞬間、僕の目が開いた。いつもの朝、台所から聞こえてくるトースターの音。続いてパンの焼ける香ばしいにおいがふすまのすき間から流れてくる。まだ体が眠っているけれど、心はもう動き出している。これは、僕の一日が始まる合図だ。

「焼けたよー!」

 母の明るい声が家中に響く。兄はその声に少し遅れて、ゴソゴソとふとんの中で動き始める。父の部屋のドアはすでに開いていて、父のスーツ姿が見える。朝、七時くらいに仕事に出る父は、いつも早く起きて、すでに天気予報を見ながらお茶を飲んでいる。顔には「今日も頑張るぞ」という決意が見える。母がトーストを皿にのせる。僕と兄が並んで席につくと、トースターの音、母の足音――それらがまるで一つのリズムのように重なり合って、我が家の朝が完成する。

 家族と暮らすということは、こういう「あたりまえ」に包まれることなのだと思う。でも、最近ふと考えたことがある。それは、うちの家族って、みんな性格がけっこう似てるんじゃないか?ということだ。 父はとても一生懸命な人だ。休日もぼーっとすることもたまにはあるが、自分の畑の手入れや飼っている生き物たちの世話、地域のボランティアなどを、次から次へとこなしていく。「のんびり」は父の辞書にはないのかもしれない。とにかく何事にも「せっかち」なほどに動いてしまうのだ。

 一方で、母はそれとは少しちがうタイプだ。母も家のことをいつも一生懸命にやっているが、父のように急ぐのではなく、どこか落ち着いている。洗濯、料理、掃除、どれもていねいで、時間をかけてでもちゃんと仕上げることを大事にしているように見える。僕が忙しそうにしていると、「そんなに急がなくていいよ」と、ほほえみながら言ってくれる。

 兄はというと、どちらかというと父に似ている。宿題や課題もすぐに終わらせたいタイプで、時間がかかることをいやがる。しかも負けずぎらいなので、自分より早く終わった人がいると悔しがる。口では文句を言いながらも、なんだかんだ手を抜かずにがんばるあたりは、やっぱり父の血を引いているのだと思う。そんな家族の姿を見ているうちに、ふと気づいた。

「みんな一生懸命だな。」

父は仕事をせっかちなくらいのスピードでこなし、母は家事をじっくりとていねいに、兄は勉強をまじめに。やり方はちがっても、全員が自分の役割に向き合っていて、毎日をちゃんと生きている。考えてみると、僕も最近、少し父に似てきた気がする。宿題をできるだけ朝早く片づけてしまいたいし、テスト前になると、「もう少し時間があれば…」と焦ることも多い。のんびりしているつもりでも、やっぱりせっかちなところが出てきてしまうのだ。でもそれは、悪いことではないのかもしれない。せっかちな父も、ていねいな母も、負けずぎらいな兄も、みんな自分のやり方で「一生懸命」を体現している。だから僕も、僕なりの「一生懸命」をこれから見つけていきたいと思う。

 人間にとって家族とは、自分をありのままに受け入れてくれる存在だ。

学校や社会では、失敗したり弱いところを見せたりすることがこわいと感じる。でも家族の前では、不思議と自然体でいられる。唯一無二という四字熟語があるように自分の家族はこの世に一つしかない。だから僕は、家族に対しても自分に対しても、正直でありたいと思う。家族がいてくれるから私は自分らしく生きていけると思う。