<<え2014/89jみ>>
書き出しが情景的になっているのは、いい書き方。
第一段落の要約、しっかり書いたね。
キャンプの実例は、自分らしい。
モグちゃんの引用も面白いね。
おじいちゃんの家の暖炉も、個性的な体験実例。
ピカソの引用もいい。「名言」でなく「言葉」ぐらいにしておくといいよ。
オーストラリアのコアラの例も入れて、密度の濃い文章になった。
かののんさんの作文について、その表現力と構成の工夫について評価します。
まず、火の存在に関する哲学的な考察から始まる導入部は、読者の興味を引きつけるのに非常に効果的です。
火が持つ両義性を人間の文明と結びつけて考えるアプローチは、深い思索を促す内容となっています。
また、具体的な生活の中での火の役割や体験を通じて、その価値を再認識する流れは論理的でわかりやすいです。
キャンプでの火起こしの体験や、暖炉のエピソードは、実感を伴った説得力のある説明となっており、体験実例がよく書けています。
さらに、パブロ・ピカソの名言を引用することで、自らの主張に重みを加えています。
この名言がよく書けています。
また、自分の生き方に結びつける意見も見受けられ、生き方の主題がよく書けています。
全体を通して、火というテーマを多角的に捉え、それを自己の成長や社会への貢献という大きなテーマにつなげることができている点は、高く評価できます。
項目評価:
-体験実例がよく書けています。
-名言がよく書けています。
-生き方の主題がよく書けています。
内容★ 構成◎ 題材◎ 表現◎ 主題◎ 表記◎
字数/基準字数:1515字/800字
思考点:82点
知識点:82点
表現点:90点
経験点:83点
総合点:91点
均衡点:7点
■思考語彙 22種 24個 (種類率92%) 82点
確か,。しかし,。だからこそ,。一方,。例えば,そのため,だから,だろう,つくと,できざる,なると,は第,また第,犬にとって,猛威によって,生きるため,経験こそ,行くと,行動こそ,誤れば,過ぎざる,頼らざる,
■知識語彙 64種 85個 (種類率75%) 82点
一方,人災,仕事,体験,便利,全身,出来事,制御,効果,勉強,動物,危険,友人,友達,合間,名言,困難,土台,大切,存在,学校,学習,完全,実体験,実感,家族,射殺,心拍,愛犬,成功,手足,救出,教育,方法,映像,暖炉,未来,本来,本質,机上,毎年,火事,火打石,火花,災害,猛威,生活,発生,知恵,知識,祖父,祖父母,経験,自分,自然,行動,規模,親密,趣味,近年,部屋,重要,電子,魅力,
■表現語彙 138種 205個 (種類率67%) 90点
確か,ありがたみ,いちばん,こと,さ,すべて,そう,そこ,そのため,それ,たち,つながり,ところ,まみれ,もの,よう,オーストラリア,コアラ,ゴールデンウィーク,ストック,データ,バーベキュー,ピンク,マッチ,モニター,ライター,リモコン,リラックス,一,一方,上,下,二,人,人災,仕事,体験,使い方,便利,係,全身,出来事,制御,力,効果,勉強,動物,匂い,匹,危険,友人,友達,取り,合間,名言,命,困難,土台,大切,存在,学校,学習,完全,実体験,実感,家,家族,射殺,山,心,心拍,思い出,性,愛犬,感,成功,我が家,手,手足,救出,教育,数,方法,映像,時,暖炉,暮らし,未来,本来,本質,机上,棒,楽しみ,様々,歩,毎年,温もり,火,火事,火打石,火花,災害,炎,炭,焚き火,煤,父,犬,猛威,生きるため,生活,発生,知恵,知識,祖父,祖父母,私,経験,緑,膝,自分,自然,色,薪,虫,行動,規模,親密,趣,趣味,足,身,近年,部屋,重要,電子,飼い主,魅力,
■経験語彙 43種 61個 (種類率70%) 83点
かねる,くれる,しまう,つく,つける,つなげる,できる,もぐ,られる,れる,使う,割る,取り入れる,向き合う,含める,吹く,囲む,基づく,増す,変える,奪う,学ぶ,広がる,座る,感じる,支える,教える,映し出す,消える,減らす,潜る,燃やす,燻す,生きる,落ち着く,見つめる,誤る,走り回る,起こす,過ぎる,関わる,頼る,飛ぶ,
■総合点 91点
■均衡点 7点
もぐと焚き火
中3 かののん(kanonon)
2025年8月1日
生き物のように焔をあげ、やがて燃え尽きて灰になっていく行くかつての火の姿には、霊的な生命を予感させる存在感があり、すべての人々の心に、火の思い出にまつわるさまざまな感情を呼び起こしたものだったが、そんな人の対話さえ、最近では次第に忘れられていく。いわば、神と悪魔を兼ね備えたような、そんな火を、いつでも好きなとき、好きな場所で、好きな目的のために使えるように制御可能なものにするために、人類は人格闘し、火に学び、燃焼を制御する様々な知恵を発明してきたのだと言える。こうして、いまや熱の機能としての現代の「火」は、一方では飼い慣らされた従順なしもべであると同時に、他方ではいつどこで暴走するかしれない不気味なダモクレスの剣と化してしまっているのである。私は、便利さに頼り過ぎず、生きる力となる知識や知恵を、自分の経験を通して身につけていきたい。
そのための方法としては第一に、便利なものに頼らず、自分の手足を使うことである。私は、ゴールデンウィークになると、友達家族と毎年のようにキャンプに行く。キャンプでは、虫取りをしたり、走り回ったり、バーベキューをしたりなど様々なことができるが、やはりいちばんの楽しみは焚き火だ。どんな家族とキャンプに行っても、大抵私の父が火起こし係になる。私は上手くないが、せっかくキャンプに来たのだからと、ライターやマッチではなく、火打石で0から火をつけたり、火吹き棒を使ったりする体験を通して、火のありがたみや難しさを実感する。そして、我が家の愛犬もぐも、キャンプに行くと父の膝の上にじっと座り、炎を見つめている。犬にとっても炎にはリラックス効果があるそうで、心拍数が落ち着くというデータもある。飼い主と炎を囲むことで親密さが増すとも言われていて、火は人と動物との心をつなげる存在でもあるのだ。
また第二の方法としては、学校教育においても、机上の勉強だけではなく、実体験に基づく学習を取り入れていくことである。例えば、祖父母の家には昔ながらの暖炉があり、暖炉の火を燃やすのが趣味な祖父は、仕事の合間に薪を割ってはストックしている。暖炉に火がつくと、部屋に炭の燻した匂いが広がり、火花が飛んでくることもある。しかし、その少し危ないところも含めて、火の温かさや温もりを全身で感じられるのが薪の暖炉の魅力だ。火が消えている時には、犬が暖炉の下に潜って煤まみれになってしまうこともあったが、それも良い思い出だ。一方で、友人の家にある電子暖炉は、モニターに映し出された炎の映像を、リモコンで、色をピンクや緑に変えることもできる。おもしろさはあるが、そこに火本来の存在感や趣を感じることは難しい。やはり実際に火と関わる経験こそが、火の本質や人とのつながりを教えてくれるのだと実感する。
確かに、一度便利になってしまった生活を変えることは難しい。しかし、パブロ・ピカソの『行動こそが、すべての成功の土台だ。』という名言もあるように、私たちは、自分の手や足を使って、生きるための知識や知恵を身につけていくことが大切だ。近年、オーストラリアで発生した大規模な山火事では、救出が困難とされたコアラが1100匹も射殺されるという悲しい出来事があった。火は人の暮らしを支える一方で、その力を完全に制御することはできず、時に自然の猛威によって人も動物も命を奪われる。また、火の使い方を誤れば、人災にもなりかねない。だからこそ、ただ便利に使うのではなく、その危険性と向き合い、正しく学ぶことが重要だ。知識や経験に基づいた行動こそが、未来の災害を減らす一歩となるのではないだろうか。