【講評】
「他者との比較(ひかく)は、アイデンティティの確立に不適である」というテーマを、実体験と社会的な視点を織り交ぜながら、説得力を持って丁寧(ていねい)に書き上げてくれましたね! 長文にあったフロイトの概念(がいねん)()差のナルシズム」を切り口に、自分の経験を論理的につなげて展開している点が素晴らしかったです♪ 内容に深みがあり、読む人に「なるほど」と感じさせる力を持った文章でした。

【特に優れていた点】
・自分の中学時代の経験を詳しく(くわしく)描写(びょうしゃ)し、主張に説得力と具体性を加えていた点
・教育制度の変化に言及(げんきゅう)し、社会的な視点からの提案につなげていた点

【まえ先生からのひとことアドバイス♪】
・結びの段落では、「私は~していきたい」というように、自分の未来への展望を明示すると、文章全体がより締まっ(しまっ)た印象になります。たとえば、「私は、他者と比べることなく、自分の過去と向き合いながら努力を積み重ねていきたい。」というような結び方にすると、自分の生き方に対する姿勢が読者にも伝わりますよ。

【自作名言の提案】
成長とは、他人を追いかけることではなく、昨日の自分を超える(こえる)ことである。

 


■思考語彙 17種 25個 (種類率68%) 69点
 確か, 第,。しかし,。確か,あるから,いくと,いると,するべき,たので,だろう,で思う,と思う,と言える,ならば,ばかり考える,比較によって,避けるため,

■知識語彙 49種 114個 (種類率43%) 71点
他者,以前,個人,優劣,優遇,制度,前回,劣等,勉強,勝敗,反対,周囲,大切,大変,学校,客観,小中学校,小学校,小学生,徒競走,応援,念頭,感情,教育,方法,比較,流石,点数,現在,現場,生徒,確立,競争,精神,純粋,肯定,自信,自分,自己,自身,行事,衛生,視点,言葉,認識,諸刃,運動会,過去,順位,

■表現語彙 98種 247個 (種類率40%) 72点
 確か,。確か,〇,あいつ,いつか,いるか,うち,おかげ,きっかけ,こと,これ,さ,そう,たち,たび,みんな,やる気,よう,チーム,一,三,上,中,二,五,人,他者,以前,位,何,個,個人,優劣,優遇,制度,前回,剣,劣等,勉強,勝敗,十,反対,周囲,四,場,大切,大変,子ども,学校,客観,小中学校,小学校,小学生,徒競走,心,応援,念頭,感,感情,教育,方,方法,時,棒グラフ,比較,流石,点,点数,現在,現場,生徒,申し訳,的,目,確立,私,競争,精神,純粋,肯定,自信,自分,自己,自身,行事,衛生,表,視点,言葉,認識,諸刃,負,運動会,過去,避けるため,間,頃,順位,

■経験語彙 39種 62個 (種類率63%) 77点
しまう,つく,つける,つながる,できる,で思う,と思う,と言える,ばかり考える,やめる,られる,れる,わかる,上がる,上げる,下がる,入る,入れる,取り入れる,取り戻す,取る,取れる,喋る,失う,感じる,楽しむ,比べる,添える,無くなる,燃える,生まれる,目指す,置く,落ち込む,走る,返す,通う,避ける,関わる,

■総合点 79点

■均衡点 7点
 

他社との比較は
   高1 あえたき(aetaki)  2025年8月1日

 バルカン半島ではまるで宿命かのように流血が繰り返されている。この原因をフロイトはクロアチア人とセルビア人との人種間の違いがあまりにも小さすぎるが故に、その差を想像の中で不気味に増幅させてしまう「微差のナルシズム」が理由だと述べている。その結果として双方は他者との比較においてしか自己確認をすることができなくなった。戦いというのは、明確な差があるよりも両者が似通っているときに頻発する。私たちは、他者との比較で自己を認識すべきではない。

 第一の方法として、他者ではなく過去の自分との比較を習慣づけることだ。他者との比較は大きく自信をなくすことにつながる。中学校の頃ははっきりとした順位ではなかったが、ある程度自分が何位にいるかがわかるような棒グラフが個表に添えられていた。みんな自分は何位だった、あいつは何位だったと個表が返されるたびに喋っていた。私もそのうちの一人で、周囲の人と順位を比べてしまって落ち込むことが多かった。またあの人よりも順位低かったなぁ、〇〇は何点取れているのに自分はこれしか取れなかったなぁなどを心の中で思っていた。やはり、そんなことばかり考えていると他者との競争に燃えるどころか、勉強に対するやる気を失ってある時ガクッと順位が下がったことがあった。そのことをきっかけに流石にこの順位は大変だと思った私は、まず他者との比較をやめて過去の自分とどうだったかを念頭に置くようにした。そうすると以前よりも他者との比較では目がいかなかった、自分の順位が以前よりも上がっていること、点数が上がっていることに目が行くようになってくる。そのおかげで、失っていたやる気を取り戻し、前回よりも順位が上がっているなら、まだ上を目指せそうだなという自信も生まれてくる。他者との比較は自分自身の自信を失うことにつながって、精神衛生上良くない。まずは過去の自分との比較を念頭に置くことは、他者との比較を避けるために大切だろう。

 第二の方法として、学校などの教育の場で子どもの自己肯定感を上げるような教育をしていくことだ。私が小学校に通っていた頃は、運動会の徒競走は必ず順位をつけて、一位は十点、二位は五点、三位は三点、四位は一点のように個人の点数がチームの点数に入るようになっていた。しかし、現在の小中学校では徒競走に順位をつけない、もしくは順位をつけても点数を入れないのような制度が取り入れられているそうだ。確かに、私も小学生の頃は三位などを取ることが多かったので、チームの人に申し訳ないなと思っていた。反対にチームの人も運動会の勝敗に関わることであるから、三位や四位を取ってくる人よりも一位や二位を取ってくる人の方が優遇されただろう。しかし、順位はつけても、点数は入れないという制度ならば周囲の人が、純粋に走っている人を応援でき、走っている人もチームに申し訳なさを感じながら走るということが少なくなる。そのおかげで個人個人が運動会という行事を楽しむことができるし、行事の中で、生徒の間での優劣がついてしまうことも無くなるだろう。こういったが教育現場における自己肯定感を上げるような教育は子どもたちが他者との比較による自己の認識を避けるために大切なことと言える。

 確かに他者との比較による、より客観的な視点も大切である。しかし、「他者との比較のみで自己を確立することは諸刃の剣である」という言葉のように他者との比較ばかりで自己を確立していくと、いつか自分の中で劣等感などの負の感情が生まれ、精神衛生上良くないだろう。私たちは、他者との比較によって自己を認識するべきではないと思う。