sakubunn
中3 ちさたん(tisatan)
2025年8月1日
百円ショップに行くために財布をバッグに入れる。念の為中身を確認すると二百円ちょうど。私は母に二十円貸してと言い、二百二十円を持って出かけた。消費税の十%が嫌になる。「百円ショップは百円均一じゃなくて百十円均一だよね」母にそう言うと母が消費税にまつわる思い出話をしてくれた。母は学生時代にファーストフード店でアルバイトをしていたのだが、その時に百円バーガーというものがあったらしい。すると、こどもが百円を手に握って「百円バーガーください」と言う。しかし、実際には消費税五%が入って百五円必要になる。けれど母は「それだと買えないんだ」と言ってこどもが残念そうに帰るのが辛く、それからはポケットに五円をたくさん入れていたそうだ。母もその時は「消費税なんてなければ良いのに」と思っていたらしい。でも消費税を含む税全般に意味があることを大人になって実感したそうだ。
母の話を聞いて私は社会の授業で租・庸・調を学んだことを思い出した。日本では飛鳥時代から税というものが存在しており、1989年(平成元年)に、商品の販売やサービスの提供に対して3%の税金を納める消費税の導入があり、1997年から5%、2014年から8%、2019年から10%に変わった。また、消費税の税収は、社会保障4経費である年金、介護、医療、子ども・子育て支援に充てることになっている。子供から老人までの幅広い人々のためのお金だと思うとそれは必要不可欠だ。
自分の身近なところでどんな場所に税が使われているのか調べたところ、図書館というワードを見つけた。確かに、私はよく本を借りるのだが図書館の本はどうして無料なのだろうと不思議に思う。それは図書館法第十七条において「公立図書館は入館料その他図書館資料の利用に対するいかなる対価をも徴収してはならない」とされているかららしい。これが図書館無料の原則と呼ばれている。図書館は社会教育施設であり、すべての国民が平等に使用できるようになっているのだ。読みたい本を全て買うのは学生の私には厳しい。そのため本が無料で借りれるというのは私にとってすごくありがたいことだと感じる。
私は今回税について調べてみて、税に対して嫌なものという考えが一八〇度変わった。税を払う人とそれを使う人とで社会の中で支え合っていることがわかった。一生のうち、今までも税にお世話になってきたし、これからもお世話になるのだと思うと、今のうちに税について理解することができてよかったと感じた。昨年の「今年の漢字」は『税』だった。そのこともあり税に対し私の中でも関心が湧いていたためこの作文を通してさらに税を知る良いきっかけになった。私が今できる納税は消費税を払うことだけれど、これから将来も意味ある税金をしっかり払っていきたい。